原題:A MIKE MIZUNO FILM SIBERIAN EXPRESS

1996年/日本/90分/カラー/ 製作・配給:ウイズダム

2006年09月20日よりDVDリリース 2002年02月22日よりDVD発売&レンタル開始(劇場公開完全版) 2002年02月22日よりビデオ発売開始(劇場公開完全版) 2001年11月23日DVD発売(特別編集版3ヴァージョン完全収録) 1996年3月2日公開

公開初日 1996/03/02

配給会社名 0282

解説

 戦後50年、そして自らの映画生活40周年に当たる’96年、満を持して放つスーパーサスペンス・アクションロマン、「シベリア超特急」だ。この作品で水野は企画・製作・脚本・監督・出演を一人5役を担当。水野が「今、最も脂が乗っている女優」と直接に指名。数年前からラブコールを送りつづけた、かたせ梨乃を主演に決定。
 物語は第二次世界大戦前夜、様々な国の人々が乗ったシベリア超特急の中から始まる。かたせ梨乃が演じる李闌を中心に、A・ヒッチコック、ブライアン・デ・パルマを彷彿とさせるサスペンスタッチで殺人事件が展開して、その先には創造もつかないドンデン返しが待っている……!
 水野自身もポワロ役(オリエント急行殺人事件)の名探偵でもある。事件の謎を解く主要人物、山下奉文大将役で出演。かって、にっかつ映画「落陽」で、山下奉文役で出演して以来交流のあった遺族の方の話がきっかけとなり、今回の物語が生まれたという。
 水野にとって、思い入れの強い役柄である。「お金をかけなくてもワクワクするような、娯楽性たっぷりの作品を」との理想を掲げ、水野晴郎映画生活40年で初めて挑戦する映画「シベリア超特急」である。
 ナレーションに、あの「影武者」で徳川家康を演じ、黒澤明監督の愛弟子と言われている油井昌由樹を起用、本篇の3分の2がスーパーインポーズが入る画期的な試みである。

ストーリー

1938年、第2次世界大戦前夜。
 ヨーロッパ情勢を視察した山下奉文陸軍大将(水野晴郎)は、アドルフ・ヒットラーと会談し、モスクワからシベリア鉄道で帰国した。
 シベリア鉄道イルクーツク駅から出発したシベリア超特急1等車には、山下奉文大将、佐伯大尉(西田和晃)、青山一等書記官(菊池孝典)等、3人の日本人をはじめ、李闌(契丹女性)(かたせ梨乃)、カノンバートル(ウィグル女性)(アガタ・モレシャン)、ユンゲルス(ドイツ軍・ナチス中佐)(エリック・スコット・ピリウス)、ポロノスキー(ソ連軍大佐)(フランク・オコーナー)、ゴールドストーン(ポーランド商人)(フィリップ・シルバースティン)、グレタ・ペーターセン(オランダ女性)(シェリー・スェニー)そして車掌(占野しげる)の計10人が乗り込んだ。
 列車は闇をかけぬけ、やがて第一の殺人が起きる。ソ連軍大佐ポロノスキーが何者かに毒殺され、グレタと李闌が車両から姿を消した。つぎに車掌が殺された。
 犯人は一人なのか、本当の目的は何なのか?佐伯大尉と青山一等書記官は、手がかりを探すべき奔走するが、その間にも今度はドイツ軍中佐ユンゲルスが殺害された。犯人はゴールドストーンか!?
 ゴールドストーンを探す佐伯と青山。だが、その時、突然現れた何者かが山下に銃を突きつけた!!この人物は山下を殺すために、この超特急に送り込まれたヒットラーの刺客だったのだ。
 そしてもう一人の刺客が突然姿を見せる。(彼?彼女?)は、スターリン配下のKGBの命令で山下の命を狙うべき潜入し、身を隠していたのだ。
 だが、ポロノスキーと車掌とユンゲルスの3人を殺したのは彼らではなかった!!その綿密に計算された交換殺人と、真犯人は誰なのか、山下の推理は見事に見破っていくのだ。
 それは戦争が生んだ殺意か、人種を越え、国境を国境、この超特急の中で事実の悲劇となってしまったのだ。
 山下の名推理で難事件は、みごとに解決したかに見えたのだが、この後、アッと驚くドンデン返しが2転3転と続くのだった……。

スタッフ

製作:水野晴郎
プロデューサー:安藤庄平西田和晃
監督:水野晴郎
助監督:山田敏久
脚色:水野晴郎
原作:水野晴郎
撮影監督:安藤庄平
主題歌:藤吉じゅん「シベリア超特急」(日本コロムビア)
作詞:水野晴郎
美術:徳田博
録音:塚本達朗
編集:清水達己
衣装デザイン:コシノ・ジュンコ
英語ダイヤローグ:戸田奈津子
ナレーター:油井昌由樹

キャスト

かたせ梨乃
菊池孝典
アガタ・モレシャン
シェリー・スエニー
エリック・スコット・ピリウス
フランク・オコーナー
フィリップ・シルバースティン
占野しげる
西田和晃
水野晴郎
油井昌由樹(ナレーター)

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