原題:A la folie pas du tout

2002年3月27日フランス初公開

2002年/フランス映画/カラー/ヴィスタ1:1.85/1時間36分/ドルビーSRD/6巻/2613m/ 字幕翻訳:古田由紀子/提供:コムストック、レントラックジャパン 配給:コムストック

2003年09月26日よりビデオ発売&レンタル開始 2003年09月26日よりDVD発売開始 2003年4月26日よりシャンテ・シネ他全国ロードショー

公開初日 2003/04/26

配給会社名 0028

解説



物語の主人公は“天使のような”画学生

“天使のような”という名を持つ彼女は、まさに純粋そのもの。心臓外科医の彼、ロイックに一途に恋するアンジェリクは、二人の出会いを祝してロイックに一輪のバラを贈る。初めての出会いに、ロイックが一輪のバラをくれたからだ。配達されたバラを、嬉しそうに受け取るロイック。どこにでもあるようなありふれた恋愛の風景から、物語は始まる……。限りなくポップで、鮮やかな色彩とみずみずしい生命力に満ち、清らかで真っ直ぐな、きらきらと輝くアンジェリクの恋。しかし物語は、徐々に加速し、ロイックの妊娠中の妻ラシェル、アンジェリクに切ない恋心を抱いている医学生ダヴィッドと、彼女を心配げに見守るたった一人の親友エロイーズ、そして、わけもなく心臓の不調を訴える患者たち、役立たずの看護婦……が次々と登場する。

『アメリ』のオドレイ・トトゥは空想癖がさらにパワーアップ!!
 
主人公アンジェリクは幼い頃から想像力豊かで、画家で厳格だった父親がペットを飼うことを許してくれなかったため、紐や毛糸やボタンで猫を作って可愛がっていた。空想の世界で楽しく生きてきたアンジェリクを演じるのは、フランス本国でも日本でも驚異の動員を記録した『アメリ』でその名をとどろかせ、愛くるしさで世界中を魅了し、虜にしたオドレイ・トトゥ。待望のオドレイの最新作が、ついに日本公開。大ヒット作『アメリ』の主人公は、内気で一人遊びが好きで、夢想家の女の子。好きな人に自分の気持ちを伝えられず、本当に回りくどいデートの約束で彼の気持ちを確かめようとする。本作では、オドレイ演じるアンジェリクは夢想する余りに自分がこうなりたいと想うことすべてを信じきり、デートの約束をし、待ちつづける。そして、恋人を守りたい一心で途方もない計画を実行に移す……。これは『アメリ』のその後の、さらにパワーアップした恋。話題が盛り上がるのも当然だろう。

共演陣にはフランスを代表する若手スターが勢ぞろい
 
アンジェリクの恋の相手、ロイックを演じるのは『ジェヴォーダンの獣』のサミュエル・ル・ビアン。クシシュトフ・キェシロフスキをはじめ、ベルトラン・タヴェルニエ、アラン・コルノー、トニー・マーシャル、そしてクリストフ・ガンズと新旧の名監督たちの作品に抜擢されつづけた実力派だ。その妻ラシェルには、演劇界でも活躍中の『クリクリのいた夏』『年下のひと』のイザベル・カレ、アンジェリクの親友エロイーズには『倦怠』で官能的なヒロインを演じたソフィー・ギルマン、医学生ダヴィッドには『赤ずきんの森』の美形男優クレマン・シボニーと、人気・実力を兼ね備えたフランスの若手スターが勢ぞろいし、作品をディテールまで豊かにしている。

26歳の若さでデビューを果たした美貌の女性監督
 
監督は、新進気鋭の26歳の女性、レティシア・コロンバニ。絶妙な台詞回しに彩られた脚本も執筆している。これまでに2本の短編で脚本・監督を兼ねており、舞台女優としてもマルチな才能を発揮している。『シックス・センス』のエンディングにある“ひねり”に触発されて書いたというサスペンスに富んだ本作の脚本は、辿り着けない愛のもどかしさと哀しみが巧みに織り成され、ハリウッドから早くもリメイク権の申し込みが殺到している! 

思い込んだら命がけ!! 誰もが抱く恋の夢
 
恋愛が他者との関係である以上、互いに心を知り尽くすことはできない。たび重なるすれ違いや、不一致を乗り越えて、愛する人と結ばれたいと誰もが願い、さまざまな試みを実行する。「誰もが恋の夢を抱くわ。私はその夢が強かっただけ」と、アンジェリクは言う。けっしてアンジェリクのケースが特殊なのではない。人は恋をし続ける。そして、誰しもアンジェリクのようになり得るのだろう。何もかも思い通りの恋などなく、人間とは渇望する生き物なのだから。原題の「A la folie… pas du tout」はフランス語で「とっても愛してる、全然愛してない……」。花びらをちぎりつつ言う、花占いのきまり言葉だ。“全然愛していない”なんて、アンジェリクには辛すぎる!! この映画を観れば、内気で夢想家の女の子は恋に勝つ方法を学べるだろう!

ストーリー


 ボルドー。美術学校に通うアンジェリク(オドレイ・トトゥ)には、素敵な恋人ロイック(サミュエル・ル・ビアン)がいる。心臓外科医でクリニックを経営する彼には、弁護士の妻ラシェル(イザベル・カレ)がいて妊娠中だが、離婚は時間の問題だ。ロイックが愛しているのはアンジェリクなのだから。
 出会いの記念に1本のバラを彼に贈るアンジェリク。誕生日には自作の絵を贈り、休日には公園で彼をスケッチ。ロイックのことを考えるだけで幸せになり、授業中もモデルの顔を彼に似せて描いてしまう。それでも亡き父親譲りの才能を認められたアンジェリクは、ベビーシッターをしていた縁で留守番として住むことになったロイックの隣人宅で、展覧会のための制作に励むのだった。
 デートをすっぽかされても、1本のバラをくれた日のロイックの愛に満ちた笑顔を思い出して寂しさに耐えるアンジェリク。しかし、裁判所の前で妻と寄り添っている彼を目撃した頃から様子がおかしくなる。彼の車に「奥さんに邪魔させないで!」と落書きしたり、親友のエロイーズ(ソフィー・ギルマン)のスクーターを借りて事故を起こし、大事な右腕を怪我したり。
 ラシェルが流産すると、アンジェリクは自分に思いを寄せている医学生ダヴィッド(クレマン・シボニー)に嬉しそうに告げる。ロイックに求婚され、一緒にフィレンツェに行くのだと。だが、空港でまたしても待ちぼうけ。アンジェリクはすっかりふさぎ込む。ダヴィッドはロイックのクリニックに怒鳴り込むが、「終わったことだ」と追い返される。ついにアンジェリクは、ロイックへの別れの贈り物を作りたい、とダヴィッドに協力を求める……。
 その後、ロイックがソニアという患者を殴って告訴されたというニュース。アンジェリクはソニアを憎む。ソニアは急死し、ロイックに殺人容疑がかけられた。慌てて逮捕の現場に駆けつけたアンジェリクが見たものは、ラシェルと固く抱きあい、見つめあう彼の姿だった。信じがたい光景に、呆然と立ちすくむアンジェリク。その夜、彼女は思いつめた表情でガス栓をひねり、そして……。

スタッフ

監督:レティシア・コロンバニ
脚本:レティシア・コロンバニ
脚本協力:キャロリーヌ・ティヴェル
キャスティング: ピエール=ジャック・ベニシュー
撮影監督:ピエール・エム
スチール:ジャン=クロード・ロテール
サウンドオペレーター:マルク=アントワーヌ・ベルダン
美術監督:ジャン=マルク・ケルデリュー
衣裳デザイナー:ジャクリーヌ・ブシャール
メイクアップ(オドレイ・トトゥ):ジャン=クリストフ・ロジェ
メイクアップ:アニック・ルグー
ヘアドレッサー(オドレイ・トトゥ):ジョン・ノレ
ヘアドレッサー:ジャン=ピエール・カミナド
編集:ヴェロニク・パルネ
サウンドミキサー:シリル・オルツ
音楽:ジェローム・クレ
製作総指揮:ドミニク・ブリュネ
製作プロダクション:テレマ
製作協力:TF1フィルム・プロダクション、TPSシネマ
製作:シャルル・ガソ

キャスト

アンジェリク:オドレイ・トトゥ
ロイック:サミュエル・ル・ビアン
ラシェル:イザベル・カレ
ダヴィッド:クレマン・シボニー
エロイーズ:ソフィー・ギルマン
ジュリアン:エリック・サヴァン
クレール・ベルモン:ミシェル・ギャレー
アニタ:エロディ・ナヴァール
ジャンヌ:カトリーヌ・シレ
レア:マティルド・ブラシュ
アルチュール:シャルル・シュヴァリエ
ジャン=ルイ:ミカエル・ムーロ
ジャン・タンボー:ヤニック・アルネ
ソニア・ジャスマン:ナタリー・クレブス

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