原題:On the Line

2001年10月26日全米初公開

2001年/アメリカ/カラー/ビスタサイズ/89分/ドルビーSR・SRD/ 提供:ギャガ・コミュニケーションズ、クロックワークス、ヒューマックス・ピクチャーズ 配給:ギャガ・コミュニケーションズ

2003年02月21日よりDVD発売開始 2002年11月16日よりシブヤ・シネマ・ソサエティにてレイトショー

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公開初日 2002/11/16

配給会社名 0025

公開日メモ 電車の中で言葉を交わした女性に一目ぼれした広告マンのケビン。ようやく運命の人にめぐり合えたと思ったのに、名前も電話も聞けないまま分かれてしまう。彼女を探し出そうと決意したケビンは、仲間たちとともにシカゴ中を巻き込んで大捜索キャンペーンを開始する。はたして彼女に再会し、思いを伝えることはできるのだろうか?

解説


 ”真実の恋”は、どんなことをしてでも手に入れなくては! 理想の女性に巡り会ったというのに、恋に臆病なばかりに、再会の約束はおろか、名前さえも聞き出せずに彼女を見送ってしまうケビン…。
 『オン・ザ・ライン—君をさがして—』は、シカゴの新人広告マンが、通勤途中に偶然出会った”理想の女性”になんとしても再会したいと、シカゴ中を巻き込んで大捜索キャンペーンを行うという、ロマンティック・ラブストーリー。

 主人公ケビン・ギボンズを演じるのは、世界中で圧倒的な人気を誇るスーパー・ボーカル・グループ、イン・シンクのメンバー、ランス・ベース。この作品が初の映画出演となるランスは、メンバー1のシャイガイといわれるだけあって、”恋に臆病なロマンチスト”ケビン役にピッタリ。『オン・ザ・ライン—君をさがして—』は、彼が設立したプロダクション”A Happy Place”の第一回製作作品で、ランス自身もこの映画のエグゼクティブ・プロデューサーを務めている。脚本を読むなり「ケビンは僕自身」と、この映画の製作に乗り出した。「この映画は、単なるティーン向けアイドル映画ではないんだ」とランスが断言するとおり、誰にでも起こりうるちょっとした”恋のアクシデント”に、ミュージカル的要素とコメディ・テイストをミックスした、しゃれたラブストーリー。”A Happy Place”というプロダクション名の示すとおり、誰もがハッピーになれる映画だ。

 ケビンのハイスクール時代からの仲間の一人で、ハードロックバンドのボーカル、ロッドを演じるのも同じくイン・シンクのメンバー、ジョーイ・ファトーン。もともと子役として映画に出演していたという彼は、ステージとは違ったコミカルで人情味のあふれるロッド役を好演。
 ケビンが一目ボレするアビーを演じるのは、カナダ出身のエマニュエル・シューキー。スーパースターとの共演は、「ものすごいプレッシャーだった」というものの、彼女のキュートで親しみやすい魅力が存分に発揮されている。
 若手を脇でサポートするのは、多才なゲストスターたち。本人自身を演じるアル・グリーンは、ケビンとアビーの恋の行方を物語る重要な役として度々登場。ロッドが憧れるハードロックのスーパースター、ミック・シルバーには、ロック界の大御所ボン・ジョヴィのギタリスト、リッチー・サンボラ。また、ケビンの上司を演じるコメディアンのデイブ・フォリーや、ベテラン、ジェリー・スティラー、人気ラッパーのGQらが、一同に会した。「笑いすぎて頬の筋肉がこわばってしまったわ」と、エマニュエルが言うほど、撮影現場は常に笑顔が溢れていたそうで、そんな温かいムードが画面いっぱいに広がっている。

 また、ケビンとアビーの出会いの場となったシカゴの高架電車、通称”L Train”は、古くは『フレンチ・コネクション』、最近ではTV『ER』シリーズ、サンドラ・ブロック主演の映画『あなたが寝てる間に…』などが、これまでにも度々映画やTVドラマの舞台として登場してきたシカゴの象徴的存在。二人のラブストーリーに完璧な舞台を提供している。

 本作品が初のメジャー監督作となるエリック・ブロスは、”Stranger Than Fiction”、『レストラン』(98)など、スタイリッシュな映像のインディペンデント系作品で注目された新鋭映像作家。プロデューサーを務めたのは、ランス・ベースのプロダクション”A Happy Place”のパートナー、ウェンディ・ソラクソン、そして、青春映画の傑作『シーズ・オール・ザット』(99)のピーター・エイブラムスとロバート・L・レヴィら。

 注目のサウンド・トラックには、ランスとジョーイはもちろん、アル・グリーンやリッチー・サンボラ、イン・シンクのレーベルメイト、ブリトニー・スピアーズやマンディ・ムーアらが参加、超豪華な内容となっている。

ストーリー

 ケビンは、アル・グリーンとカブスを愛するシカゴの広告マン。仕事も順調、見た目もなかなかイケてるものの、「恋」となるとさっぱり…。それにはハイスクール時代の苦い経験が影響していた。当時、仲間たちと組んでいたバンドのライブでのこと。客席では、ケビンが想いを寄せていた女の子がじっと彼を見つめている。「彼女にラブソングを…」と思った瞬間、緊張が頂点に達し、ステージで失神。以来、トラウマは消えず、”恋愛できない症候群”に陥ってしまったのだ。
 ある日の通勤電車の中、隣に座った女性となにげなく言葉を交わすことに。彼女のチャーミングな笑顔にドキドキしながら…。偶然彼女もアル・グリーンのファンで、また、子ども時代カブスがボロ負けした日の翌日、学校を休んだというほどのカブス好きと判明。「歴代大統領の名前を全部言えるよ」と、ケビンが言うと、驚いたことに彼女も暗唱し始めた。出会ってまだ数分なのに話題もジョークの相性もバッチリ。なのに、またいつもの臆病風におそわれて、「楽しかったよ」の一言で彼女を見送ってしまった。再会の約束はおろか、名前も電話番号も聞かずに・・・。
 そんな彼に、ハイスクール時代からの親友たちは呆れ顔。地元のクラブに出演しているハードロックバンドのボーカリスト、ロッドはケビンの情けない恋愛談を歌にして、ステージで披露する始末。こんどこそ、本物の恋に出会えたと思ったのに…。あの日会った彼女に再会することも、忘れることもできないケビン。そして、あることを思いついた。

 かくして、シカゴ中にポスターを貼りまくると、早速電話がかかってきた。ところが待ち合わせの場所には、彼女とは似ても似つかないアブないオンナが現れ、唖然…。
 一方”電車の君”ことアビーも、あの日以来ケビンのことが気にかかっていた。3年ごしの恋人とは最近では会話らしい会話もない。なのに、あの日電車で出会ったケビンとは、瞬時に気持ちが通じあったように感じたのだ。
 やがて、街中に貼られたケビンのポスターに興味を持った新聞社からインタビューの申し出が…。半ば彼女探しをあきらめかけていたケビンだったが、「彼女が読むかも」というルームメイト、エリックの一言でつい応じてしまう。ケビンの切ない恋物語が紙面に掲載されると、今度は、”電車の君”を名乗るシカゴ中の女たちから電話が殺到! ロッド、エリック、ランディの3人は、「俺たちに任せろ」とばかりに、デート代行業を始めてしまった。今や、ケビンは時の人。テレビ、ラジオ、新聞で連日”恋するケビン”の動向が伝えられ、シカゴ中の人々がロマンチックな再会を待ちわびていた。
 さて、ケビンとアビーは再び巡り逢えるのだろうか…?

スタッフ

監督:エリック・ブロス

キャスト

ランス・ベース
ジョーイ・ファトーン
エマニュエル・シューキー
G.Q.
ジェームス・ブリアード
アル・グリーン

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