原題:Le roi et l'oiseau

気をつけたまえ。 この国は今、罠だらけだからな

1980年/フランス/87分/スタンダード/ドルビーSR/デジタルリマスター版 配給:クロックワークス

2006年7月29日、シネマアンジェリカにてロードショー

(C)1980 LES FILMS PAUL GRIMOULT・STUDIOCANAL IMAGE・FRANCE2 CINEMA

公開初日 2006/07/29

配給会社名 0033

解説


世界がさらなる“タキカルディ王国化”を推し進める現代、映画『王と鳥』は、ますますその生命力を強めている。
対戦直後の1947年に製作を開始し、70年代に時代の新たな悲劇を描き込み、フランスアニメーション界最大の巨匠ポール・グリモーとフランスで最も愛される詩人ジャック・プレヴェールが残した一篇の映画。それは、現代に生きる私たちが暮らすこの世界、この社会を実にリアルに正面から見据えたものだった。一部の権益のために延々と続く戦争、無くなることのない独裁的な政治、世界中に抑圧と貧困を生みだし弱者を見捨てようとするグローバリズム、そして巧妙に二極化される格差社会に至るまで、世界がさらなる“タキカルディ王国化”を推し進める現代、映画『王と鳥』は、ますますその生命力を強めている。
高畑勲、宮崎駿をアニメーションへと誘った不朽の名作。
ジブリの原点、この夏、堂々劇場“初”公開!
2006年、『ゲド戦記』のスタジオジブリがこの夏に贈るもう一つの映画は、高畑勲、宮崎駿、そしてジブリの“原点”とも言うべき映画『王と鳥』(デジタルリマスター版)。高畑勲は、ディズニーとは全く異なるその表現と、時代を鋭く捕らえた隠喩の数々に驚嘆し、「少なくとも、もしそれを見ていなければ、アニメーション映画の道に進むことはなかった」と語る。宮崎駿は、もっとも影響を受けた作品を聞かれ、「ポール・グリモーの『王と鳥』を上げないわけには行かない」と答え、その着想を自身の作品に描き継いできた。フランスアニメーション界最大の巨匠ポール・グリモーとフランスで最も愛される詩人ジャック・プレヴェールが作り上げ、若き日の高畑、宮崎の運命を変えた本作を、ジブリはこの夏、高畑勲の新たな日本語字幕翻訳とともに、堂々劇場“初”公開する。

ストーリー



タキカルディ王国の高層宮殿。この国の王は、民衆から嫌われ、また民衆を嫌う孤独な暴君。楽しみは、秘密の部屋に飾られた、美しい羊飼い娘の絵を眺めることだった。羊飼い娘は、隣に飾られた絵の煙突掃除と愛し合っている。ある夜ふたりは、絵の中から逃げ出した。そこへもう一枚、王の肖像画から飛び出した暴君が、本物の王になり代わり、国を挙げて捜索を始める。一羽の鳥に導かれ逃げ続けるふたりに、王の追っ手が迫る!

スタッフ

監督:ポール・グリモー
原作:アンデルセン童話『羊飼い娘と煙突掃除人』
脚本:ジャック・プレヴェール/ポール・グリモー
撮影:ジェラール・ソワラン
音楽:ヴォイチェフ・キラール
配給:クロックワークス

キャスト

声の出演:
ジャン・マルタン
パスカル・マゾッティ
レイモン・ビュシエール
アニネス・ヴィアラ
ルノー・マルクス
ユベール・デシャン
ロジェ・ブラン

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