原題:NAQOYQATSI:LIFE AS WAR

ナコイカッツィ Na-qoy-qatsi:アメリカ先住民族ホピ族の言葉 1.互いに殺しあう命 2.日常と化した戦争 3.文明化された暴力

2002年/アメリカ/89min/ヴィスタサイズ/ドルビーSRD 配給:東芝エンターテイメント

2004年2月28日よりユーロスペースにてロードショー公開 2004年8月18日よりDVDリリ—ス&レンタル開始

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公開初日 2004/02/28

配給会社名 0008

解説




言葉を超えた映像体験=『ナコイカッツィ』は、言葉を用いず映像と音楽のカだけで、
人の心の奥深くへと入り込み魂を震わせる壮大な映像叙事詩だ。
日常をとりまく全てが“デジタル”テクノロジーにより急速にネットワーク化されていく21世紀。
『ナコイカッツィ』—LIFE AS WAR—は、テクノロジーのカに私たちの世界が飲み込まれていき、戦争でさえ日常と化していく現在の姿を浮き彩りにしていく。

冒頭、スクリーンに浮かび上がるデジタル処理されたピーテル・ブリューゲルの名画「バベルの塔」。次に廃嘘と化した巨大な建物を捉え、さらには、私たちがニュースで目にする日々の現実から切り取られた映像が、最新のデジタル技術によって徹底的に加工され、息を呑むほど美しい幻想的な映像に姿を変えてスクリーンを洪水のように流れていく。そこに言葉はなく、ただランダムに、かつ確信的に映像が溢れ出す。それをドラマティックに演出するフィリップ・グラスによる大編成のシンフォニー・オーケストラの壮大な響き、そして寄り添うようにヨーヨー・マが奏でる深く美しいチェロの調べが交じり合う。その見事なアンサンブルに身をまかせるうちに、私たちはふと、テクノロジーが、メディアやアート、エンタテインメント、スポーツ、政治、医学、戦争、倫理、自然、そして人間の未来など、全てを変化させてしまうものだということに気づく。急に、私たちの社会がデジタル・テクノロジーによって侵されていることを悟るのだ。さらに、スクリーンは、人間の歴史の中で繰り返されてきた戦争と暴力を映し出す。21世記を迎えてもなお終わらない戦争、新たに残された9.11=米同時多発テロの傷跡、報復の応酬により泥沼化していくイラク戦争を目の当たりにしている私たちに投げかけられる痛烈なメッセージ。現代において、私たちの日常がいかに“デジタル”と“戦争”の中に組み込まれているかを、『ナコイカッツィ』は強烈に、しかも現代的な感賞で示してみせる。時間を忘れ、映像と音楽が織り成す壮大なドラマを体験することで、私たちは確かに、そのテーマとメッセージに心を捉えられていくのだ。
フランシス・F・コッポラ、ジョージ・ルーカス、ステイーヴン・ソダーバーグなどアメリカ映画界を先導する巨人たちが、こぞって製作協力の手を差し伸べてきた伝説の映画作家、ゴッドフリー・レジオ。セリフやナレーションにまったく穎らず、現代社会の抱える矛盾や混沌を映像と音楽だけで描き切る独自のスタイルは、MTVのミュージック・クリップやCFの世界にも絶大な影響を与え続けており、激しい衝撃とともに一大センセーションを巻き起こした『コヤニスカッツィ』は今でも世界中のアーティストのバイブルとなっている。
音楽を担当するのは、『コヤニスカッツィ』も手がけ、『クンドゥン』や『めぐりあう時間たち』でアカデミー賞候補となったミニマル・ミュージックの巨匠フィリップ・グラス。今回は、それまでの彼の作風を覆すような激しい情感をこめたスコアを提供している。また、チェロ演奏には、情熱的な音色で熱狂的なファンを持つ世界的チェリストのヨーヨー・マを迎えている。さらに、フランシス・F・コッポラ、ジョージ・ルーカスを引き継ぐ形で製作総指揮を務めるのは、アカデミー賞受賞監督のステイーヴン・ソダーバーグ。
『コヤニスカッツィ』から20年、世界の超一流の才能が集結し、21世紀の人類の行方を描く壮大なオデッセイが完成した。ゴッドフリー・レジオとフィリップ・グラスが、20年以上の時をかけて世界を挑発し、誘惑し挽けてきたコラボレーションが、新たな時代を迎える。今だからこそ、全身で体感すべき壮大な映像叙事詩を見逃してはいけない。

ストーリー

スタッフ

監督・脚本:ゴッドフリー・レジオ
音楽:フィリップ・グラス
チェロ演奏:ヨーヨー・マ
製作総指揮:スティーブン・ソダーバーグ
プロデューサー:ジョー・バーン、ゴッドフリー・レジオ
        ローレンス・トップ
共同プロデューサー:メル・ローレンス
音楽プロデューサー:カート・マンケーシ
指揮者:マイケル・リーズマン
撮影監督:ラッセル・リー・ファイン
編集&ビジュアルデザイン:ジョン・ケイン

キャスト

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