原題:Bless the Child

オスカー女優、キム・ベイシンガーが魅せる! ハリウッドの超一流が結集したニュー・オカルト・スリラー!

2000年8月11日全米公開

2000年/アメリカ映画/カラー/ドルビーデジタル、SR、DTS/1時間47分/ 原作:竹書房/サントラCD:キングレコード/ 共同提供:ポニーキャニオン、ギャガ・コミュニケーションズ、東宝東和/ ギャガ・ヒューマックス共同配給

2002年5月15日よりビデオ&DVD発売 2001年12月1日より渋谷東急3他全国ロードショー

公開初日 2001/12/01

公開終了日 2001/12/21

配給会社名 0025

公開日メモ キム・ベイシンガー主演の邪教オカルト映画。R指定

解説




復活祭を目前にしたニューヨーク。 今日も、この街から子供が消えた…!
 
 多発する少年少女の連続誘拐殺人事件、それは6歳の幼児ばかりを狙う凶悪な犯罪として街を戦慄させていた。だが、姿を消した子供たちには、さらにある一つの奇妙な共通 点があった。彼らは皆、12月16日に生まれた子供たちだったのだ…。6年前のクリスマス・イブ。キリストの誕生を告げた“ヤコブの星”が2000年ぶりに輝いた時、独身の看護婦、マギーの元に長い間音信が途絶えていた妹が突然現れ、生まれたばかりの赤ん坊コーディを置き去りにしていった。  一体いま、この大都市で何が起ころうとしているのか?なぜ6歳の幼児ばかりが狙われているのか?卑劣な幼児誘拐の向こう側に見え隠れする、カルト教団の邪悪な悪魔崇拝の影。その魔の手からたった一人の姪を守るため、事件の渦中へと果 敢に飛び込むヒロイン…。
 『エクソシスト』の恐怖と『シックス・センス』を超える驚愕の真相を併せ持つ超感覚オカルト・サスペンス、それが『ブレス・ザ・チャイルド』だ。幼児虐待、宗教犯罪は、現代のアメリカにおいて深刻な問題である。死体に刻まれた悪魔の刻印、逆さまに貼り付けられた十字架、ネズミの大群やガーゴイルの乱舞….全編を凶々しい映像で彩 るこの『ブレス・ザ・チャイルド』は、子供を狙った凶悪犯罪にごく普通 の女性が立ち向かうという、現代的で身近な恐怖とサスペンス要素が、絵空事のオカルト映画と一線を劃す臨場感を醸し出している。キリストの誕生にまつわる最新の学説や聖書のエピソードの巧みな引用も、物語に一層の深みを加える重要な隠し味だ。そして、子供を望みながらも恵まれなかったマギーは、コーディに惜しみない愛を注ぐが、いつしか、この幼い少女が特殊な能力をうちに秘めている事に気づく。だが、愛する姪のコーディが遂に魔の手に落ちた時、伯母マギーに残されたのは“無償の愛”の力だけだった。繰り返される恐怖のあとに待ちうけるのは絶望か奇蹟か。『ブレス・ザ・チャイルド』は、かつてなかった力強い愛の物語でもある。
 『L.A.コンフィデンシャル』(97)でアカデミー賞最優秀助演女優賞を獲得したキム・ベイシンガー待望の主演最新作である。念願のオスカー女優の地位 を手に入れた彼女に、その後、数多くのオファーが殺到したが、その中から厳選したのが、この作品である。ニューヨークの大病院で看護婦として忙しい毎日を過ごしながら、シングルマザーの役割も務める主人公マギー。キャリアウーマンとしての厳しい顔から、コーディに向ける優しい顔、そして、理解不可能な悪の力に立ち向かってゆく恐怖の中の決意まで、ベイシンガーはオスカー受賞後の作品にふさわしい熱い演技を見せる。
 
 新たにオカルト・サスペンスの金字塔を打ちたてるべく製作されたこの作品には、ベイシンガーを中心に超一流のスタッフ&キャストが結集した。製作を務めるメイス・ニューフェルドは、『レッド・オクトーバーを追え!』(90)や『パトリオット・ゲーム』(92)、『今そこにある危機』(94)などトム・クランシー作品の映画化で印象深いが、実は25年前、悪魔の子ダミアンを主人公にしたオカルト映画『オーメン』(76)で大ヒットをかっ飛ばした辣腕でもある。「“オーメン”を超えるレベルの物語でなければ、興味はなかった」と言いきるニューフェルドは、この1作で“女性版スティーヴン・キング”と絶賛されたキャシー・キャッシュ・スペルマンの原作をゲラの段階でおさえ、映画化の準備に入ったという。監督を務めるのは、ジム・キャリーを一躍スターダムに押し上げた『マスク』(94)、アーノルド・シュワルツェネッガーの大ヒット・ノンストップ・アクション『イレイザー』(96)を手がけたチャック・ラッセル。新人時代に『エルム街の悪夢3/惨劇の館』(87)などホラー作品も手がけているラッセルは、今回、特殊効果 を駆使しつつも、決してそれが目立つことのない見事な演出を披露し、恐怖をさらにワンステップ押し上げることに成功した。
 
  ベイシンガーを囲む共演者たちには、さらに豪華な顔ぶれが揃った。物語の鍵を握る少女コーディには、4歳の頃からTVシリーズ「ドクター・クィン」「アリー myLove」などに出演している小さなベテラン、ホーリストン・コールマンが「聡明だが早熟ではない少女」としてオーディションで大抜擢。命がけで事件の真相を伝えようとする女シェリーには、『バッファロー66』(98)『スリーピー・ホロウ』(99)で新世代を代表する演技派女優となったクリスティーナ・リッチ。FBIの行動心理課からやってきたオカルト事件専門の捜査官ジョン・トラヴィスに扮するのは『シカゴ・コネクション/夢見て走れ』(86)、『サンタリア 魔界怨霊』(87)、近作にはヴィム・ヴェンダース監督の『ミリオン・ダラー・ホテル』(00)他、幾多のTVシリーズでエミー賞に輝くジミー・スミッツ。ジェンナの新しい夫で、自己啓発セミナーを主催するエリックには、『ダーク・シティ』(98)『天井桟敷のみだらな人々』(98)『ROCK YOU![ロック・ユー!]』(01)など、久々の個性派として今注目のルーファス・シーウェル。

ストーリー



あるクリスマス・イヴ。
  ニューヨークの大病院で看護婦として働いていたマギー・オコナー(キム・ベイシンガー)の前に2年間、音信不通 だった妹ジェンナ(アンジェラ・ベティス)が生まれたばかりの赤ン坊を抱えて突然現われた。ジェンナは、ドラッグにおかされ、挙動不審。コーディ(ホーリストン・コールマン)と名付けた赤ン坊の父親が誰かも告げず、そのままマギーに押し付けると、姿を消してしまう。
  子供を望んでいたマギーは、法律的な裏付けは何もないものの、姪であるコーディを自分の娘のように可愛がったが、身体を丸める癖、反復行動、そして散漫な注意力…コーディには何らかの障害があるように思われた。マギーが勤める病院の精神科医師は、コーディは精神病だと診断するが、マギーは、彼女には人にはわからない何か特殊な能力が備わっているのではないか、と思えた。
  そして、マギーがコーディを預かってから、6年の歳月が流れた。3年前には、何も言わず、壁に頭を打ち付けるような行動に出る事もあったコーディも今では、すっかり落ち付いている。傍目には、マギーとコーディは本当の母と子のように見えていた。
一方、その頃、ニューヨークを戦慄させていたのは、幼児の連続誘拐事件だった。6歳の子供ばかり、すでに5人が誘拐され、中には、奇妙な図形のようなものを刻み込まれ、儀式殺人の犠牲者のような姿になって死体で発見された者もいた。事態を重くみたニューヨーク市警の要請で、FBIの行動科学課から、一人の捜査官が送り込まれる。捜査官はジョン・トラヴィス(ジミー・スミッツ)。以前にも、悪魔崇拝者(サタニスト)の事件を解決した事もある、オカルト事件の専門家だった。トラヴィスは、この事件が復活祭を前に起きている事、そして被害者の死体に刻まれていた図形が、古代のルーン文字である事にも注目していた。やがて、トラヴィスは、誘拐された子どもたちが皆、12月16日生まれであることもつかむ。被害にあっている子供たちは6歳ばかり。果 たして、6年前の12月16日には何が起こったのか? マギーが仕事から戻り、コーディが保育されている教会に戻ると、そこでは信じられない光景が繰り広げられていた。1羽の鳩が窓ガラスにぶつかり動かなくなってしまった。だが、コーディがその鳩を抱きかかえ、さすり続けると、いつしか鳩は甦り、何事もなかったかのように飛び立っていったのだ。 コーディには何か、想像を超えた力が備わっているようにマギーには思えた。
ある日、マギーが救急病棟にいると、一人の患者シェリー(クリスティーナ・リッチ)が謎の言葉を口にした。「あの子を守って」と。「あの子」がコーディのことを指しているのは間違いなかった。
 
 コーディを預けるために現れた時も突然だったが、彼女を取り返しに現われた時も、あまりにも唐突だった。ジェンナが新しい夫エリック・スターク(ルーファス・シーウェル)とともに、マギーの前に現われたのだ。そして半ば強引にコーディを連れて行く。エリックは自己啓発セミナーを主催し、マスコミからも注目を集める人物だった。誘拐事件として彼を告発しようとするマギー。
 
  警察で、まともに相手をしてくれたのはトラヴィスだったが、何かがあると勘付きながらも、実の母親もついていては法律的には身動きがとれない。

マギーのたった一人の闘いが始まった…。

スタッフ

監督:チャック・ラッセル
製作:メイス・ニューフェルド
製作総指揮:ブルース・デイビー、ロバート・レーメ
脚本:トム・リックマン、クリフォード・グリーン、エレン・グリーン
美術:キャロル・スピア
作曲;クリストファー・ヤング
原作:キャシー・キャッシュ・スペルマン

キャスト

マギー・オコナー:キム・ベイシンガー
ジョン・トラビス:ジミー・スミッツ
エリック・スターク:ルーファス・シーウェル
グリソム司教:イアン・ホルム
ジェナ:アンジェラ・ベテス
シェリー:クリスティーナ・リッチ
コーディ:コーリストン・ホールマン

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