原題:PADAYAPPA

“ムトゥ”の監督、“ムトゥ”の音楽家、そして“ムトゥ”のスーパースター。 さあ、メンバーは揃った。新しい伝説がいま始まる。 SUPER STAR = ラジニカーント 世界進出第 1 作

1999年/インド/タミル語/180分/シネマスコープ/5.1ch/ 配給:日本スカイウェイ+アジア映画社 提供:アルナーチャウ・シネ・クリエーションズ

2002年3月22日ビデオ再発売 2001年9月29日より福岡シネテリエ天神、金沢シネモンドにて公開 2001年9月7日DVD発売/2001年9月7日ビデオ発売&レンタル開始 2001年3月17日より銀座シネパトスにて大ロードショー

公開初日 2001/03/17

公開終了日 2001/04/13

配給会社名 0107/0128

公開日メモ “MUTHU”の監督、“MUTHU”の音楽家、そして“MUTHU”のスーパースター。 さあ、メンバーは揃った。新しい伝説がいま始まる。

解説

あの映画のことは、もう CULT と呼んで良いだろう・・・。

忘れ得ぬカルチャー・ショックとカリスマ。熱病のように日本全国に広がった伝説。突如現れた聞いたことのない言語と未体験のメソッド。映画 100 年を全く違う空間で熟成していた道の歴史の結晶。
あの年・・・、年間製作本数世界一を誇る映画大国の気鋭のフィルムメーカー達はアジア最大の情報大国に確かに巨大な足跡を残すことに成功した。
しかし、表現者達の野心は衰えることを知らない。貧欲に見据える眼差しの先に広がるのは、遠く[世界]か?
“MUTHU”の監督、“MUTHU”の音楽家、そして“MUTHU”のスーパースター。
さあ、メンバーは揃った。新しい伝説がいま始まる。

99年4月、旧正月に本国インド(タミル・ナドウ)及びシンガポール、マレーシア等、タミル語圏で公開された本作。SUPERSTAR=ラジニカーントが自ら巨費を投じて製作した本作は、人気作「ムトウ踊るマハラジャ」の監督K.S.ラヴィクマールと音楽監督A.R.ラフマーンが再びラジニカーントによって抜擢されたこともあり、空前の前評判を博した。
公開が近づくにつれ、州首都チェンナイ(マドラス)は、まさにパダヤッパー色。街中を埋め尽くすラジニカーントの大看板。その模様は、日本からもいくつかのブレスクルーがチェンナイに赴き、日本でも紹介されたことは、記憶に新しい。そして、公開。爆発的な大ヒット!(現在もロングラン上映中)
「パダヤッパ」は、チェンナイっ子のド肝を抜いた。香港、シリコンバレーのスタッフの全面協力を得たCGの大胆な導入と、アクション・スタント効果の充実により、彼らのSUPERSTAR=ラジニカーントが、更に神に近づいて躍動していたからだ。
今までの神話は序章にすぎなかった…。
本物の神話「パダヤッパ」は、2001年に世界に向けて発信される。

巨額な予算を託されたラヴィクマールの演出のダイナズムも、これでもかと冴えわたる。
これまでも人海戦術によるモッブ・シーンなど驚かさる事が多かったインド映画だが、世界最大のスタジオ[ハイデラバード・フィルム・シティ]を中心に撮影された本作のスケールは、これまでのものとは比較にならない。
まさに豪華絢爛。
勿論、北米進出を果たしたラフマーンの先鋭的なインディアン・ポップスをバックにした、インド映画の心[ダンス・シーン]も充実。「クセになる(常習性)」というラジニカーント映画の特性を、如何無く発揮している。

インド映画としては初めて大胆に取り入れられたCGシーンは、本作のひとつの特色としてあげられるだろう。
これら効果とド派手なアクション・スタントは、主に[ラジニカーント=超人間]的シークエンスに用いられており、そのオーバーアクション的要素がパワーUPした事で、ラジニカーント映画特有の歌舞伎的な”ミエを切る”的な文体がさらに研ぎ澄まされるという効果を生み出している。
すなわち、本作は神話を基本に据えたストーリーを多数演じてきたSUPERSTAR=ラジニカーントの集大成的な映画であるといって過言ではない。
インド人をもピックりさせた濃厚なダイナミズム。
既に形成されている日本のコア層は勿論、初めて見る層をもノックアウトするパワーを、ラジニカーント映画は本作で勝ち得たと言っても良いのではなかろうか?

象徴的なシーンとして、本作のチームの前作にあたる「ムトウ」の、日本でもお馴染みの「ペン・八一」を彷彿とさせる馬車のチエイス・シーンが、本作では明らかに「ムトウ」を意識した形でカーチェイスシーンとして復活していることが挙げられる。しかも、その中ではなんとバズーガー砲までブッ放されているのだ。

確実に進化するSUPERSTARのワンダーワールド!
ラジニカーント大歌舞伎は神話の域に達した!

ストーリー

ネヴァー・エンディング・リベンジ・ストーリー〜パダヤッパ危機一髪!
「恋する女は恐いぜ!」の巻

神の化身コブラにミルクを捧げる信心深い女性はバスンダラ(サウンダリヤ)。そこにトヨタ車(しかもガルウイング)をかっ飛ばしてやって来るのはゴージャス・バイリンガル、ニーランバリ(ラムヤ・クリシュナン)だ。
「私が通れないでしょ!邪魔だわよ」と、コブラを追っ払うように命じるニーランバリ。そこに現れたのは「♪俺はパダヤッパ、タミル生まれさ〜」と自画自賛ソングを歌って登場、我らがパダヤッパ(ラジニカーント)。素手でコブラをつかんで助け、群がる敵をヒョイとブン投げキメポーズ!合い言葉は「俺には俺のやり方がある!」。
そんなバダッヤパに惚れるバスンダラとニーランバリ(惚れるか?普通?)。ハダヤッパのお好みはいわずと知れた可憐なバスンダラなのたが…パダヤッパに惚れたニーランバリは「私は何でも最高のものを持ってるわ。ドレスに車に・・・そしてその中でも最高のものは
パダヤッパ、あなたよ」と熱烈にアピールするが、パダヤッパは一喝!「俺が好きなのはあんたじゃないぜ、バスンダラだ」。
プライドをズタズタにされたニーランバリ。しかしそんな事でメゲる女じゃはじまらない。復讐を誓う女の情念は本当に恐ろしい。
こうして約二〇年にもわたる「蛇の化身超人乱舞的悪女退治復讐大活躍」がはじまった・・・えっ、よく分からない?

スタッフ

監督・脚本・ダイアローグ:K.S.ラヴィクマール「ムトウ踊るマハラジャ」
音楽:A.R.ラフマーン「ムトウ踊るマハラジャ」
作詞:ワイラムットゥ"カヴィンニャル"
ストーリー:アルナーチャラ ストーリー デパートメント
美術:G.K.
編集:K.タニカーチャラム
撮影:S.ムールティ/プラカシュ
ダンスマスター:タルンクマール/ブリンダ/ラリタマニ
スタント:カナル・カンナン
衣装:V.ムールティ/V.サイ〈ラジニカーント専属)
メイク:A.コーダンダパーニ/R.スンダラムールティ(ラジニカーント専属)
特殊効果:M,J.ラジュー/ムンナー/シャンムガム
監督補:N.S.ラメシュカンナ
製作補:テーナッパン P・L
製作:K.サティヤナーラヤナン/M.V.クリシュナー・ラオ/K.ヴィッタル・プラサード
日本語字幕:深尾淳一
人名日本語表記協力:プリヤ・ラーマン・津村
(*A.R.ラフマーンは、タミル語の発音では「A.R.レヘマン」と表記するべきと
の指摘がありましたが、既発表の各文献等による親和性を考慮して、あえて
「ラフマーン」と表記しました。)

*SINGERS
S.P.バラスブラマニアム
マレイシア・ワスデワン/マーノー/スリラム/ヘリ二一/ニダィヤスリ
スリニワス/フェビー

キャスト

パダヤッパ(大地主の一人息子):SUPER STARラジニカーント
ニーランバリ(母方のいとこ):ランミャー・クリシュナン
ワスンダラ(ニーランバリの召使):サウンダリヤ
プラカシュ(ニーランバリの兄):ナーザル
ニーランバリの父:ラーダーラヴィ
アラゲサ(パダヤッパの友達):センディル
ワスンダラの母:ワディウッカラシ
母親(パダヤッパの母):ラクシュミ
父親(パダヤッパの父/大地主):シワージ・ガネーサン

アッバス/シタラー/マニワンナン/プリータ/アニタ/
ラメシュ・カンナー/サティヤプリヤ/ラジェシュ・クマール
/マンスール・アリ・カーン/プラカシュラージ/ワース・ヴィックラム
/ラージャ・ラヴィンダル/アヌモハン/ヴィジャヤサーラティ
/ラワンニャ/"パッドマスリー"シュワリエ

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