原題:有話好好説/Keep Cool

愛に言葉はいらない。 でも「ゆっくり話してみよう」出口はきっと見つかるから。

中国映画の全貌 2007にて上映::http://www.ks-cinema.com/schedule.html

1997年/中国/カラー/ビスタサイズ/ドルビーステレオ/95分/ 配給:角川書店・ドラゴンフィルム

2003年08月27日よりビデオレンタル開始 2003年08月27日よりDVDリリース 2003年新春より新宿武蔵野館にてロードショー公開

公開初日 2007/07/21

配給会社名 0058/0198

解説


『あの子を探して』『初恋のきた道』『活きる』が連続ヒットしている中国が誇る世界的名匠チャン・イーモウ監督が、悲願であった現代の北京を初めて題材にした意欲作『キープ・クール』。チャン・イーモウの唯一の日本未公開作がついにベールを脱ぐ。

現代の北京の街、露天商のシャ(チアン・ウェン)は別れた彼女アンホン(チュイ・イン)に付きまとっていたが、ある日見知らぬ男達から袋だたきにあってしまう。その時、そはばいたチャン(リー・パオティエン)の鞄を奪い、男達にぶつけたことから、シャオとチャンの奇妙な関係が続いていく。復讐に燃えるシャオ、なだめようとするチャン、ひよんなことから立場は入れかわり誰もが持っている些細な苛立ちが水に広がる波紋のように大袈裟な出来事となって北京の街に浸透してゆく。ブラックユーモアの効いたチャン・イーモウの風刺精神はますますパワーアップし、本作以降もその精神は受け継がれている。

主演は監督としての活躍も目覚しい中国ナンバーワン俳優チアン・ウェンと、コン・リーの演技の師匠でもある名優リー・パオティエン。ヒロインにはコン・リーとのコンビ解消後ということもあり話題を呼んだが、その座を射止めたのは中国で最も有名なトップモデルのチュイ・イン。現代的な風貌と抜群のスタイルは、チャン.イーモウ作品の変化に一役買っている。周りを囲む怪しげな人々には、『活きる』のグォ・ヨウ、『至福のとき』のチャオ・ベンシャン、『始皇帝暗殺』のリー・シュエチェンなど中国を代表する豪華な個性派俳優が軽妙に演じ、チャン・イーモウ自身も久々にスクリーンで演技を披露している。

撮影は『上海ルージュ』のリュイ・ユエ、美術には『菊豆』・舞台『トゥーランドット』のツァオ・ジュウピンなどチャン・イーモウ作品でお馴染みの面々のほか、音楽には中国ロック界のリーダー的存在ザン.ティエンシュオを起用。ブルースやロック、民族音楽を取り入れ作品の起爆剤になっている。

全編に渡りチャン・イーモウの実験精神に溢れ、チャン・イーモウ自身も「冒頭、目が回らなかった?」(笑)と語るほど斬新なカメラワークや細かいカット割りなど、これまでのチャン・イーモウスタイルを打ち破る初めての挑戦。北京の街のように新旧が混在となった本作。監督自らも「特別な作品」と語る注目の一作!

ストーリー


物語の始まりは現代の北京の街。露天商のシャオ(チアン・ウェン)は、かつての彼女、アンホン(チュイ・イン)のことが忘れられないでいた。シャオがストーカーのように、アンホンに付きまとっていたある日、シャオは突然現われた男たちにボコボコにされてしまう。彼らはアンホンの現在の恋人、ドロン・劉(リュウ・シンイー)の仲間だった。シャオが近くにいた通行人チャン(リー・パオティエン)の鞄を男たちにぶつけたことから、シャオとチャンの奇妙な関係が始まる。鞄の中に入っていたパソコンが壊れてしまい、チャンは弁償しろとシャオに迫る。しかし彼は、もとはといえば劉が悪いのだからと取り合わない。後日、劉から連絡が入り、弁償するからレストランに来いと言う。そこでシャオはチャンを連れて行く。しかし、二人の望みは違っていた。パソコンの弁償さえしてくれれはいいチャンと、恋人を寝取られ復讐に燃えるシャオ。なかなか姿を見せない劉を待ちながら、取りとめもなく話をする二人。劉に対するシャオの怒りは激しく、包丁まで持ってきている始末。本当に切りつけかねない。焦ったチャンはなんとかしようとその場を取り繕う。しかしその行動があらたな騒動を起こし、劉が登場する頃には、レストランではとんでもない事態に陥っていた。

スタッフ

監督:チャン・イーモウ
原作・製作:シュー・ピン
撮影:リュウ・ユエ
音楽:ザ・ティエンシュオ
録音:タオ・ジン

キャスト

チアン・ウェン
リー・パオティエン
チュイ・イン

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