原題:PRETTY WOMEN

静岡県に実在するおばあちゃん劇団『ほのお』をモデルにしたスーパーフィクション

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2003特別招待作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/yubari/sakuhin2003/

2003年/日本/カラー/35mm/111分/ 配給:シネカノン

2003年10月24日DVD発売/2003年10月24日ビデオ発売&レンタル開始 2003年5月10日より銀座シネ・ラ・セットほかロードショー公開

公開初日 2003/05/10

配給会社名 0034

解説


「い一んだよ、どうせそのうち死んじゃうんだから!」開き直ったおばあちゃんほど手に負えないものはない!?ごくフツーのおばあちゃんたちが、突然芝居を始めると言い出したからさあ大変。怖いもの無しのド素人だからがむしゃらに突き進み、その行く先では必ず何かが起こる。ハチャメチャにひっかき回され周囲は大反対するが、本人たちは大マジメ。「ナメてもらっちゃ困るってんだよ!」人々の心配をよそに、見られるカイカンを知ってしまった彼女たちはどんどん進化を遂げていき、その勢いはもう誰にも止めることができない。辛気臭い世の中なんて吹き飛ばせ!!パワー炸裂のエンタテインメントついに登場!
『ぶりてい・ウーマン』は、静岡県に実在する無敵のおばあちゃん劇団『ほのお』をモデルに組み立てられたスーパーフィクション。平凡なおばあちゃんたちが、幾多の困難を乗り越え、劇団を旗揚げするまでを涙あり笑いありで描いたハートフルな物語だ。
ヒロイン7人に扮するのは、劇団リーダー葵役の淡路恵子を筆頭に、風見章子、草村礼子、イーデス・ハンソン、正司照枝、絵沢萌子、馬渕晴子と超パワフルなベテラン女優陣。一癖も二癖もある個性的なおばあちゃんを茶目つけたつ、ぶりに演じている。また、売れないシナリオライターで彼女たちの策略に翻弄されながらも自分を取り戻していく葵の孫娘を西田尚美がみずみずしく好演。いまや日本映画界にはなくてはならない存在の岸部一徳と風吹ジュンが、葵の息子夫婦役でその脇を固める。他にも、津川雅彦、山田邦子、益岡徹、市川実日子ら、豪華で強力な顔ぶれがそろった。監督は『君は僕をスキになる』、『居酒屋ゆうれい』などのコメディ映画に定評のある渡邊孝好。元気のない日本列島を活気づけてくれるスーパー・ポジティ
ブ・ムービーを作り上げた。
誰だってスリリングな毎日を過ごしたいと思っている。しかし、なかなか最初の一歩が踏み出せない。でも人間やる気になればなんだってできる。『フル・モンティ』では、失業したさえない男たちがストリップでやんやの喝采を浴び、『ブラス!』の炭坑夫たちはブラスバンドで優勝を勝ち取り、『ウオーターボーイズ』の男子高生たちはスネ毛のシンクロで町中のハートをゲットした。そこには必ず勇気をもって苦境を跳ね返す感動があった。そして今回、やってくれたのは日本のおばあちゃんたちだ。
時に必死に時にしたたかに、全力で困難を蹴散らしていく彼女たちの活躍は見ていて思わず溜飲が下がる。人はいくつになっても、もの凄い可能性を持っている。人生そうそう捨てたもんじゃない。夢がある限り心にシワなんかできっこないのだ。

ストーリー



人生の第一線から退き、何にもすることがなく日がな一日町の集会所でボーツとしているおばあちゃんたち。
楽しみといったら婦人親睦会『ともしび会』の仲間たちとたまに行く温泉旅行くらい。見合いで結婚し、家業の手伝いと子育てに明け暮れた。働いて、働いて、やっと自由な時間ができたと思ったら、顔はシワシワ、寿命も残り僅か…。
いつものように集会所で暇を持て余しているのは、リーダー格の森下葵(淡路恵子)、室田梅子(風見章子)、川部幾代(草村礼子)、茂森ジェーン(イーデス・ハンソン)、石倉琴江(正司照枝)、畑中小夜(絵沢繭子)、生駒頼子(馬渕購子)ら『ともしび会』の面々。そこへやって来たのは、市役所の福祉課課長の鮫島光吉(益岡徹)と木村真由美(市川実日子)。市民サークルの日に発表会をやるので『ともしび会』にも何かやって欲しいという。突然そんなことを言われても何をやっていいか分からない葵たちは口々に毒づき、鮫島はたじたじだ。
そんな時、葵は里帰りしていた孫娘、森下加奈子(西田尚美)の荷物の中に一冊のシナリオを見つける。加奈子は、仕事にも私生活にも行き詰まったシナリオライター。自信作『夕空、晴れて』をプロデューサーにけなされ、キレてあっさり仕事を下ろされていた。
もともと病的な被害妄想癖があり、どこへ行ってもケンカばかり。母・裕子(風吹ジュン)にも父・隆太郎(岸部一徳)にも葵にも、当然弟の達也(新晋一郎)にも帰ってきた本当の理由なんて言っていない。すぐにカッとなるくせにウジウジ悩む性格で、未練たらしく『夕空、晴れて』1冊だけを持って帰ってきていたのだ。これを読んだ葵はこの芝居を市民の日に上演しようとたくらむ。
葵は、勝手に加奈子を演出家に決め仲間たちも説得。『ともしび会』の練習が始まった。劇団の名前は『ともしび会』がやるのだから当然劇団『ともしび』、安易でストレートな発想だ。「やるぞっ!えいえい、お一つ!」おばあちゃんたちは拳を振り上げ欄の声をあげた。
しかし、周囲の反応は冷ややかだった。「いい歳して恥ずかしい…」旦那が、息子が、嫁が、近所の人たちまで反対する。でも、おばあちゃんたちは怯まなかった。
とはいうもののド素人集団、やる気はあるのだが芝居がなかなか上達しない。練習中、加奈子は台詞覚えの悪さをシナリオのせいにされ、またもブチキレみんなと大ゲンカ。やけになり飛び出してしまう。だが、酒をあおった帰り道、集会所の前を通りかかると、一番台詞覚えの悪い幾代が車椅子に乗った夫の米吉(すまけい)の協力で必死に練習しているではないか。そこには、加奈子が忘れていた大事なものが確かにあった。表現の世界にプロもアマもない。あるのは必死にやるか、やらないか…、ただそれだけだ。
加奈子が帰ってきた。そして葵たちも変わった。メイクや衣装、書き割りなどにも工夫を凝らし、演技も日に日に上達していった。
決めたからにはやるっきやない。ど一せそのうち死んじゃうんだから怖いものなんてない。ますますエスカレートする『ともしひ会』。
そんなある日・稽古中に梅子が倒れてしまう。自分の台詞を暗唱しながら息を引き取る梅子。『面白かったよ…芝居」それが最後の言葉だった。事故の再発を恐れ・鮫島は『ともしび会』メンバーの家族を集め公演中止を説得する。が、納得できないおはあちゃんたち。
しかし、梅子の死に責任を感じていた葵は彼女の息子夫婦のもとに謝罪に向かう。だが息子夫婦の口から出たのは感謝の言葉だった。体が弱っていた梅子が芝居を始めてから明るく元気になったというのだ。そして、梅子が使っていた芝居用の品々を形見として渡される。
『ここで諦めたら梅さんが浮かばれない!』決意を新たにし『rともしび会』メンバー。はたしてみんなの夢は叶うのか?そして彼女たちのとった作戦とは?!

スタッフ

企画・製作:鈴木 光
監督:渡邊孝好
脚本:高橋美幸、真崎 慎
プロデューサー:藤田義則、原田文宏、渡辺正子
撮影:安田 圭
照明:金沢正夫
録音:宮本久幸
美術:金田克美
編集:奥原茂
音楽:佐橋俊彦
製作:光和インターナショナル+バンダイビジュアル

キャスト

淡路恵子
西田尚美
風見章子
草村礼子
イーデス・ハンソン
正司照枝
絵沢萠子
馬渕晴子
風吹ジュン

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