原題:LOFT

その女は永遠の美を求めてミイラとなった。千年の後、彼女は目を覚め、そして私に呪いをかけた。恐るべき永遠の愛という呪いを。

2005年/日本/カラー/115分/ 配給:ファントム・フィルム

2007年02月09日よりDVDリリース 2006年9月9日、テアトル新宿、シネ・リーブル池袋他全国ロードショー公開

(C)「LOFT」制作委員会

公開初日 2006/09/09

配給会社名 0442

解説


女流作家の礼子は、新作の執筆のため田舎の一軒家に向かう。その地には、廃屋と化した大学の研究所に謎の考古学者がいた。世界が待った黒沢監督の新作が、ついに幻のベールを脱ぐ。

 『CURE キュア』、『回路』、『ドッペルゲンガ—』等の作品で、ホラ—映画の枠を踏み越えた活動を続け、世界中のファンを虜にしている黒沢清監督、『ドッペルゲンガ—』以来、長編としては実に3年ぶりとなる本作では更なる進化を遂げ、ミステリ—、ホラ—、サスペンスの域を超えた、黒沢監督の真骨頂というべき‘至極の恐怖’の世界に導かれる。
 スランプに陥り、担当編集者・木島(西島秀俊)の勧めで、東京郊外に引越してきた女性作家・春名礼子(中谷美紀)。森と沼と草原に囲まれて。ひっそりとたたずむ洋館の向かいには、人気のない不気味建物が存在していた。ある日、そこに出入りするひとりの男を見かけた彼女は、廃嘘のようなその建物の中に何があるのかと、魅入られたように近づいていく。そこにいたのは大学教授の吉岡誠(豊川悦司)。彼は、千年前に沼ひ落ち、泥の成分によりミイラ化した女性を、そこで極秘に保存していたのだ。それ以来、礼子の周りでは、不思議な現象が多発しはじめる。洋館の秘密、吉岡と木島の不可解な行動、そして以前より起き始めていた自らの体の変調とミイラとの関係。さまざまな事象がミイラの謎によって繋がれ、機重ににも連鎖する恐るべき事件へと発展していく・・・。
 

ストーリー



春名礼子(中谷美紀)は将来を嘱望されている女性作家。
現在は恋愛作家小説に取り組んでいるが、思うように進まず、体調にも変異をきたしはじめていた。
心配した担当編集者・木島(西島秀俊)の勧めもあり、彼女は郊外の一軒家に引越すことを決意する。
その家は風通しは良いが少し古びており、前の住人の荷物がそのままおきざりにされた状態であった。
家の向かいには廃屋と思われる建物がある以外は、緑に囲まれた静かな環境に身を置いた礼子だったが、ある夜、一人の男がシ−トに包んだ得体の知れない物体をその建物に運び込むのを目撃する。

男は吉岡誠(冨川悦司)という名の大学教授で、建物が相模大学の研修所であることを知った礼子は、大学の資料を探す中で、「考古学グル—プが千年前のミイラを沼から引き上げた」という記事を見つける。
更なる情報を求めて、彼女は友人の野々村(鈴木砂羽)と共に、教育映画社の村上(加藤晴彦)のもとを訪ねる。
実は彼の会社には「ミドリ沼のミイラ」と記された記録映画が存在していたのだった。
戦前に撮影されたという映像に、うっすらと映り込んでいるミイラらしき物体。
しだいに礼子は、その残像に取り憑かれるようになっていく・・・。
ついに、彼女は研修所に忍び込み、シ−トに包まれた物体の正体を見てしまう。
それは、長い髪をもつ女のミイラだったのだ。

スタッフ

監督:黒沢清
製作:蔡熙承/高田真治/細野義朗/気賀純夫/神田智/石橋健司
撮影:芦澤明子(J.S.C)
照明:長田達也
美術:松本知恵
音楽:ゲイリー芦屋
配給:ファントム・フィルム

キャスト

中谷美紀
豊川悦司
西島秀俊
安達祐実
鈴木砂羽
加藤晴彦
大杉漣

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