原題:Suicide Circle

いつ起こるかもしれない自殺の防波堤になる

2002年ロッテルダム映画祭正式出品作品 東京国際ファンタスティック映画祭2001出展作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/tokyo/

2002年/日本/99分 製作:オメガプロジェクト/制作協力:フォーピース・アンカーズプロダクション 配給:アースライズ

2009年01月23日よりDVDリリース 2002年11月23日より29日までシネマ下北沢にて限定レイトショー公開 2002年7月12日DVD発売/2002年7月12日ビデオ発売&レンタル開始 2002年3月9日より新宿武蔵野館にてロードショー公開

公開初日 2002/11/23

公開終了日 2002/11/29

配給会社名 0098

公開日メモ 新宿のプラットホームで謎の事故が起きた。それは「事故」なのか、「事件」なのか。誰にもわからなかった!つまり、プラットホームから54人もの女子高生が一斉に飛び込み自殺を謀ったたのだ。それが口火を切り、都市全体のあちこちで集団自殺が勃発し始めた。

解説


最近ニュースでは、地震が起きても、大きな戦争が起きても、死体がブラウン官に流れる事はなく、それがかえって戦争や死をかるくゲーム感覚でとらえる子供達を増やしている。死ぬ事はこんなにも惨たらしく、肉体的苦痛を伴うという事を観客逮に伝えるには、手加減のない現実をスクリーンにぶっけなくてはならない。

人間の生死までもが操作可能な現代学が進むなかクローンや遺伝子工学の研究によりここ数年で遂に人間の負の部分、つまり犯罪や自殺を起こす遺伝子をあらかじめ摘み取る事が可能になり科学の力によりて全人類が善良で平和な世界になるというが、それがはたして本来の人間の自由や可能性を奪う結果となってはいないだろうか!人は選択する自由を得て初めて成長する課程を得るのである。血の通った危搬感や不安がより優れた人間性をうむのであれば、人間の心の振り子の幅を狭めるだけの事にすぎなくないか?人は振り子を大きくふるわせて迷いに迷って偉大な人間になる。

監督園子温はこれまで“エンターテイメント性”よりも“芸術性”をうたわれてきた作家だが、今回は“エンターテイメント性”を重視した作品となった。その要素の一因として、たやすく用いられるのが物語性であるが、園はそれをよしとしない。断片断片の個人という因子をつなげ「物語らない」恐怖という新しいエンターテイメントを創りあげた。

ストーリー

新宿のプラットホームで謎の事故が起きた。
それは「事故」なのか、「事件」なのか。誰にもわからなかった!
つまり、プラットホームから54人もの女子高生が一斉に飛び込み自殺を謀ったたのだ。それが口火を切り、都市全体のあちこちで集団自殺が勃発し始めた。
刑事たちはそれを『事件』とするか『事故』とするか、迷うばかりであった。
そんな時コーモリと名乗る女の電話が、警察にかかってきて、刑事達に「この事件の全ての謎のキーはあるインターネット上に存在するサイトにある。」と告げる。

2001年、東京。
デザートというアイドルグループが日本全土を沸かし、若い聡を中心に熱狂の渦に巻き込んでいた。
その明るさとは裏腹に次々とおこる自殺。
黒田刑事は思った「果たしてこれは『事故』なのか『事件』なのか」
そんなおり、突然、黒田自身に名指しで、次回の集団自殺の日時を予告する電話が謎の子供からかかってくる。
刑事達は戸惑った!!
これはガセなのか本当なのか?
もしもこれが真の予告であるとすれば、この受話器の向こうに聞こえる子供の声の裏にこそ、真の犯人がいるのではないか?
いったん本格的な捜査に切り替えた警察は、謎の子供に予告された場所、日時に張り込む。結局その揚では何も起こらず終わろうとしている最中、子供の予告どおり都内のあちこちで、壮絶な連鎖自殺の地獄絵巻が炸裂した。
黒田もまた帰宅した先で待っていたのは家族全員の自殺現場であった。
呆然とする黒田のもとにかけつけた刑事達の前に再び例の子供からの電話がなる謎のメッセージを受け取った黒田は突然、同僚の前で狂ったように自殺をはかり息絶える。
残された若手刑事・渋沢は、死んだ黒田の十字架を背負い自分に旨い聞かせる。
「これは事故ではない事件だ。」
そんなさなか、例のコウモリというハンドルネームの女性、田中清子が、何者かの集団に拉致され行方不明となる。
必死の捜査を続ける渋沢の前に脱出したコウモリの助けを求めるメッセージによって、意図もあっけなく犯人は姿を現し事件は解決したかのように見えた。
と二ろが、自殺はいっこうに止まらない。
そんな時、ある女子高生がひよんな事から奇妙な発見をする……。

スタッフ

制作総指揮:横濱 豊行
監督・脚本:園 子温
制作:富田 敏家

キャスト

石橋 凌
永瀬 正敏
ROLLY
宝生 舞
迫 英雄
嘉門 洋子
宮川 美香

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