日本社会に巣くう闇にメスを入れる。 衝撃の社会派サスペンスエンターテイメント!

2013年/日本/カラー/128分/ 配給:日活

2013年9月21日公開

(C)2013 「凶悪」製作委員会

公開初日 2013/09/21

配給会社名 0006

解説


人間はどこまで凶悪になれるのか。
張り詰めた緊張感が支配する、比類なき極限のドラマが幕を開ける。

すべては、ある死刑囚の告白から始まった—。
死刑囚の告発をもとに、ジャーナリストが闇に葬られようとした殺人事件を暴き出し、犯人逮捕へと導いた
顛末を綴った新潮45編集部編『凶悪 ーある死刑囚の告発ー』。この驚愕のベストセラー・ノンフィクションが個性溢れるキャストを迎え、満を持して映画化。人間が内に秘める心の闇へ切り込んだクライム・サスペ
ンスとして完成した。
「自分は死刑判決を受けた事件の他に、誰にも話していない3つの殺人に関わっています」そんな書き出し
で始まる手紙を託された主人公は、雑誌ジャーナリストの藤井修一。差出人は、東京拘置所に収監されている
死刑囚・須藤純次。須藤が、死刑判決を受けながらも自らの余罪を告発し、”先生”と呼ばれる全ての事件の
首謀者・木村孝雄の存在を藤井に伝えることから物語ははじまる。
 拘置所面会室のガラス越しに須藤と対峙する藤井は、事件究明のため事件現場をひたすら歩き続ける。
やがて荒涼とした風景の中、悪魔の所業が眼前に立ち現れる【恐怖】。やがて周囲から孤立し、追い込まれてゆく藤井に狂気が忍び込む【スリル】。この恐怖とスリルが拮抗する『凶悪』は、猟奇的な事件を単に
センセーショナルに扱うことなく、深く潜行する現代社会の闇とそこに横たわる問題に鋭い視線を投げ掛ける。
人間はどこまで凶悪になれるのか?誰もが凶悪となりうるのか?人間の持つ正義とは?
日本を震撼させた殺人事件の真相とともに、観るものの心を衝き破る極限のドラマが幕を開けるー。

出色の脚本に最高のキャストが結集!
 

人間の二面性を浮き彫りにした脚本に惚れ込み、『凶悪』には最高のキャストが揃った。主人公のジャーナリスト・藤井を演じるのは日本映画界の若手を代表する存在であり、その表現豊かな演技力で海外からも熱い
視線が注がれている山田孝之。邪悪な魂に近づくことで、少しづつ狂気に感染してゆく藤井の変貌を鬼気
せまる迫力で演じ切る。
死刑囚・須藤役には、電気グルーヴのメンバーとして人気を博すピエール瀧。俳優としても幅広い役柄を演じ分け、映画界からも引く手あまたの逸材が修羅のごとく凄んだ次の瞬間に、義理人情に厚い親分肌を覗かせるヤクザを好演。そして男たちの息詰るドラマの鍵となる“先生”には“色気”を感じさせる役者をと、脚本段階から想定されていたのがリリー・フランキーだった。マルチな才能で知られ、主演を務めた『ぐるりのこと。』(第51回ブルーリボン賞・新人賞受賞)、是枝和裕のカンヌ国際映画祭コンペ作品『そして父になる』など、俳優としても高い評価を得る彼が、良き家庭人の仮面の下に隠された、狡猾な殺人者の顔を巧みに演じ分けてみせる。その他、核心を突いた台詞で強烈な印象を残すのが、演技派で鳴らす池脇千鶴。彼女の登場は、これまで傍聴席にいた観客を物語の当事者へと転じさせる役割を担っている。さらに、白川和子、吉村実子らのベテラン女優に加え、小林且弥、斉藤悠、廣末哲万らが三すくみの男たちの脇を固める。

気鋭の監督を支える日本映画界が誇る実力スタッフ

『凶悪 ーある死刑囚の告発ー』を社会と繋がったエンターテインメントとして映画化したい。その思いのもと、『鍵泥棒のメソッド』等の製作プロデュースを手がけてきた赤城聡と、『冷たい熱帯魚』のプロデューサー 千葉善紀が白羽の矢を立てたのは、監督デビュー作『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で注目を浴びた監督 白石和彌。『新日本暴行暗黒史 復讐鬼』で実録路線を生み出した故・若松孝二に薫陶を受けた愛弟子は期待に応え、現代社会を衝いた重量級の人間ドラマで観客に手に汗握らせる。そして豪華キャストを唸らせた脚本を白石とともに執筆したのは、『ある朝、スウプは』など、監督としても活躍する高橋泉。ジャーナリストの視点から語られたノンフィクションを換骨奪胎し、藤井の葛藤がいつしか観客の自問に重なるスリリングなドラマには高橋独特の社会観も光る。また、白石、高橋の気鋭コンビを援護射撃するのは、数々の名作を手がけてきた実力勢たち。まさにそこが事件現場と思わせるリアルな美術を構築したのは、『野獣死すべし』『いつかギラギラする日』等の傑作を手がけてきた今村力。照明は、大ヒット作『三丁目の夕日』シリーズを手がける水野研一。面会室で向き合うガラス越しの須藤の顔に藤井のそれが重なるなど、主人公の心象を精密に映し出した撮影は、青山真治監督の『共喰い』を手がけた今井孝博。さらに、石井隆や阪本順治の作品を支えてきた安川午朗の音楽が、狂気へと向かう藤井の心象風景に寄り添う。

ストーリー







史上最悪の凶悪事件。その真相とは?
「明朝24」編集部に突如舞い込んだ、とある死刑囚からの一通の手紙。そこには驚愕の内容が記されていた。「自らが犯した事件には、他にも数々の余罪事件が存在している。さらに、”先生”と呼ばれる一連の事件の首謀者はまだ娑婆にいる—。」果たして、死刑囚の言葉は真実なのか?罠なのか?”先生”とは何者なのか?事件にとりつかれたかのように真相を求める雑誌記者・藤井が辿りつく先に待つものとは?そこには、身も凍る真実が潜んでいた。

スタッフ

原作:新潮45編集部編『凶悪 -ある死刑囚の告発-』(新潮文庫刊)
監督:白石和彌
脚本:高橋泉、白石和彌
配給・宣伝:日活 

キャスト

山田孝之
ピエール瀧
池脇千鶴
リリー・フランキー

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す