青春さわやかマタニティ・ムービー 仲里花、19才、独身。現在、出産修行中。

2002年/日本/97min 制作:ミュージアムピクチャーズ/制作協力:アースドリームカンパニー 製作・配給:ジーピー・ミュージアム、アースドリームカンパニー

2003年01月25日よりDVD発売開始 2002年7月6日(土)より、シネマ下北沢にて おぎゃぁ! ロードショー!!

(C)2002ジーピー・ミュージアム アースドリームカンパニー

公開初日 2002/07/06

配給会社名 0080

公開日メモ 沖縄県浜比嘉(はまひが)島を舞台に望まれない妊娠をしてしまった少女が、戸惑いながらも大人にまた母親になるまでの成長を描<。

解説



『おぎやあ。』は、ひとりの少女の妊娠から出産までにスポットを当てた物語である。
誰にとっても身近な題材でありながら、実は今までメインテーマとして描かれることのなかった“出産”。本作は、“神々の住む島”という別名を持つ沖縄県浜比嘉(はまひが)島を舞台に、予期せぬ妊娠をした主人公が、数々の出来事や人々との出会いのなかで、とまどいながらも成長し、やがて母となるまでを、時にシリアスに、時にコミカルに描く“青春さわやかマタニティ・ムービー”だ。

19才の主人公・花を演じるのは、確かな演技力が光る若手女優・岡本綾。これが映画初主演となる。「一人でも多くの同世代の女の子に見てほしい。やり遂げたと実感できる作品になりました」と自分自身で語るとおり、10代の未婚の妊婦という役柄を決して気負うことなく等身大にナチュラルに演じ、新境地を開いている。共演は、強烈なインパクトを放つ母・幸子役に余貴美子、そして花を支える青年医師には萩原聖人。その他光石研、塩見三省、佐々木すみ江など、実力派&個性派が結集しガッチリと脇を固める。また物語のキーパーソンとも言える幻想的な少年を演じ、注目の新人・三浦涼介がスクリーンデビューを果たす。メガホンを取るのは『富江 replay』(OO)『REFLECTI0N〜呪縛の絆〜』(02)の若手俊英・光石冨士朗監督。本作で青春モノに初挑戦している。

赤ちゃんの「おぎゃあ」の声を聞いた瞬間女性は“生みの苦しみ”から解放され、母親としての喜びを味わう。「おぎゃあ」は元気な赤ちゃん誕生の声であると同時に、人生スタートの合言葉でもあるのだ。私たちの日常生活の中には数多くの“スタート地点”が存在している。
映画『おぎやあ。』は人生の途中に散らばっている、“新しいスタート”に立ち会った時に、小さな勇気を与えてくれる優しさに満ちた作品なのだ。

ストーリー


木枯らしの吹く東京。喪服姿の若い女性が白い布に包まれた骨壷を小脇に抱いている。
「たった一人の家族、バアバが死んだ」。
幼い頃に「両親は死んだ」と聞かされていた仲里花(岡本綾)。彼女は19才の現在まで祖母と二人で暮らしてきた。だがバアバ(佐々木すみ江)は天国に召される直前、花に告げた。「自分の骨は故郷・浜比嘉に返してほしい。そしておまえが4才の時に男を作って逃げていった母親・幸子(余貴美子)を訪ねるがいい」と。母親が生きていたことを知り仰天する花。

◎妊娠3か月、9週め。
そんな彼女の胎内には、新しい命が芽生えていた。3か月前から行方不明になっている恋人ハヤト(比留間由哲)の子供である。混乱を抱え誰にも相談できず、ひとりぼっちになった花の不安はつのるばかり。
そんな時、ハヤトから手紙が届く。
「花、元気かあ?いま俺、浜比嘉に来ている。いいところだぞ…」。ハヤトは以前バアバから、浜比嘉の話を聞いていたのだった。
数日後、花はバアバのお骨を手に沖縄県・浜比嘉島の幸子の家を訪ねる。だが花は決めていた。母親に会うつもりは全くないと。ただバアバの願いを叶えたいだけ、そして自分はハヤトを探し出さなければならないと。やがて幸子の家の縁側にバアバの骨壷を置くと、花はその場を立ち去った。
海沿いの道。花はひとり沖を眺めていた。その姿を遥か彼方から見つめる中年の女性。彼女はしばらくするとバタバタとものすごいスピードで花めがけ突進し、すごい勢いで叫んだ。「花!花!花ね〜!」。それが実に15年振りの母と娘の再会であった。突然の豪快な母親の登場に、ただただ呆然とする花。彼女は意に反してはいたもののひとまず幸子の家にやっかいになることに。母は西浜良和(藤木勇人)というおとなしくてやさしい男と再婚していた。「これは三番目のとうちゃん…」。母は花に平然と良和を紹介した。西浜家には、まりい(阿久根裕子)というしっかり者の娘がいた。初めて会う花の妹である。ハヤトの消息を教えてくれたのは、家族思いの郵便屋さん卓坊(光石研)。ハヤトは彼のバイクに乗ってどこぞへ消えたらしい。この島でハヤトを待とうと決心した花は、西浜家を出ることに。アルバイトも見つかり一人暮らしを始めた花の胎内で小さな命は順調に育っていた。

◎妊娠4か月、12週め。
「大事なことは、おなかの赤ちゃんをおもうこと、それにつきます」。親切な産婦人科医師(萩原聖人)の言葉にうなずく花。

◎妊娠5か月、16週め。
卓坊の奥さんが息子を連れて家を出た。あんなに仲のいい家族だったのに…。

◎妊娠7か月、24週め。
結婚式があった。それは本当に意外過ぎる組み合わせだった。
“神々が住む島”美しい浜比嘉島でのさまざまな出会いや触れ合い、そして確かな胎児の鼓動を感じることで、花は少しずつ変化していく…。

スタッフ

製作:中島仁、広田隆幸
企画・プロデューサー:山口恵子、小野誠一
監督:光石冨士朗
脚本:野依美幸、光石冨士朗、玉城悟
音楽:遠藤浩ニ
エンディング曲:「星と花」イノトモ(日本クラウン)
ラインプロデューサー:須永裕之
製作管理:原田章良
撮影:高橋聡
照明:若泉泰啓
美術:秋田谷亜矢子
録音:永口靖
編集:鵜飼邦彦
助監督:吉見拓真
沖縄方言指導:藤木勇人、今科子
マタニティアドバイザー:小野田レイ
エコー画面提供:古澤優子
企画協力:妊娠経験者のみなさん

キャスト

仲里花:岡本綾
キジュマル:三浦涼介(新人)
西浜まりぃ(花の義妹):阿久根裕子
卓坊(郵便屋さん):光石研
西浜義和(花の義父):藤木勇人
ハヤト:比留間由哲
のぶこ(洋裁店主):橋本亜紀
直美(卓坊の妻):河合彩
池宮城トオル(まりぃの恋人):池中俊介
池宮城ノリ子(トオルの母)::金城圭子
ニュースキャスター:葵花幹子
仲里かめ(花の祖母・ばあば):佐々木すみ江
池宮城武男(トオルの父)塩見三省
若先生(産婦人科医):萩原聖人
西浜幸子(花の母):余貴美子

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