原題:UN JEU D'ENFANTS

また一人、とり憑かれた… 絶叫!驚愕!失神! 全編悲鳴の連続ショック! 凄まじい怨念が絡みつくあるアパート、 絶叫とともに恐ろしい過去が暴かれる!! そして戦慄のラスト5分!! 終わりなき呪いのゲームが始まった…

2001年/フランス/85min 発売・販売:アルバトロス(DVDレンタル商品/ビデオ税抜:16,000)

2002年6月7日DVDレンタル開始/2002年6月7日ビデオ発売&レンタル開始

解説



2001年、全ヨーロッパが震撼し、あまりの恐怖に凍りついた!10分に一度の連続ショック!!終わりなき殺しのゲームが始まった…禁断のフレンチ・ホラー、遂に日本初上陸!!
「怖いもの見たさ」という言葉があるように、人間には「怖い、怖い」と思いつつもやっぱり観てしまうということが非常に多くある。良質な作品になればなるぽど、観客の恐怖心を煽りつつ、つい指の間から画面を見ずにはいられなかったりするのだ。本作『チャイルドゲーム』も間違いなく、そういった秀作の1つであると言える。正常に動いていた幸福な家族の歯車がある日突然狂ってゆく。着実に忍び寄る“何者”かの黒い影は子供達を侵食し、疑心暗鬼の狂気を生み出す。ホラー+サスペンス+サイコの逃げ場のないスリルが視覚的に、心理的に、観客全てを飲み込む!!

【チェック・ポイント!】

 天使のような姿でありながら、いやそれ故と言った方がいいのかも知れないが、一見無垢に見える子供達ほど映画の中で恐ろしいものはないのかもしれない。現在公開中の『アザーズ』(01)にも影響が見られるゴシック幽霊譚の傑作『回転』(61)と、その前日談で現実の存在としての純粋な残酷さを発揮した『妖精たちの森』(71)(本作の中で幼い兄妹が、電動歯ブラシで戯れる場面などは、この作品の影響だろう)、明確には理由が明かされぬまま大人たちを殺戮していくスペイン映画『ザ・チャイルド』(76)、ある夫婦が引き取った少女の周りで、実の子供達が不審な死を遂げていく『死霊懐胎』(79)、孤児院で起きる理事連続死事件の裏に潜む恐るべき事実を描いた『デビル・ナイト』(72)、感化院を逃げ出した子供達が何食わぬ顔で大人たちを殺していく『無邪気な悪魔におもちゃが8つ』(74)など、様々なシチュエーションで子供たちを恐怖の対象として捉えた、魅力的な作品が少なくないのだ。
 本作は、いわく因縁のあるアパートメントにそれとは知らずに越してきた夫婦と幼い兄妹という家族が、怪現象に晒されていく姿を描いた正統派恐怖映画。以前、その家に住んでいたという見知らぬ中年兄弟の訪問を受けて以来、ベビー・シッターの自殺、恐怖の幻影などが次々と家族を襲い、以前3人目の子供を失いそのことから鬱病になった妻はもとより、会社で順風万帆状態だった夫までも、常軌を逸していく。矢継ぎ早におこる怪現象、そして愛らしい姿をしていればいるほど、その行動と考えに邪悪な者を感じさせる子供達のいやんな感じはなかなか出色。クライマックスで抱きついた子供たちの姿が…なシーンは、怪奇派の巨匠M・バーヴァ…にしてはイマイチだった遺作で、やはり子供が大きな役割を担ったオカルト映画『ザ・ショック』(76)で唯一ショッキングだった場面を彷彿とさせてくれる。
 ただ、過去の因縁がイマイチ説明不足の感なのは、ちょっと残念。怪奇映画は謎の要素を残したほうが効果的というのは事実なんではあるけれど、ムード作りも含めもうちょっとそのあたりを描いてあった方が、メビウスの輪の如く繰り返される怨念みたいなものが、ラストで効いてきたと思う。いずれにしろ、死者もやっぱり年をとるんだね(笑)。
(殿井君人)

ストーリー


マリアンヌは夫ジヤツクと二人の子供達と、相続したばかりのパリの高級アパルトマンで暮らしている。昇進したばかりの夫、そして二人の可愛い子供達。幸せな日々を過ごしていた。だがある日、この一家の元へかつてこのアパルトマンで暮らしていたという中年の男女の兄弟が訪れる。家の中を見たい、というこの奇妙な兄弟を部屋へと通すが、彼らの訪問後から怪しい出来事が続くようになる。ある日、マリアンヌとジャックが帰宅すると、部屋中のドアが全てロックされていた。祖母がうたた寝をしていたほんの僅かの時間に“何か”が起こったのだ。パニックの中、子供達は平然としていた顔でマリアンヌを見つめていた…。その後警察の調査では何も発見されることはなかった。だがあまりにも平然としている子供達を見て異常を感じ取るマリアンヌ。やがて、何かに取り懸かれたのではないか、という考えに染まってゆく…。幻覚と妄想が交差し、愛するあどけない子供たちの顔さえ信じることが出来なくなってゆくマリアンヌ。そしてジャックも原因不明の狂気に陥り、それが元で会社を解雇されてしまう。ここには「何か」がいる…。アパルトマンでかつて起こった事件を知った時、恐ろしい真実が暴かれる!

スタッフ

監督:ローラン・チュエル
脚本:ローラン・チュエル、コンスタンス・ベルルカ
撮影:マルシア・ロマーノ、エリック・ジャエルマン
特殊効果:ドニ・ルーデン
音楽:クリシュナ・レヴィ
衣装:パスカリーヌ・シャバンヌ
編集:アンドレア・セドラッコバ
製作総指揮:リシャール・マルベツキ
製作:ステファン・セレリェ、ヴァンサン・アラヴァル、アラン・ド・ラマータ、フランク・リビエール

キャスト

カリン・ヴィアール『デリカテッセン』『年下のひと』
シャルル・ベリング『ドライ・クリーニング』『倦怠』
リュディヴィーヌ・サニエ『焼け石に水』
オーレリアン・ルコワング『ソフイー・マルソーの愛人日記』

LINK

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