父さんの仇、討たなくていい… 愛し子にうしろ髪ひかれてもなお白刃の道

2002年/日本/カラー/98分/ 配給:東映ビデオ

2003年1月11日よりT・ジョイ大泉ほか全国ロードショー

公開初日 2003/01/11

配給会社名 0144

公開日メモ 愛する夫を殺されて、女はその忘れ形見の少年の言葉を胸に、やがて敵を追いつめ、鮮やかに復讐を成し遂げる—。

解説

愛する夫を殺されて、女はその忘れ形見の少年の言葉を胸に、やがて敵を追いつめ、鮮やかに復讐を成し遂げる—。

「愛した男が極道だった」という鮮烈なキーワードで、日本映画界に一大ブームを巻き起こした「極妻・GOKUTUMA」シリーズを、岩下志麻からバトンを受け継いで計4作。華麗に凄絶に<女>を咲かせた旬の女優・高島礼子が、その実績と自信をたずさえて、新たなる芸域に挑み、大胆にステップアップした魅力を披露する期待の一作。

今回は、東映任侠路線の掉尾を飾ったヒット作「姐御」<1988年作品・黒木瞳・主演>のヒロイン・紺野愛に扮して、極道世界に生きる女の運命と闘いを、スクリーンいっぱいにくりひろげる。

舞台は関東横浜。老舗の一家・磯島組の大幹部・紺野が何者かに殺された。心底愛する夫の死に、一度は悲しみのどん底に落ちたものの、<愛>は、気丈にも夫の連れ子・秀太と生きていこうと決心。しかし広域暴力団の傘下に呑み込まれようとしていた一家の先代姐に懇願され、女ながらも三代目代行を継承。やがて愛は、苛烈な内部抗争に身を投じ、組の乗っ取りを計る幹部らの黒い野望を追いつめ、夫を亡き者にした真の敵に、大胆かつ果敢に迫って行く。

夫への限りない愛、そしてその忘れ形見の子へのひたむきな愛情。女の愛、母の愛—二つの愛に生きた幸せも束の間に、ヒロイン<愛>は、姐御として極道世界の闘いの渦中に立つ。映画のラスト—「父さんの仇、討たなくていい。。僕と一緒に居て!」という忘れ形見の叫び声を背に、亡き夫の白鞘を抱いて、敵地に単身乗り込む<愛>の涙が胸を打つ。前4作「極妻」シリーズとは一味、趣を変えた待望の「姐御」シリーズの登場である。

キャストは、ヒロイン<愛>に挑む高島礼子を囲んで、石橋凌、永島敏行、伊武雅刀、畑山隆則、津田寛治、菅田俊、江波杏子が続く豪華演技陣。

スタッフは、企画・黒澤満、プロデューサー・國松達也、結城良煕。原作は「仁義の墓場」「無頼」などで知られる藤田五郎。脚本は岡芳郎。そして監督には、「あぶない刑事」「悲しきヒットマン」等の俊英・一倉治雄が、それぞれ担当している。

ストーリー

横浜の老舗一家・磯島組の大幹部、紺野淳一と結婚した<愛>は、その幸せも束の間、愛する夫を殺されて、悲しみのどん底に突き落とされた。

磯島組はかねてから広域暴力団・銀龍会の傘下に入るか否かで、一家は真っ二つに割れて内紛が激化していた。銀龍会と密約を交わして野望を抱く幹部・黒田に対し、あくまで一家の独立独歩を主張する紺野。その紺野が、何者かが放ったヒットマンに刺殺されたのだった。黒田の指金に違いなかった。

深い悲しみの中で、<愛>は亡き夫の連れ子・秀太とともに生きてゆくことを健気にも決心した。しかし磯島組先代の妻・純子と幹部たちのたっての懇願により、一家三代目代行を継承。女ながら<愛>は持ち前の気丈さで一家の自立再建を計ったが、銀龍会の幹部・平と組む黒田が凄まじい反撃に打って出た。純子の息子で三代目の大地とその恋人を拉致し監禁したのだ。<愛>と一家の男たちは、夫・紺野の兄貴分・影山の手引きで、大地の監禁場所に走ったが、そこには黒田組と思われるものの銃弾と凶刃が待ち受けていた。<愛>はそこで大事な組員を次々と失い、怒りも露わに黒田を破門。報復の連鎖で更なる流血を生んでいった。

この対立反目する<愛>と黒田との間を、フラフラ行き来する男がいた。酒に溺れ身を持ち崩したこの田所は、夫・紺野のかつての兄弟分。敵か味方か窺い知れぬ謎めいた男だった。そして突然、黒田が何者かに撃たれて死んだ。

この黒田を、そして磯島組をもだましていた影の男がいた。それを突きとめた<愛>は、秀太を自分の実家に預けて、亡き夫・紺野の日本刀を手にして敵陣に向かって行くのだった。「死なないで!」秀太の叫びが<愛>の背を衝いた。その背には、夫と同じ昇り龍の刺青が鮮やかに彫り込まれていた。

スタッフ

企画:黒澤 満
プロデューサー:國松達也、結城良煕
原作:藤田五郎
監督:一倉治雄
脚本:岡 芳郎
撮影:浜田 毅
照明:松岡泰彦
美術:和田 洋
録音:高野泰雄
編集:大畑英亮
技斗:高瀬将嗣
音楽:めいなCo.
衣装協力:千代田のきもの
製作協力:セントラルアーツ
製作:東映ビデオ

キャスト

高島礼子
畑山隆則
菅田 俊
松重 豊
永島敏行
草薙幸二郎
津田寛治
山西道広
江波杏子
伊武雅刀
石橋 凌

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