原題:Die Wolke(Gregor Schnitzler)

2006年3月16日ドイツ公開

2006年/ドイツ/カラー/カラー/103分/ 配給:シネカノン

2007年05月25日よりDVDリリース 2006年12月30日、シネカノン有楽町にてロードショー

(c)CLASART“Die Wolke”

公開初日 2006/12/30

配給会社名 0034

解説



幸せになるはずだった、あの雲がやってくるまでは——

発売時にセンセーションを巻き起こし、数々の賞を受賞したベストセラー小説を完全映画化!
原作はチェルノブイリ原発事故直後の87年に発表され、大きなセンセーションを巻き起こして社会問題となり、ドイツ青少年文学賞をはじめ多数受賞したベストセラー小説を映画化したものだ。今年3月のドイツ公開と同時にその評判と衝撃が瞬く間に広がり、二人の切なく美しいラブストーリーにドイツ中が涙した感動作だ。
物語を動かすのは若い二人の愛である。愛が生まれた瞬間に事故が発生し、引き裂かれてしまう。そして愛の力によって再会し、愛の力によって命を救われたりもする。二人は様々な状況を乗り越えながらより深い愛を築いていく。未来は困難に満ち、場合によっては短いかもしれない。それでも未来に希望が見えるのは二人の愛のおかげだ。

極限状況下の切ない愛に涙し、明日への希望を抱きしめる。
本作はパニック映画にありがちな第参時の迫力をエンタテインメントとして描いた作品ではない。極限状況下の群衆を緊迫感たっぷりに見せながらも、そこには青春映画特有の少女から大人への成長の軌跡や初めての恋に対する心の揺れなど、誰もが自分のこととして思い起こすことのできる切ないドラマが繊細なタッチで表現されている。
そしてそこには責任とは何か、人々の連帯とは何か、生きる意義とは何かなど、人が生きていく上で最も大切なテーマが、原発への問題提起と共に浮かび上がってくる。観客はこれらの問題を、ハンナの視点を通して一緒に体験し考えることになる。映画は様々なドラマを描写するだけでなく、観客がよく考え、行動に移すことを促す作品なのだ。

ストーリー



そのサイレンが彼女の運命を瞬時に変えた

高校3年生のハンナは、幼い弟ウリーと口うるさい母親の3人で暮らすごく普通の女の子。ある日、転校生のエルマーから呼び出され人気のない教室へ行くと、ぎこちない会話の後に突然のキス。しかしそんな幸せな気分も束の間、突然けたたましいサイレンが鳴り響く。
美しい自然に囲まれた、のどかで小さな街を襲った突然の大惨事。近郊の原子力発電所が事故を起こしたのだ。街はパニックに陥る。「必ず迎えに行くから、家で待ってて」。ハンナは彼の言葉を信じてウリーと自宅で待つが、放射能を帯びた雲が迫ってくる。
母親の行方も分らないまま仕方なくウリーを連れ外に出たハンナは、極限状況下で暴徒化した群衆に巻き込まれてしまう。次々と降りかかる予想も出来ない困難に、勇気をもって立ち向かうハンナ。
果たして彼女は再びエルマーに会う事ができるのだろうか?

スタッフ

監督:グレゴール・シュニッツラー
脚本:マルコ・クロイツパイントナー
原作:グードルン・パウゼヴァング
プロデューサー:マルクス・ツィンマー
撮影:ミヒャエル・ミーケ
編集:アレックス・ディットナー
録音:ミヒャエル・ムラデノヴィッチ
美術:パトリック・スティーヴ・ミュラー
衣裳:イヴァナ・ミロス
メイク:ハイナー・ニーヒュース、ルート・フィリップ
音楽:シュテファン・ハンゼン、ディルク・ライヒャルト、マックス・ベルクハウス

キャスト

パウラ・カレンベルク
フランツ・ディンダ
ハンス=ラウリン・バイヤーリンク
カリーナ・ヴィーゼ
リッチー・ミュラー
トーマス・ヴラシーハ
ガブリエラ・マリア・シュマイデ
ジェニー・ウルリヒ
クレール・エルカ−ス

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