原題:VERSUS

2001年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭コンペ部門出品 2000年東京国際ファンタスティック映画祭出品 2001年日本インディペンデント映画祭銀賞受賞

2000年/119分/日本語/ウェブコ・プロデュースカンパニー+ナパームフィルムズ提供 配給:ケイエスエス

2002年3月8日ビデオレンタル開始 2001年9月8日よりシネ・アミューズにてロードショー公開

公開初日 2001/09/08

配給会社名 0027

公開日メモ 予測不可能なストーリー展開に、臨界点を突破するスーパークール・ウルトラ・バイオレンス。

解説



刑務所を脱獄したひとりの男。記憶のない女。彼らを執勘に追い続ける男たち。不穏な空気が漂う森の中で繰り広げられる、善悪を超えたルール無用のアルティメット・バトル。果たして彼らは何のために戦っているのか?この森を覆い尽くす不可解なカは何を意味しているのだろうか?そして自分は一体何者なのか?全ての謎はある男の登場によって解き明かされた。そのとき、想像を絶する宿命の戦いの火蓋が切っておとされる!

過去にここまで過激な映画があっただろうか。狂気をはらんで暴走するウルトラ・ヴァイオレンス、予測不可能なストーリー展開、凝りに凝ったキャラクター設定。荒唐無稽なアイディアと、それを大胆不敵に表現してしまった恐るべき映像。殺しても殺しても起ち上がる不死身の男たちと、永遠に生き続ける運命の女。ガンアクション、カンフー、ワイヤースタント、リビングデッド、ブレイドアクションと映画の醍醐味を全てぶち込んで、エンタテインメントの極限を超えて突っ走る怒涛のスーパー・クール・ムービ!映画の構造改革!!それがこの『VERSUS-ヴァーサス-』なのだ!!!
まずこの凄まじい面白さにひれ伏したのは世界の映画ファンだった。フランス、ドイツをはじめとする世界のファンタスティック系映画祭において瞬く間に信奉者を獲得、雑誌やインターネットで圧倒的な賛辞が取り上げられることによってさらにヒートアップし、その熱狂ぶりたるや各地で神話とまで化した。そして我が国でも東京国際ファンタスティック映画祭、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭などで観客のド肝を抜き、ロコミにより異様な盛り上がりを見せていた。そんな伝説の作品がついにヴェールを脱ぐときが来たのだ!監督は”ジャパニーズ・ムービーの概念を変えた男”、北村龍平。17歳のときに単身オーストラリアに渡り学生映画界を席捲、帰国後24歳のときにわずか30万円で撮り上げた『ダウン・トゥ・ヘル』で見事第1回インディーズムービー・フェスティバルのグランプリを受賞。渡部篤郎主演の『ヒート・アフター・ダーク』に続いて本作が劇場公開作としては二作目にあたるが、その常識破りの豪腕をハリウッドが無視するわけはなく、今秋、純然たるハリウッド映画『ザ・パイレーツ・オブ・タルタオ』の撮影に入ることが決定している。ジョン・ウー、タランティーノ、ジョン・カーペンター、サム・ライミの血を受け継ぐこの男に今、世界中が注目しているのだ。
主演は役者になる前はプロボクサーのライセンスも持つ格闘家だった正真正銘のファイター、坂口拓。北村監督の次回作『ALIVE』への出演も決まっている。その宿命の敵役に古厩智之監督の『この窓は君のもの』でデビューした榊英雄。「デビアスダイヤモンド」のTVCFで知名度を上げ、『ALIVE』に主演、既に北村組の常連となっている。他にもブレイク寸前の若手実力派俳優が大挙して出演、キレた演技を爆発させている。そしてサウンドトラックには話題沸騰、津軽三味線一本で世界に戦いを挑む”吉田兄弟”の弟・吉田健一が参加し、スピード感溢れる映像と混然一体となって、この”VERSUS”をヒートアップさせている。
とにかく観なければ分からない。そして観れば必ず分かる。オリエンタリズムに走るわけでもなく、コムズカしい心理劇に陥るわけでもない日本映画が、何故世界中で圧倒的な支持を集めたのかを。このアドレナリン大放出の映像を体感しない限り、明日の映画シーンは語れない!!

1999年、劇場次回作の準備を進める一方で、第2回インディーズムービーフェスティバル記念作品として「ダウントゥ・ヘル2」の制作がスタートした。前作と高じインディペンデント体制で制作がスタートしたこの作品は当初、スタッフ、キャスト合わせ15人、10日間でビデオ撮影するというごく小さな規模の作品であった。だがこのインディペンデント作品に、次々と優秀なスタッフが集まり始めた。
さらにオーディションで選び抜いたキャストの中から主演に坂口拓が決まった。
このスタッフ・キャストにインスピレーションを受けた北村寵平と共同脚本の山口雄大は「ダウン・トゥ・ヘル」の世界を遥かに超越した壮絶な脚本を書き上げた。この時点で制作チームは、この作品をビテオではなく、北村龍平監督の劇場映画最新作として製作することに計画を変更し、「D2H:ダウン2ヘル」プロジェクトは「VERSUS」へとその名を変えた。
それはクランクインわずか3週間前のことだった。
既成の映画製作の流れではとうていありえないこの無謀な計画変更によって、当初の数十倍の規模に膨れ上がったこの作品に集結したのは、最強のクルー達。アクション監督には香港のトップアクションスター、ドニー・イエンの門下生である下村勇二があたり、最高レベルのスタントアクションを見せる。
特殊メイクはアメリカ仕込みの感性を持つ新進アーティスト、神谷進。ガンエフェクトに「ヒート・アフター・ダーク」の武井正純。音楽に「ダウン・トゥ・ヘル」の森野宣彦、津軽三昧線の吉田健一が参加し、見事な、コラボレーションが実現。そして北村監督の爆発的イメージを鮮烈に映像化してみせたのが撮影の古谷巧。「ダウン・トゥ・ヘル」以前からの北村監督の右腕である進啓士郎が初プロデュースを担当した。

若手最有力のネクスト・ブレイク俳優陣をフィーチャーし、ネオ・インディペンデントの新鋭・北村龍平監督が挑む、常識破壊、ルール無視のノンストップ・クレイジー・ラブストーリー、遂に完成!!

ストーリー


その男(坂口拓)は奥深い森を駆けていた。囚人仲間とともに刑務所を脱獄した彼は、ふたりをピックアップする一味との合流地点を目指していたのだ。やっとそこへ到着した彼らのもとに、一台の車か近づいてくる。計画は滞りなく進められ、このまま車に乗って娑婆へと逃げるはずたった。しかしそれは、周到に仕組まれた罠の序章に過ぎなかったのだ。
車から降り立った5人の男達。はやく安全な場所まで連れて行くよう要求するふたりに対し、男達は口々にボスが来るまでここで待機するよう命ずる。焦るふたりを尻目に、車からひとりの女(三坂知絵子)が降ろされる。その瞬間、既視体験に襲われる男と女。乱暴に扱われる女の姿に怒りを覚えた男とチンピラ達との間で緊張が走る。そのとき男が奪い取った銃口が火を噴いた。倒れこむひとりのチンピラ。しかし死んだはずのチンピラはすぐさま立ち上がり、仲間を襲い始める。信じられない光景を自にした男達は、この”死人”に向かって闇雲に銃弾を浴びせ掛ける。再ひ倒れる”死人”。一体何が起こったのだ?この森には何か想像を越えたカがある。そう誰もが気付き混乱する隙を縫って、男は女を連れて喜び森の内部へと走り去っていった。
ふたりを追って森を捜索する男達。森の不穏な空気に仲間のひとりが錯乱する中、地の底から無数の”死人”が起き上がり彼らを襲う。そんな修羅爆に遭遇した男も、この時ばかりは彼らに加勢して容赦なく銃弾を浴びせる。血みどろの戦場に怖れをなして逃げる女。
“死人”の群れを倒した男達だったが、次に彼らの銃口は必然的に男に向けられた。だが、被らのひとりが男を解放する。男と女が合流したところで捕まえるのが得策と考えたのだか、これを機に男達の間で亀裂が生じる。無軌道のカオスと化したこの森では、あらゆる価値観が全て闇の中へと葬り去られていく。
一方、再び出逢った男と女。女はここに連れて来られてからのことしか覚えていないと告げる。男もまた、何故自分が飛務所に入れられていたのか覚えていないようた。そして極度となく男の頭をよきる既視体験は一体何を意味しているのだろうか?しかし、自ら目にしたものしか信じない男は、そんな空想めいたことを否定する。
その頃、男達のもとにボス(榊英雄)が姿を現した。男達は一向に先が見えない不可解な計画の真意を尋ねるが、ボスは答えようとしない。業を煮やした一人がボスを撃つが、彼は微笑さえ浮かべ彼らを血祭りにあげていく。その様子を物陰から見ていた男と女。女は何かを知っているようだ。男は女に激しく問い詰める。あいつは誰なんだ?おまえは一体何者なんだ?やっと女は重たい口を開き始める。ここは黄泉返りの森であり、あの男が死者を甦らせている。そしてあなたとあの男は戦う宿命なのた、と。全く女の説明が理解できない男の前に、ついにその”男”が立ちはだかる。時は来た。500年の歳月を超えた壮絶な戦いの火蓋が今、切っておとされたのだった…。

スタッフ

監督:北村龍平
脚本:北村龍平、山口雄大
プロデューサー:進啓士郎
エグゼクティブ・プロデューサー:西村秀雄
アソシエイト・プロデューサー:高橋信之
撮影:古谷巧
編集:掛須秀一
特殊メイク:仲谷進
アクション監督:下村勇二
音楽:森野宣彦
第2班監督:山口雄大
ビジュアルデザイン:川名マサヒロ
ヘアーメイクアップ:OHSHIMA
アシスタントヘアーメイクアップ:吉岡希
衣装アドバイザー:MAMO
クリエイティブディレクター:飯塚岳人
デジタルエンジニア:神代廉

キャスト

坂口 拓
榊 英雄
松田賢二
新井雄一郎
松本 実
大場一史
片山武宏
吉原 歩
上赤俊朗
増本庄一郎
谷門進士
浅井星光
渡部遼介
古宮基成
三坂知絵子

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す