原題:BANGKOK DANGEROUS

愛されてはいけない、独りぼっちの殺し屋。

第14回東京国際映画祭特別招待作品::http://www.tiff-jp.net/ 2000年トロント国際映画祭ワールドプレミア(カナダ) 2001年ブリスベン映画祭出品(オーストラリア) 2001年エジンバラ映画祭出品(イギリス) 2001年ヘルシンキLove and Anarchy映画祭出品(フィンランド) 2001年ジャカルタ国際映画祭出品(インドネシア)

2000年11月24日タイ初公開

2000年/タイ/カラー/106分/DOLBY SRD EX/ビスタサイズ/日本語字幕:金丸美南子 提供:クロックワークス、Bangokok Dangerousプロジェクト 配給:クロックワークス

2002年5月24日よりビデオ&DVD発売 2002年1月19日よりお正月第2弾渋谷東急3ほか公開予定

公開初日 2002/01/19

配給会社名 0033

公開日メモ タイの暗黒社会で殺し屋として生きることを運命づけられた青年と、汚れを知らない純真な少女。互いに惹かれあいながらも、結ばれることを詐さない残品な運命に引き裂かれていくそんな、逃れられない運命の哀しさを描いた「レイン」は、香港出身の双子の兄弟オキサイドとダニー・パンの初監督作品である。

解説


タイの暗黒社会で殺し屋として生きることを運命づけられた青年と、汚れを知らない純真な少女。互いに惹かれあいながらも、結ばれることを詐さない残品な運命に引き裂かれていくそんな、逃れられない運命の哀しさを描いた「レイン」は、香港出身の双子の兄弟オキサイドとダニー・パンの初監督作品である。オキサイド・パンは、テレシネ・カラーリストとして活動するかたわら、97年にデビュー作”Who’s Running”を監督。高い評価を受けたこの作品で一躍注目を集め、タイを代表する監督ノンスィー・ニミブットプロデュースのもと、本作を作り上げた。
 そのオキサイドと共同で原案・脚本・監督・編集を担当したのが編集マンとして活躍する弟のダニー。「風雲ストームライダーズ」の編集も手がけ、いまや香港でもっともギャラの高い編集マンのひとりである。それぞれ第一線で活躍していたパン兄弟は、本作でその力を結集させダイナミックでスタイリッシュな映像の中に、なんとも切なく、なんとも哀しい物語が息づく「レイン」を作り上げた。2000年9月にトロント
国際映画祭でプレミア上咲された本作は、「新しい才能の誕生!」と絶賛され、見事国際批評家連盟賞を受賞している。
今後も、香港の巨匠ビーター・チャンプデュースの新作「EYE」や、「ザ・ビーチ」の原作者アレッケス・ガーランドの”THE TESSERACT”を監督することが決まっている。パン兄弟はすでに、コーエン兄弟やウォシャウスキー兄弟につづく才能として、全世界の注目を浴びている。

ストーリー


タイ、バンコク、眠りにっかないこの街の片隅に、ひとりの少年がいた。生まれつき、耳が聞こえないコンは、身よりもなく、友人もなく、この大都会をたった一人で生きている。ある日、コンの働く射撃塔にひとりの男が現れる。鋭い目で標的に狙いを定め、つぎつぎと的を射抜いていく殺し屋のジョーだった。じっと見つめるコンの視標に気づいたジョーは彼に銃を差し出す。コンがかまえた銃は一発でターゲットを撃ち抜いた。ジョーは、コンを殺し屋に育て上げいっしょに仕事をするようになる。ボスからの仕事を持ってくるのはジョーの彼女のオームの役目。人気のないビルの屋上でターゲットを狙うコンは、耳が聞こえない彼をいじめた少年たちに復讐するかのように、引き金を引きつづける…。
 数年がたった。コンは凄腕の殺し屋になっていたが、ジョーは利き手を負傷しリタイアしていた。最愛のオームすら遠ざけ、すさんだ生活を送るジョー。「俺は終わりだ」とつぶやく彼は「恩を受けたらそれに報いろ。煮え湯を飲まされたら復讐だ」とコンに言い日かせる。そのコンは、熱を出して訪れた薬局で、美しい少女フォンと出逢う。自分の症状を説明することのできないコンの額にすっと当てられた手。それは初めて経験する女性のぬくもりだった。障害などないかのように接してくれるフォンに、コンは今まで誰にも感じたことのなかった気持ちを抱く。
フォンもまた、どこか謎めいたこの青年に惹かれていた。休日に遊園地に行き、ごく普通のカップルのようにゲームをしたり、映画を観たりするニ人。しかし、夜の公園で悲劇が訪れる「金を出せ」とフォンを
はがいじめにした強襲をコンが撃ち殺してしまったのだ。人を冷酷に殺すコンにショックを受けたフォンはそのまま走り去ってしまう。
ジョーとオームにも悲劇が襲っていた。オームがボスの客のギャングにレイプされたのだ。それを知ったジョーはオームの復讐のため、ギャングを殺す。「また仕事ができる」仕事に復帰できて喜ぶジョー。しかし喜びはっかの間だった。金づるを殺されたボスは巧妙に細工した空砲入りの銃でジョーをだまして惨殺する。
 ジョーの死を知ったコンは、生まれてはじめて、人を失う悲しみを経験していた。ジョーの復讐のためボスを殺す–コンはオームにそう誓うが、その時テレビに彼が殺した人物が大写しになる。コンがボスの依頼で殺したのは、立派な人柄で知られるテレビ局経営者だった。悲しみにくれる遺族を目の当たりにしたコンはショックを受けるが、そこにボスの手下が襲いかかる。事件の追及を恐れ、殺し屋の口を封じようとするボスの差し金だった。必死で逃げるコンとオームだったが、オームを殺され、コンはとうとう独りぽっちになってしまう。
公園の事件以来、ふさぎこんでいるフォンのところにコンがやってきた。手紙を渡し、バイクに乗って去っていく。その手紙には「僕が何をしているか、君は知ってしまった。でも君に会えてよかった。僕のことを気にかけ、互いに愛を感じた人がいた…」と残されていた。降りしきる雨の中、コンを追ったフォンがたどりついたのはボスのアジトだった…。

スタッフ

監督・脚本・編集:オキサイド・パン、ダニー・パン
製作:ノンスィー・ニミブット
製作総指揮:プラチャー・マリーノン、ブライアン・L・マルカー、
アディレク・ワタリーラー
キャスティング:パーシィリー・パンヤー
撮影:デーチャー・スィーマントラ

キャスト

コン:パワリット・モングコンピシット
ジョー:ピセーク・インタラカンチョット
フォン:プリムシニ・ラタナソパァー
オーム:パタラワリン・ティムクン
ボス:クーキアット・リィムパパット

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