原題:Heaven

2001年12月14日ベルギー初公開

2001年/ドイツ・イギリス/1時間36分 配給:アスミック・エースエンタテインメント

2003年3月8日よりシャンテシネ、新宿文化シネマ

(C)2002MIRAMAX FILM CORP.

公開初日 2003/03/08

配給会社名 0007

公開日メモ 「トリコロール」の名匠クシシュトフ・キェシロフシュキの遺稿脚本三部作の映画化に挑戦。純粋な愛の世界に生きる若いカップルを描く、ピュアなラヴ・ストーリーの話題作。

解説


,<トム・ティクヴァが、巨匠キェシロフスキの幻の遺稿脚本を完全映画化!>

2002年第52回ベルリン国際映画祭オープニング作品として披露され、ドイツはもとより世界各国で話題となった『ヘヴン』。『ラン・ローラ・ラン』のトム・テイクヴァ監督が、『トリコロール』三部作や『ふたりのベロニカ』など多くの名作を残したポーランドの巨匠クシシュトフ・キェシロフスキの遺稿脚本を映画化。世界が期待する若き監督と世界が崇拝した巨匠との時を超えた出会い。タイプの違う二人の監督の融合が幻の物語を生み出した。そして、今最も注目される女優ケイト・ブランシェが、ヒロインの強く透明な美しさを全身全霊で演じきった。製作にはアンソニー・ミンゲラがこの清廉な物語に心酔し参加、また音楽には現代最高のアダーショ作家アルヴォ・ペルトが至高の音楽を紡ぎだしており、最高峰の才能が集結した!

<この世にただ一つの出会い、二人といない存在>

舞台はイタリア、神秘的な街トリノ。美しい英語教師フィリッパは、夫や生徒を死へ誘った麻薬売人に復讐するが失敗し、罪なき人々を死なせてしまう。その真実を尋間中に聞かされて、フィリッパは罪悪感から気を失って倒れてしまう。そんな彼女の手を優しく握る人がいた。それが刑務官フィリッポとの出会いだった。彼は、死を覚悟しながらも正義を貫こうとする潔い彼女の姿に運命の出会いを感じ、その生き方に恋してしまう。“私は終わりを待っているの”と全てを覚悟していたフィリッパもまた、彼の一途な想いに心揺れ動いていく。決して愛してはいけない立場の二人だったが、出会うために生きてきたお互いの存在を強く感じ、愛の世界への逃避行が始まる…。

<愛する二人にこの世のあらん限りの力を授ける愛の物語>

1998年、低予算で製作された『ラン・ローラ・ラン』がサンタンス映画祭観客賞を受賞、世界的脚光を浴びた監督、トム・ティクノヴァ。映画界に新しい風を巻き起こしたその作品とは趣を変え、本作では静謐の中で強い運命の愛を表現する新境地を切り開いた。脚本は、1996年惜しまれつつ他界した巨匠クシシュトフ・キシェロフスキが、クシシュトフ・ピエシュヴィッチと共同執筆した遺稿。“HEAVEN、HELL、PURGATORY(天国、地獄、煉獄)の三部作のうち、唯一キェシロフスキが書き上げた幻のシナリオである。夫を殺した男への復讐を誓う女と、その姿に恋してしまう若き刑務官。死を覚悟する女と、望みを抱かずに死んだように生きてきた男との運命の出会い。男の一途な愛が女の心を揺さぶり、女は愛のために限りある生をもう一度生きようとする…。そして、流浪の旅へと破滅的状況に向かうほど美しく輝いていく恋人たちは、二人だけの恍惚とした幸福を自ら選びとる。淡々と描かれながらも緊張感が心地よく張り詰め、まるで一篇の詩のように純粋で熱いふたりの心の動きが重ねあわされていく。主人公の潔い生き方が硬質感を、深い愛が柔らさを表し、静かでクールな映像が結末に向ってそれらを研磨していく。恋人たちの絶対的“楽園”を求める逃避行。今までのティクヴァ作品とは違った、二人の監督の融合による優美なラヴ・ストーリーが創り上げられた。

<ケイト・ブランシェット迫真の演技>

主人公フィリッパ役には、『エリザベス』、『ギフト』でゴールデングローブ賞とアカデミー賞にノミネートされたケイト・ブランシェットが、多くを語らないヒロインの心の葛藤をクールに熱演。死を覚悟する潔さの中で男の一途な愛に揺れ動く微妙な女心を、感情の起伏を抑えかつ大胆に演じた。その演技で罪を犯したヒロインの清々しく透明な美しさを惨み出すことに成功した。すべてを捨てる覚悟をしていたヒロインが感情や愛情を受け入れ、彼女の世界観が変わっていく様子は観る者の胸を打つ。また刑務官フィリッポ役には、『プライベート・ライアン』、『ギフト』でその存在感、光る演技を披露したジョヴァンニ・リビージ。真に生きてきたとはいえないような男が、初めて出会った女に、一途な恋心を抱く。彼の瞳がその愛の深さを語らなければならないという難役を見事に演じ、ブランシェットと息の合ったところを見せている。

<世界中から集まった、秀逸で豪華なキャスト&スタッフ>

ドイツの監督、ポーランドの脚本、オーストラリアの主演女優、イタリア系アメリカ人の主演男優、イタリアの助演陣、エストニアの音楽家、フランス、アメリカ、ドイツ、イタリア系イギリス人のプロデューサー…世界中から集まった秀逸な才能が美しい愛の物語を紡ぎ出す。

フィリッポの父にはイタリア映画界の実力派レモ・ジローネが力強く息子を見守る役を好演、ドイツ映画賞助演賞候補に挙がった。また、ヒロインの友人レッジーナには『リプリー』、『恋の骨折り損』の経験豊富なイタリア女優ステファニア・ロッカが華麗にアシスト。製作に、脚本の美しさに心酔してトム・テイクヴァにも多大な影響を与えて支えた『リプリー』、『イングリッシュ・ペイシェント』の監督アンソニーミンゲラが参加。監督、脚本家の経験を活かして本作の成功に協力した彼は、出来上がった作品を見て“トム・ティクヴァは本物だ”と賞賛した。撮影には『ラン・ローラ・ラン』のフランク・グリーべが、舞台となる神秘な都市トリノと叙情的なトスカーナ地方の対照的な二つの街から運命の光と影を暗示させ、神々しいまでの景観美でその映像世界を広げている。

また、音楽にはエストニア出身で現代最高のアダージョ作曲家であり、ジャン=リュック・コダール監督作『愛の世紀』なとを手掛けたアルヴォ・ペルト。祈りとしてのシンプルで崇高な旋律を紡ぐ。心地よく張り詰めた緊張感が持続する中、選び抜かれた少ない音の存在感と美しさを見事にマッチさせている。恋人たちの抱擁の傍らに“神”の存在すら感じさせる。“私の音楽におけるプリズムとは、聴く人の精神に他ならない”と語るペルトの音楽は、物語が永遠に続いていくか

ストーリー

初めて出会った女に、一途な恋心を抱く。彼の瞳がその愛の深さを語らなければならないという難役を見事に演じ、ブランシェットと息の合ったところを見せている。

<世界中から集まった、秀逸で豪華なキャスト&スタッフ>

ドイツの監督、ポーランドの脚本、オーストラリアの主演女優、イタリア系アメリカ人の主演男優、イタリアの助演陣、エストニアの音楽家、フランス、アメリカ、ドイツ、イタリア系イギリス人のプロデューサー…世界中から集まった秀逸な才能が美しい愛の物語を紡ぎ出す。

フィリッポの父にはイタリア映画界の実力派レモ・ジローネが力強く息子を見守る役を好演、ドイツ映画賞助演賞候補に挙がった。また、ヒロインの友人レッジーナには『リプリー』、『恋の骨折り損』の経験豊富なイタリア女優ステファニア・ロッカが華麗にアシスト。製作に、脚本の美しさに心酔してトム・テイクヴァにも多大な影響を与えて支えた『リプリー』、『イングリッシュ・ペイシェント』の監督アンソニーミンゲラが参加。監督、脚本家の経験を活かして本作の成功に協力した彼は、出来上がった作品を見て“トム・ティクヴァは本物だ”と賞賛した。撮影には『ラン・ローラ・ラン』のフランク・グリーべが、舞台となる神秘な都市トリノと叙情的なトスカーナ地方の対照的な二つの街から運命の光と影を暗示させ、神々しいまでの景観美でその映像世界を広げている。

また、音楽にはエストニア出身で現代最高のアダージョ作曲家であり、ジャン=リュック・コダール監督作『愛の世紀』なとを手掛けたアルヴォ・ペルト。祈りとしてのシンプルで崇高な旋律を紡ぐ。心地よく張り詰めた緊張感が持続する中、選び抜かれた少ない音の存在感と美しさを見事にマッチさせている。恋人たちの抱擁の傍らに“神”の存在すら感じさせる。“私の音楽におけるプリズムとは、聴く人の精神に他ならない”と語るペルトの音楽は、物語が永遠に続いていくか

スタッフ

監督:トム・ティクヴァ
脚本:クシシュトフ・ビエシェビッチ
   クシシュト・ピエシェヴィッチ
製作:アンソニー・ミンゲラ
   マリア・ケープフ
   ウィリアム・ホーバーグ
   シュテファン・アーント
製作総指揮:ハ—ヴィ・ワインスタイン
      アニエス・メントル
      シドニー・ポラック
撮影監督:フランク・グリーベ
プロダクション・デザイン:ウーリ・ハニッシュ
音楽;アルヴォ・ベルト
衣装;モニカ・ヤコブス
キャスティング:シェイラ・ルービン
編集:マチルド・ボンフォイ
ライン・プロデューサー:シュテファン・シーデル
アソシエイト・プロデューサー:マーク・パシェット
               セドミール・コラール
共同制作総指揮:テレサ・モネオ
        マニュエラ・シュテア

キャスト

ケイト・ブランシェット
ジョヴァンニ・リビージ
レモ・ジローネ
ステファニア・ロッカ
アレッサンドロ・スペルドゥーティ
マッティア・スプラジア
ステファノ・サントスパーゴ
アルベルト・ディ・スタシオ

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