「花形敬」死後39年−−ヤクザ史に残る壮絶な生きざま。 こいつは、筋を通すためにあるんだ

2002年/日本/ 配給:東映ビデオ

2002年6月14日ビデオレンタル開始 2002年6月1日より名古屋・ピカデリー3にて公開 2002年5月4日より大阪・千日会館にて公開 2002年4月13日より東京・新宿東映パラス2より公開

公開初日 2002/04/13

配給会社名 0144

公開日メモ 戦後の混乱が続く昭和27年、東京・渋谷を舞台に安藤昇を中心とした愚連隊から発展したインテリヤクザ集団・安東組の“素手ゴロ”と呼ばれた男・花形敬の短い生涯の実像を描く。

解説


戦後の混乱が続く物資不足の時代。派手な外車を転がし、最高級のスーツを身に纏い、銜えタバコで街を闊歩する…。欲望の赴くまま、見栄のため、金のため、己の正義のため、時には法を犯し、時には命すら奪う。“ヤクザ”。確かにそれは、人に嫌われ恐れられ、後ろ指を指される職業かもしれない。だが、これ程まで自らの生き方、強いてはダンディズムを貫き通せる職業もまた存在しない。

平成不況、閉塞感強まる現代社会。一般大衆はこんな時代だからこそ、不器用なまでに自らの生き方を貫く男たちの熱い生きざまに、憧れを抱くのだろう。男たちが男であり続けた時代は何処へ…。

伝説の鉄砲玉として語り継がれた通称“夜桜銀次”(1928年〜1962年)が、『山口組外伝 九州進攻作戦』(菅原文太主演)として、1974年に映画化。それが、2001年秋に哀川 翔主演の『実録・夜桜銀次』として再映画化。盃を交わした親を斬りつけ、義兄弟をも弾き、『大笑い 三十年のバカ騒ぎ』と辞世の句を残して死んだ石川力夫(1926年〜1956年)が、『仁義の墓場』(渡 哲也主演)として、1975年に映画化。それが、今夏、岸谷五朗主演の『新・仁義の墓場』として公開予定。渋谷を中心に全盛を極めた安藤組内外から、己の拳のみを武器に戦う“素手ゴロ”として最も恐れられた伝説の男・花形 敬(1930年〜1963年)が、『疵』(陣内孝則主演)として1988年に映画化。それがこの度、哀川 翔主演の『実録・安藤組外伝 餓狼の掟』として再映画化された。

共に30代前半という短い生涯でこの世を去った三人の生き方は微妙に異なるが、現在でも伝説のアウトローとして語り継がれ、二度も映画化されたのには、彼らの激しい生きざまに現代人を魅了する何かがあるからに違いない。

ストーリー


戦後の混乱が続く昭和20年代、秩序が乱れ、貧困に喘ぐ日本。予科練崩れ、戦争孤児、復員兵、特攻隊の生き残り…。敗戦が生んだ彼らは、生き抜くため自らの“力”を武器とする“愚連隊”に成らざるを得なかった。

そんな時代の中、渋谷を中心に愚連隊から組織された渋東興行・通称“安藤組”は、戦前の伝統的なヤクザを次々と蹴散らし“縄張”を拡大していった。

全盛を誇る安藤組最大の立役者、花形 敬は、数々の抗争を己の拳のみで潜りぬけ、“素手ゴロ”として組内外を問わず、戦後プロレス界のヒーロー・あの力道山にまで恐れられる存在に伸し上がっていった。

ヤクザ社会に名を轟かせる花形であったが、自らの尊厳を“血”で贖うかの如く暴れまくるその破天荒な生きざまは、敵対するすべてを壮絶な戦いへと巻き込んでしまう。

猛り狂う狼の様を見せはじめた花形を誰も止めることはできない。彗星の如く駆け抜けた、激しくも哀しいその生きざまの終焉とは…。

スタッフ

監督:梶間俊一
製作:黒澤満
企画:安藤昇
企画協力:伊藤源郎(ウエストゲート)
プロデューサー:小島吉弘、榊田茂樹
脚本:田部俊行
撮影:仙元誠三
美術:山崎秀満
照明:井上幸男
録音:曾我薫
音楽プロデューサー:石川光
編集:西東清明
協力:アースライズ

キャスト

哀川翔
大河内奈々子
今井雅之
青田典子
渡辺裕之
浜田学
永倉大輔
木村栄
小西博之
堀田眞三
水谷ケイ
小林勝彦
本田博太郎
安藤昇(特別出演)

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