ハロー、ヘミングウェイ
原題:HELLO HEMINGWAY
私は生きる、私は生きる。 パパヘミングウェイに恋した少女ラリータ17才!
第12回新ラテンアメリカ<ハバナ>映画祭グランプリ受賞作品
1997年6月19日ドイツ公開
1990年キューバ/カラー/90分/ビスタサイズ/日本語字幕:遠藤武男 配給:ICAIC=㈱パイオニア映画シネマデスク
2001年4月14日より新宿東映パラス3にて公開
公開初日 2001/04/14
公開終了日 2001/04/27
配給会社名 0147
公開日メモ 少女の視線からみたヘミングウェイを見つめた作品
解説
アメリカの文豪アーネスト・ヘミングウェイは、のべ21年間をキューバで過ごした。当時のキューバはアメリカの半植民地的存在であり、キューバ人の誰もが、傀傴政権であるバチスター派の崩壊を望んでいた。だがその一方で、若者たちは北米文化に憧れ、エルヴィス・プレスリーやジェームス・ディーンに夢中だった。
そんな時代のハバナを背景に、一人の少女の魂の成長を、「老人と海」にこめられたエスプリに託して、さわやかに繊細に描き、第12回新ラテンアメリカ映画祭のコラール賞(グランプリ)作品であり、キューバ人が愛してやまない映画である。
監督のフェルナンド・ペレスは1944年生まれ。ハバナ大学で文学を学んだのち、ICAICの傘下に入った。トマス・グティエレス・アレアなど先輩たちの助監督を経た1987年、長編劇映画「Clanadestinos」でデビュー、本作は第2作目にあたる。
脚本のマイダ・ロイェロはペレス監督の妻である。彼女は映画のヒロインと同様、ヘミングウェイに魅せられていた。ヘミングウェイがキューバに滞在していた頃の、子供時代の懐かしい思い出、そして革命前夜の緊張したキューバヘの愛とロマンが、ここにはあふれている。
ストーリー
1956年、貧しい女学生のラリ一夕が住むハバナの家の隣にはヘミングウェイの大きな邸宅がある。ラリータは早朝に家をぬけ出し、ヘミングウェイ家のプールでこっそり泳いだりもする。窓の内側の老人は、見て見ぬふりをしている。ラリ一夕は「老人と海」の物語が持つ力強さにひかれていた。漁師サンチャゴの、孤独だが毅然とした態度に自分を反映させることもある。そんな中、ラリータはよりよい未来を求めてアメリカ留学の奨学金を申請する事にした。しかし、家族は、文学と哲学を学びたいという彼女を笑い、学園紛争に夢中の愛国者の恋人も彼女の計画には反対だった。そのうえ、留学にはアメリカ国籍を持つ有力な保証人が必要だという。”あの有名な老人に頼んでみよう”ラリー夕はそう決心した。
門扉を越えて、家までの長い坂道を上ってゆく。期待と不安を胸に、彼女は白い大きなドアの前に立つ。ヘミングウェイはラリ一夕を助けることが出来るのだろうか——。
スタッフ
監督:フェルナンド・ペレス
脚本:マイダ・ロイェロ
撮影:フリオ・ヴァルデス
編集:ホルヘ・アベリョ
音楽:エディシオ・アレハンドロ
キャスト
ラリータ:ラウラ・デ・ラ・ウス
ヴィクトール:ウル・パス
ホセファ:エルミニア・サンチェス
トマス老人:ホセ・アントニオ・ロドリゲス
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