原題:I heats HUCKBEES

2004年10月3日

2004/1時間47分/アメリカ 配給:日本ヘラルド映画

2006年02月24日よりDVDリリース 2005年8月20日、恵比寿ガーデンシネマ他、全国ロードショー

公開初日 2005/08/20

配給会社名 0058

解説


競争とストレスだらけの現代社会で勝ち組に残るには、疲れなんかオクビにも出さず笑顔で走り続けるっきゃない!!
とはいえ、フトした拍子に、心の奥からホンネがのぞく──「人生これでいいのか、いったい!?」
そう!その瞬間がホントの幸せへの第一歩になるのかも……。

 「アメリカの災難」「スリー・キングス」で絶賛を浴び、第二のロバート・アルトマンと呼ばれた俊英デビッド・O・ラッセル監督が5年間の沈黙を破り、ジュード・ロウ、ナオミ・ワッツらトップ・スター豪華競演で贈る本作は、悩める現代人に最高のハッピーを約束する新感覚のツイステッド・スーパー(マーケット)・ムービーだ。

 本作が温かな笑いとともに浮き彫りにするのは、「本当の幸せって何?」という、普段は避けて通っているけれどホントは誰もが抱えている疑問。この永遠の問いに向き合うことを余儀なくされてしまった、ちょっぴりエキセントリックな愛すべき人物たちが、気の毒なまでの試行錯誤の末に、それぞれの”結論”にたどりつくまでが、スクリューボール感覚のソフィスティケイテッド・コメディとしてユーモラスに描かれてゆく。

 最大の魅力は、<哲学探偵>、火事を消せない消防士、美しさからの脱皮願望に捉われる美人モデル、自意識過剰のエリート社員、悩めるオタク活動家、そして謎のフランス女と言った、なさそうでありそうな絶妙の設定のキャラクターたち。それをハリウッド&ヨーロッパ映画界の大物スターたちが嬉々として演じ、今まで見たことのないような表情を見せてくれる。

 人生の真実は、ある時は寝袋の暗闇の中に現れる愉快な幻想として、またある時は量子理論に基づいて分解する顔として描かれる。こうした遊び感覚の映像の心地よいズレ具合もまた、本作の楽しさのひとつになっている。

 「A.I.」「アビエイター」の美形スター、ジュード・ロウが演じるのは、キラー・スマイルを武器にバリバリ仕事をこなすハッカビーズ社の花形社員ブラッド。本作で初めて披露したコメディ演技で、新たな魅力を発揮してみせた。

 ブラッドの恋人ドーンを演じるのは「ザ・リング」「21グラム」のナオミ・ワッツ。演技派として近年めきめきと評価を上げている彼女もまた、本作では水着姿でCMに出演するブロンド娘という意外な役柄で驚かせてくれる。

 ハッカビーズ社の開発から自然を保護しようと悪戦苦闘する活動家アルバート役には、「天才マックスの世界」で注目された”コッポラ・ファミリーの最終兵器”ジェイソン・シュワルツマン。彼に惚れ込んだラッセル監督が脚本を当て書きし、本作に主演することになった。
アルバートと意気投合する消防士トミーには「PLANET OF THE APES 猿の惑星」「ブギーナイツ」のマーク・ウォールバーグ。ラッセル監督のお気に入りで、「スリー・キングス」に続いての出演となった。
<哲学探偵>夫妻に扮するのは、アカデミー賞受賞二度の名優ダスティン・ホフマンと、アルトマン、ウディ・アレンといった名監督たちと組んできたコメディ界のトップ女優リリー・トムリン。即興を得意とするベテランのホフマンと、「アメリカの災難」に続いてラッセル監督作は二度目の出演となったトムリンとの絶妙のやり取りは、ハイレベルな笑いを生み出している。
<哲学探偵>の宿敵であるクールでセクシーなフランス人カテリンを演じるのは「ピアニスト」「8人の女たち」のイザベル・ユペール。カンヌ、ヴェネチア、ベルリンの世界3大映画祭の主演女優賞を総なめにしているヨーロッパ映画界きっての名女優が、本作では泥まみれのセックスシーンに挑戦して話題を集めた。

この他、ジェイソン・シュワルツマン
「ロッキー」「ゴッドファーザー」の実母であるタリア・シャイア、ヒッチコックの「鳥」のティッピ・ヘドレン、ダスティン・ホフマンの実子ジェイク・ホフマンらが出演。
またカントリー出身のスーパーシンガー、シャナイア・トゥエインが本人役で顔を見せている。

 監督・製作・脚本のラッセルが生み出すイマジネーション豊かな世界の映像化を強力サポートするのは「マルホランド・ドライブ」でインディペンデント・スピリット賞を受賞した撮影監督ピーター・デミング、「ロスト・イン・トランスレーション」で美術監督協会賞を受賞したプロダクション・デザイナーのK・K・バレット、スティングのミュージック・ビデオでグラミー賞を受賞している編集者で「ラッシュアワー2」やラッセル監督の「スリー・キングス」を手がけているロバート・K・ランバート、「マグノリア」などのポール・トーマス・アンダーソン作品で知られる衣装デザイナー、マーク・ブリッジス。
 全篇を軽快に彩る音楽は「マグノリア」「パンチドランク・ラブ」といったポール・トーマス・アンダーソン作品を手がけている「エターナル・サンシャイン」のジョン・ブライオン。
 製作は「スリー・キングス」「8 Mile」のグレゴリー・グッドマンと、「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」「めぐりあう時間たち」のスコット・ルーディン。
アメリカの才能が、ラッセル監督の下、一同に会した。

ストーリー



<ハッカビーズ>それはありとあらゆる満足をお手ごろ価格で提供する、素敵なスーパーマーケット。エリート社員ブラッドは、輝く白い歯とキラースマイルを武器にバリバリ仕事をこなす(いやみな)成功者だった。キャンペーンモデルのドーンのハートもつかみ、人生も絶好調!
 そんなある日、ブラッドが進める新店舗建築計画に、オタクな青年活動家アルバートは噛み付いた。ブラッドのサクセスライフにジェラシーのちっぽけな炎をめらめら燃やした彼は、ブラッドに立ち向かう!…だがその前に「敵を知るにはまず自分から」と、<哲学探偵>夫婦に「僕を探偵してほしい」と、あさってな依頼をする。そこに探偵夫婦の宿敵、なぞのフランス人熟女が現れ、アルバートの親友、エコな消防士トミーを巻き込んだ思いもかけない展開が・・・。果たしてこの愛すべき人たちに、本当の幸せは訪れるのだろうか…!?

スタッフ

監督/製作/脚本:デヴィッド・O・ラッセル
撮影監督:ピーター・デミング、ASC
製作:グレゴリー・グッドマン
   スコット・ルーディン
製作総指揮:マイケル・クーン
共同脚本:ジェフ・バエナ
美術:K.K.バレット
編集:ロバート・K・ランバート、A.C.E.
衣装:マーク・ブリッジス
音楽:ジョン・ブライオン

キャスト

ブラッド・スタンド役:ジュード・ロウ
ドーン役:ナオミ・ワッツ
マーク・ウォルバーグ
ベルナード役:ダスティン・ホフマン
ヴィヴィアン役:リリー・トムリン
トミー・コーン役:マーク・ウォールバーグ
カテリン役:イザベル・ユペール
アルバート・マルコヴスキー役:ジェイソン・シュワルツマン

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