ビヨンド・ザ・マット
原題:BEYOND THE MAT
リングの中の華麗なる仕掛け(ギミック) リングの外に脚本はない————。
2000年全米監督組合賞ドキュメンタリー部門ノミネート 2000年SXSW映画祭 初監督作品ドキュメンタリー部門観客賞受賞 2000年シネクエスト サン・ホセ映画祭 観客賞・最優秀ドキュメンタリー賞受賞
2000年3月19日
1999年/アメリカ/カラー/103分/スタンダード/ドルビーデジタル 配給:クロックワークス
2002年1月25日DVD発売/2002年1月25日ビデオ発売&レンタル開始 2001年8月11日よりシネマライズにてレイトショー公開
公開初日 2001/08/11
公開終了日 2001/10/20
配給会社名 0033
公開日メモ プロレスの世界に命を賭ける男たちとその家族の素顔を追いかけたヒューマニズム溢れるドキュメンタリーである。アメリカでは約300館で公開され(1999年10月24日の限定公開を除く)、興行収入は最終的に約2億ドルにも達した。これはドキュメンタリー映画の興行収入としては、かなり上位にランクされるものであり、さらにアカデミー賞ドキュメンタリー部門で最終候補の12本にまで残った実績のもと、数々の映画祭で賞を獲得している。
解説
一度見たら忘れない、強烈なキャラクターの男女が織り成す愛憎劇と強靭な肉体が激突するファイトで、現在世界中で大人気のプロレス団体がWWF(ワールド・レスリング・フェデレーション)だ。WWFのプロレスは、入念な脚本のもとに毎週制作・放映される”スポーツ・エンターテインメント番組として確固たるステータスを築き、スター選手には巨額の報酬が約束されるという、巨大なショービジネス産業のひとつでもある。しかし、華麗なる舞台の裏側には様々な人間模様が存在する。プロレスを取り巻く人々にはそれぞれのドラマがあり、リングの外に脚本は存在しない。
『ビヨンド・ザ・マット』は、プロレスの世界に命を賭ける男たちとその家族の素顔を追いかけたヒューマニズム溢れるドキュメンタリーである。アメリカでは約300館で公開され(1999年10月24日の限定公開を除く)、興行収入は最終的に約2億ドルにも達した。これはドキュメンタリー映画の興行収入としては、かなり上位にランクされるものであり、さらにアカデミー賞ドキュメンタリー部門で最終候補の12本にまで残った実績のもと、数々の映画祭で賞を獲得している。
『ビヨンド・ザ・マット』にはプロレスの今までタブーとされていた禁断のシーンが数多く登場する。しかし生身の男たちの命を賭けた大いなる心意気、その人生に巻き込まれた家族たちの生きざまが、その衝撃を簡単に凌駕している。これほどリアルで残酷・過激な本作品が何故これほどまでに感動を与えるのだろうか?その答えとなる偉大なる魂のドラマをぜひ体感しようではないか。全米プロレス界の光と影、過酷で素晴らしき世界を描いた感動のドキュメンタリーがついにこの夏日本に上陸する!
ストーリー
『ビヨンド・ザ・マット』は、WWF(ワールド・レスリング・フェデレーション)を中心とする世にも不思議な人間模様の一部始終である。
多くのエディ・マーフィー主演作で脚本を担当した、バリー・W・ブラウスティンは考えた。「昔からショーと分かってプロレスを見てはいるが、流れている血やケガはまさに現実そのものだ。なぜ平気な顔をして相手を傷つけ、自身が傷つくのか?彼らの素顔を知りたくなったんだ。」彼が製作に費やした5年の間、ロードムービーさながら、時には自らが運転手となり、男たちを全米中追いかける。
いきなり”タイタン・タワー”と呼ばれる巨大なヘッド・オフィスで社長としての手腕を見せた後、新人レスラーを相手にリングネームの打ち合わせをするビンス・マクマホン。「君は思い通りにゲロが吐けるそうだね?今までにないキャラクターだ。面白い!WWFは大歓迎だ。とりあえずゲロを吐いてもらおうか。」とゴミ箱をレスラーの前に突き出し、「ゲロが出るぞ、吐くぞ!吐くぞ!ゲロだ」とゲロ吐きを無理強いする社長にまずド胆を抜かれてから、次々と奇妙な男たちが登場する。
全米プロレス界で明日のスターを夢見る若者たちは、レスラー養成所に通い、WWFのリングに上がる機会を狙う。それを影で支えているのがプロモーターの存在である。入団テストを受けたレスラーがWWFと契約すれば、契約金の20%はプロモーターに入る、送りこんだレスラー達はWWFのリングで試合ができるのか?
新しいプロレスラーが生まれる一方で、一つの伝説が終焉を向かえようとしていた。日本でも有名な”伝説の人”テリー・ファンクである。彼は50歳を優に超え、32年間のレスラー人生で体中がボロボロになっていた。今まで引退を頑なに拒んできた彼に、”引退”のニ文字を考えさせたのは、妻や娘達への思いからなのか、それとも自分の体に限界を感じたからなのか・・・。
そのテリーと激しい死闘を繰り広げてきたのが、”マンカインド”ことミック・フォーリーである。あまりにもハードなファイトに耐え切れず、家族は彼に引退を薦める。そんな折、「ロイヤル・ランブル」でのザ・ロックとの対戦を迎える。「ロックはパパの友達だろ?だから本気じゃないんだよ」と子供達を安心させようと優しく語りかけ、試合の直前には、ミックとロックは何度となく打ち合わせを行い、お互いの動きを確認する。”打ち合わせ”をここまではっきりと見せた映像があっただろうか?
家族の見守るなか試合が始まり、大流血するミック。それを見て泣きしゃくる子供達。遂に、耐え切れず妻は子供達を連れて試合の途中で席を離れるが、ロッカールームで再会した子供達にミックは「パパは平気だ。かすり傷だよ。」と笑顔を振りまく。
カメラはレスラーたちだけではなく、家族たちの生活もしっかりと捕えている。未だレスラーの父と心を許しあえぬ娘の苦悩、椅子でメッタ討ちにされる夫をみて逃げ出す妻と娘。そして、その目前で自殺的行為ともいえる地上6メートルから落下していくマンカインドの不屈の精神は、見るものの心を撃つ。レスラー同様、控室で血みどろの頭を縫うビンスなど、今までのプロレス番組では絶対見ることの出来ぬ映像のオンパレードだ。彼ら全員がプロレスを愛し、その身を捧げている事に気付いた時、今までにない感動が始まる。もちろん、今をときめくザ・ロック、ストーンコールド・スティーブ・オースチンなどWWFスーパースターたちのインタビューや未公開映像もある。
スタッフ
製作:ロン・ハワード、ライアン・グレイザー、
マイケル・ローゼンバーグ、バリー・ブルーム
監督・製作・ナレーション脚本:バリー・W・ブラウスティン
共同製作:デブラ・マリー・サイモン
編集:ジェフ・ワーナー
撮影監督:マイケル・グレイディ
音楽:ネイサン・バー
ロケーション・サウンド:ショーン・ホールデン、ピーター・ヴェラント
キャスト
ビンス・マクマホン
ダレン・ドロスドフ
ローランド・アレクサンダー
トニー・ジョーンズ
マイク・モデスト
テリー・ファンク
ヴィッキー・ファンク
ステイシー・ファンク
ブランディー・ファンク
ポール・ヘイマン
ジェイク・ロバーツ
ブランディー・スミス
チャイナ
マット・ハイソン
ココ・B・ウェア
ジェシー・ウェンチュラ
ニュー・ジャック
デニス・スタンプ
ミック・フォーリー
コレット・フォーリー
デューイ・フォーリー
ノエル・フォーリー
ストーンコールド・スティーブ・オースチン
LINK
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