原題:Sophie Scholl - Die letzten Tage

第55回ベルリン国際映画祭銀熊W受賞(最優秀監督賞&最優秀女優賞)

2005年/ドイツ/117分/ 配給:キネティック

2006年09月22日よりDVDリリース 2006年1月28日、シャンテ シネほか全国順次ロードショー!

(C)J?rgen Olczyk

公開初日 2006/01/28

配給会社名 0026

解説


第55回ベルリン国際映画祭で三冠に輝いたドイツ映画『ゾフィー・ショルー最期の日々』は、現在のドイツ映画全体の底力を示すのに充分な、堂々とした感動作である。1943年、ナチス・ドイツの敗北も濃厚になり、劣勢の戦況を国民にひた隠しにし、虚勢でカバーしようと益々ヒステリックになっていく末期のヒトラー政権下で、非暴力的なレジスタンス運動を展開していた実在のドイツ人学生グループ「白バラ」。その紅一点である、ゾフィ一・ショルと兄のハンスたちが逮捕され、6日間という異様な速さで処刑されるまでを緊迫した人間ドラマとして描き出している。ベルリン映画祭で主演女優賞に輝いたユリア・イェンチの演技と存在感がこの映画のすべてとも言えるほど、実在のゾフィーの心の襞が痛いほど観る者の胸を突く。同じくヒトラー政権をテーマにした『ヒトラー〜最期の12日間〜』のラストでも、このゾフィー・ショルの存在に触れられ、彼女の存在が戦後のドイツ人にとっ
てどれほど重要な存在であったかを窺わせる。ゾフィー・ショルは、自らの死を賭して戦争の悲惨さを訴えた、現代のジャンヌ・ダルクである。近年になって新たに発見された記録資料を元に忠実に再現されたゾフィーとゲシュタポの尋問官の手に汗にぎるやり取りや、心理的駆け引きは、本作を、ナチス・ドイツを扱った数多くある作品群とは一線を画するオリジナルなものにしている。恐怖と戦いながら、信念を貫くゾフィーの姿には、誰もが感動の涙を禁じえない。

ストーリー



 1943年、ミュンヘン。ヒトラーが破壊的な戦争をヨーロッパで遂行する中、そのほとんどが大学生からなるドイツ人の若者たちのグループがあった。ナチスによる非人道的戦争を終結させる唯一効果的な道は、非暴力的なレジスタンス運動に訴えることだと彼等は考えていた。第三ドイツ帝国を失脚させるべく、レジスタンス組織、「白バラ」が結成された。ゾフィー・ショルは、唯一の女性メンバーとしてグループに入る。純粋なゾフィーは、兄と共に献身的に抵抗運動を行うなかで、一人の女性として成熟していく。1943年2月18日。ゾフィーと兄のハンスは大学で反戦チラシを配っていたところを逮捕される。ゾフィーは数日間に渡り、ゲシュタポ将校、モーアに尋問され、やがて尋問は激しい心理戦と化す。ゾフィーは恐怖で手を握り締めながらも、仲間の情報提供を頑なに拒み、モーアに挑戦する。動揺したかと思うと、また立ち向かって行く。その度に彼女は信念を強固にし、ゲシュタポでさえ思わず彼女の存在感に圧倒されそうになる。決定的な証拠が上がり、兄と白バラの仲間を守るため、ゾフィーは命がけで最期の試みにでる。ゾフィーの並外れた勇気に心を打たれモーアは、彼女に逃げ道を提案する。しかし、その代償は自分自身の理想を裏切る行為に他ならない。ゾフィーはその申し出を断り、自らの運命を封印する…。

スタッフ

監督:マルク・ローテムント
脚本:フレッド・ブライナースドーファー
プロデューサー:クリストフ・ムーラー
        スヴェン・ブーゲマイスター
        フレッド・ブライナースドーファー
        マルク・ローテムント
共同プロデューサー:ベティナ・ライツ
共同編集:フーバート・フォン・スプレティ
     ウルリッヒ・ヘルマン
     アンドレアス・シュライトムラー
     ヨーヘン・コルシュ
撮影監督:マーティン・ランガー,BVK

キャスト

ゾフィー・ショル:ユリア・イェンチ
ロベルト・モーア尋問官:アレクサンダー・ヘルト
ハンス・ショル:ファビアン・ヒンヌリフス
エルセ・ゲベル:ヨハンナ・ガストドロフ
ローランド・フライスラー裁判官:アンドレ・ヘンニック
クリストフ・プロープスト:フロリアン・シュテッター
アレクサンダー・シュモレル:ヨハネス・シューム
ヴィリ・グラーフ:マキシミリアン・ブリュックナー
ギゼラ・シャーテリング:リリー・ユング
ロベルト・ショル:ユーグ・フーベ
マグダレーナ・ショル:ペトラ・ケリング
ヴェルナー・ショル:フランツ・シュターバー

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