原題:Ladies in Lavender

2004年12月12日イギリス公開

2004年/イギリス映画/1時間45分/カラー/ドルビーデジタル サントラCD :ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル 後援 : ブリティッシュ・カウンシル/特別協賛:サッポロビール株式会社 提供 : 日本ヘラルド映画、テレビ東京、博報堂DYメディアパートナーズ 配給 : 日本ヘラルド映画

2006年01月27日よりDVDリリース 2005年6月4日、bunkamuraル・シネマにてロードショー

公開初日 2005/06/04

配給会社名 0058

解説


2人のデイム(DAME:大英帝国勲位受勲者)、ジュディ・デンチとマギー・スミスが広大な自然に囲まれた美しいイギリスの海辺の町を舞台に織り成す大人たちのおとぎ話(フェアリー・テール)

美しい風景を背景に、ふたりの老姉妹の人生を描いた「ラヴェンダーの咲く庭で」の舞台となるのは、1930年代、イギリスのコーンウォール地方。オスカーと英国アカデミー賞、双方の受賞経験があり、OBE、DBEなど大英帝国の勲位を受勲しているイギリスが誇る2人の名女優、ジュディ・デンチとマギー・スミスが、主人公姉妹のアーシュラとジャネットを演じている。何年もこの辺境の地で静かに暮らしてきた初老の姉妹の人生は、ある日、自宅の眼下に見える浜辺に異国の美しいヴァイオリニスト、アンドレア(ダニエル・ブリュール)が漂着してから、ある時は優しく、ある時はほろ苦く、今までにはなかった変化を生んでゆく・・・。まるでヴァイオリンの甘い調べに乗って、美しい挿絵のある小説をめくっていくような感覚にさせられる。イギリスの公開時にはロイヤルプレミア試写が行われ、エリザベス女王も駆けつけた。

アカデミー賞に輝く最高の2大女優の共演
映画、演劇、テレビと幅広い分野で、古典と現代劇をともにこなし、40年以上に渡って、その才能をあますところなく披露してきたジュディ・デンチは、現代最高の女優として、その名声を揺ぎないものとしている。1999年、「恋に落ちたシェイクスピア」で、アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。また、「Qeen Victoria 至上の恋」でヴィクトリア女王を演じ、ゴールデン・グローブ賞を受賞。そして「アイリス」で、英国アカデミー賞の主演女優賞を受賞。他に「ショコラ」でのアカデミー賞助演女優賞ノミネートなど、受賞歴・ノミネート歴は数え切れない実力派中の実力派だ。一方のマギー・スミスは、1952年に”ドラマ・ソサエティ”の舞台で役者デビュー。その後、1956年にニューヨークでプロとしての初舞台を踏み、コメディエンヌとしてデビューした。舞台や映画を中心にキャリアを重ね「ミス・ブロディの青春」で主演女優賞、「カリフォルニア・スイート」で助演女優賞と、2度のアカデミー賞受賞経験を持つ。
CBE、DBEを叙勲し、ジュディ・デンチ同様にデイムの称号を持つ。最近では、「ハリー・ポッター」シリーズで、マクゴナガル教授を演じ、若い世代の観客たちにスリルと感動を与えたのが記憶に新しい。ジュディ・デンチとは数々の舞台や「ムッソリーニとお茶を」「眺めのいい部屋」に続く共演作品となり、気心の知れた仲ならではのコンビネーションを見せている。
今ヨーロッパで一番ホットな存在「グッバイ、レーニン!」のダニエル・ブリューほか、ベテラン俳優チャールズ・ダンスの初監督作品に終結した魅力的なキャストたち才能溢れる若きヴァイオリニストで、ふたりの姉妹の人生を惑わせる青年アンドレアには、「グッバイ、レーニン!」で才能を開花させたドイツの新鋭俳優、ダニエル・ブリュールが選ばれた。彼にとって、デンチとスミスという大女優と共演できるこの栄誉は非常に大きなものであったに違いない。また、姉妹の家の家政婦役で、物語にコミカルなエッセンスを与えるのは、「ハリー・ポッター」シリーズのミリアム・マーゴリーズ。そして、アンドレアをロンドンの大舞台へ連れ去る、姉妹にとっては魔女のような脅威を与える美貌の女流画家に「トゥルーマン・ショー」のナターシャ・マケルホーン、更に、フレディ・ジョーンズやクライヴ・ラッセル、そしてトビー・ジョーンズら、一流の役者陣がこの物語には欠かせない大切な登場人物として集結した。
本作で監督デビューを果たしたチャールズ・ダンスもまた、役者として長いキャリアを誇っており、映画界のトップ・フィルムメイカーたちからの信頼も厚い。まさに、ヨーロッパ一流の俳優たちの信頼とキャリアが生んだ作品と言えるだろう。

アカデミー賞をはじめとする各映画賞の常連スタッフ
そして、高名な音楽家ナイジェル・ヘスが手がけたスコアと、それを体現したスター・ヴァイオリニスト、監督デビュー作となるチャールズ・ダンスを支えるのは、ベテランのスタッフたち。
撮影監督には、「ミシシッピー・バーニング」でアカデミー賞を受賞し、「ナイン・ハーフ」や「父の祈り」なども手がけるピーター・ビジウ。衣装デザインには、数々の賞を受賞し、「ニル・バイ・マウス」なども手がけたバーバラ・キッド、編集は「ぼくの国、パパの国」「ナッシング・パーソナル」「カレンダー・ガール」などのマイケル・パーカーが担当した。そして、映画を最高に盛り上げる音楽は、作曲家・指揮者として活躍し、エリザベス女王やチャールズ皇太子の御前演奏も担当する世界的な音楽家ナイジェル・ヘスが作曲から手がけている。特に彼は、編集後に音楽をつけるのではなく、自らコーンウォールの撮影現場まで出向いていき、雰囲気を肌で感じ取り素晴らしい旋律を作品に与えた。更に、それらの曲をその才能とルックスで日本でも人気を高めており、何よりも豊かな霊感と思想性で芸術性が名高いジョシュア・ベルが担当し、甘く美しい音色を響かせている。

原作はウィリアム・J・ロックの短編小説
チャールズ・ダンスが初監督作品の原作として選んだのは、英国領 西インド諸島生まれの小説家で英国人俳優レズリー・ミッチェルの叔父、ウィリアム・J・ロック(1863- 1930)の『Faraway Stories』という短編小説集の一編。「シュヴァリエの放浪児」(36) 「借りた人生」(32) 「二人の道化師」(25) 「女は誓いぬ」(21)など映画化された作品は20本を超えるロックだが、今再びダンスによって「Ladies in Lavender」が脚本化され、長編映画として再生したのである。ジョシュア・ベルの奏でる美しい調べ

ストーリー



1936年。イギリス、コーンウォール。ヨーロッパでは歴史的な大きな出来事がおころうとしていたが、美しい景観や柔らかな日差しに恵まれた海辺の小さなこの町は、外界と遮断されているかのように静かな時を刻んでいた。アーシュラ(ジュディ・デンチ)とジャネット(マギー・スミス)、初老にさしかかろうとする2人の姉妹も、両親が残してくれた屋敷と財産に恵まれて、町の人々と同じようにつつましく、庭の花々の手入れや読書を楽しみながら穏やかに日々を過ごしていた。
ある嵐の翌日、アーシュラは屋敷の眼下の浜辺に、若い男性が倒れているのを発見する。彼女は急いでジャネットと一緒に屋敷へ連れ帰り、ミード医師(デヴィッド・ワーナー)を呼び懸命に看病する。衰弱し足に骨折を負っていた彼はしばらくして意識を取り戻すが、こちらの言うことが理解できないらしい。ジャネットが古いドイツ語の辞書を取り出してどうにか聞き取ったところ、どうやら彼はポーランド人で、渡米途中に船が難破しこの海辺へ流れ着いたらしい。
数週間が経ち、手振り身振りに加え片言ながら会話ができるようになると、アンドレアが才能溢れるヴァイオリニストであることが分かり、かつて静寂に包まれていた家の中は楽しい空気と美しいヴァイオリンの音色で満たされていく。そして、家の中に才能豊かな若い男性が存在するという事実が、ふたりの姉妹の生活に、とりわけアーシュラには予期せぬ影響を与えていく。叶うわけもないと、もう何年間も心の奥底にしまいこみ、表に出すことのなかった感情が、にわかに沸き起こってくるのを誰も止めることはできない。短い夏の間に、アンドレアは音楽の才能とその人柄で町の暮らしにも馴染んでいったが、一方で少しずつ不協和音が鳴り始めていた。それは、オルガという若い女流画家(ナターシャ・マケルホーン)の存在だった。世界的に著名なヴァイオリニストを兄に持つ彼女は、ぜひ兄へ彼の才能を知らせたいとアーシュラとジャネットに手紙をしたためる。が、若く美しいオルガへの嫉妬とアンドレアを失うかもしれないという恐れから、2人はとっさにこの手紙を隠してしまうのだった。
しかし、ドイツ語という共通言語を持つオルガとアンドレアは自然と話をするようになり、手紙の一件はアンドレアの知るところとなってしまう。姉妹に対して不信感をぶつけるアンドレア。折悪く、美しいオルガに袖にされたミード医師が彼女を独占しているアンドレアを煙たがり、外国語を話すオルガとアンドレアに対してスパイ嫌疑を抱き始める。
そんな時、別れは突然訪れた。オルガの兄、ボリス・ダニロフがロンドンに滞在すると電報が届いたのだ。この偉大なヴァイオリニストの滞在は1日だけとあり、オルガは今すぐ発たなければ間に合わないとアンドレアを説得する。彼はアーシュラ達に伝言すら残せずに旅立つことに後ろ髪を引かれながらも、夢への切符を手に列車へ乗るのだった。何も知らない姉妹は警察に捜索願いを出すが、村人からオルガとアンドレアがロンドン行きの列車に乗ったと聞かされ、埋めようのない喪失感が2人を襲う…。
冬が訪れる頃、ロンドンから小包が届いた。アンドレアからの手紙と、オルガが描いたアンドレアの肖像画だった。手紙の中でアンドレアは、何も言わずに旅立ったことの謝罪と、まもなくロンドンでコンサートを開く予定であることを知らせてきた。彼は輝かしい未来への道を歩んでいるのだ。コンサート会場でアーシュラとジャネットは再び彼の奏でる甘く美しい調べを聴くが、今やロンドンのお歴々に囲まれたアンドレアと姉妹の距離は、どんどん遠ざかってゆく。長い廊下を歩き会場を後にするアーシュラとジャネット。それは、短いけれど夢のようなひとときを過した2人がアンドレアの人生から立ち去ってゆく姿そのものだった。

“・・・長い年月、私は来るはずのない王子さまを待ち続けた。

そしてある日、ついにその人はおとぎの国から、海を越えてやってきた。

彼と過ごした短い季節、私は心が震えるほどの幸福を味わった??”

スタッフ

監督・脚本 : チャールズ・ダンス
原作 : ウィリアム・J・ロック
プロデューサー : ニコラス・ブラウン、エリザベス・カールセン、ニック・パウエル
エグゼクティブ・プロデューサー : ロバート・ジョーンズ
エマ・ヘイター、ビル・アラン、チャールズ・ダンス
共同エグゼクティブ・プロデューサー : テレンス・イエソン、マイケル・ワイク
アソシエイト・プロデューサー : イアン・プライアー
撮影監督 : ピーター・ビジウ B.S.C.
プロダクション・デザイン : キャロライン・エイミーズ
ライン・プロデューサー : ビル・シェパード
編集 : マイケル・パーカー
音楽 : ナイジェル・ヘス
録音 : ジム・グリーンホーン
コスチューム・デザイン : バーバラ・キッド
キャスティング : サラ・バード
ソロ・ヴァイオリン : ジョシュア・ベル

キャスト

アーシュラ : ジュディ・デンチ
ジャネット : マギー・スミス
アンドレア : ダニエル・ブリュール
ドルカス : ミリアム・マーゴリーズ
ミード医師 : デヴィッド・ワーナー
オルガ : ナターシャ・マケルホーン

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す