「お客さまは、仏様です。」

1998年度作品/光和インターナショナル、フジテレビ製作/カラー作品/上映時間:1時間50分

2002年04月25日よりDVD発売開始 1998年08月25日よりビデオ発売&レンタル開始 1998年2月7日、全国松竹邦画系にてロードショー公開!!

公開初日 1998/02/07

配給会社名 0003

公開日メモ 世紀の大女優、初めての買い物は何と[お墓]だった!!岩下志麻がコメディー映画初主演で新境地を見せる最新作。

解説



世紀の大女優、初めての買い物は何と[お墓]だった!!
大女優の岩下志麻が、そのまま演じる大女優役。世間の常識との微妙なズレが大いに笑わせながら、本来あるべきお葬式のあり方やお墓の存在理由といった現代社会の矛盾をも描いている。
岩下志麻がコメディー映画初主演で新境地を見せる最新作。
初めてコメディー映画に主演する岩下志麻は、本作品で一人3役に挑みます。1人はもちろん世紀の大女優・桜咲節子、その節子が墓地探しの為シルバーグレーの老婆・春日アキに変装します。そしてもう1人は、女優節子が演じる劇中劇・映画『宣告』の主人公の小川道子という女性です。その娘(小川遙)を演じるのは、何と安達祐実。一風弓という、今テレビで一番売れっ子のアイドル女優役で岩下と初共演するのも大きな話題です。そして、節子と共に『お墓探しの旅』をする羽目になる、霊園会社の若手社員・川嶋一平役に袴田吉彦、その上司の辻沼信一役に村野武範。大女優、節子のマネージャー、松江敏子役に高橋ひとみ。映画『宣告』の監督・西大路陽三役には石橋蓮司、その映画を製作する撮影所所長・白鷺幸三役には橋爪功と演技力ある個性派俳優人がしっかりと脇をかためます。
監督は、『バカヤロー!私、怒ってます』(88年)の第3話『運転する身になれ』でデビューした、原隆仁。『夜逃げ屋本舗』(92年)、『夜逃げ屋本舗2』(93年)、『大夜逃ー夜逃げ屋本舗3』(95年)と『夜逃げ屋〜』全シリーズを手がけ、コメディー映画では今最も活躍している監督である。

ストーリー



日本映画界に燦然と輝く星、女優・桜咲(さくらざき)節子。彼女が久しぶりに主演する映画『宣告』のクランクイン直前の話である。映画『宣告』は、娘が突然『癌』と診断された気丈な母親が、自ら娘に余命を宣告し、死と向き合いながら最期まで生きていく素晴らしさを追求する感動大作である。節子はその主役である母親役を演じる為、役作りの取材をかねて大学病院を訪れて自ら検査を受けた。果して、節子はそこで自分が癌におかされ、あと半年の命であると勘違いしてしまう。
映画『宣告』の撮影は順調に進んでいた。そんな折、お盆という時節がら撮影所所長の白鷺から「人の死がテーマの映画を撮っているのだから、スタッフは全員お墓参りに行くように」という指示が出される。撮休ということになり喜ぶスタッフの中から、故郷のお墓自慢などが始まる。若いスタッフに「さぞ、ご実家のお墓は立派なんでしょうね」と言われて笑顔で答える節子であったが、実はそこに、この大女優の唯一と言って良いコンプレックスが存在していたのである。
女優・桜咲節子には知られたくない過去があった。孤独な生い立ちの彼女には先祖代々のお墓などある訳がなかった。「お墓のない人間は、どうやって死ぬんですかね?」という若いスタッフの言葉に驚愕する節子。この時から、天下の大女優、桜咲節子のお墓探しが始まるのだった。
撮影が開始された日、何と主役の節子がいない。監督以下大慌てになるスタッフ。節子のマネージャーである松江は白鷺に責められるが、女優になってもう何十年も一人で出歩いたことのない節子の身を案じる松江はそれどころではない。その頃、節子は一人涼しい顔で、葬儀の手配から霊園の斡旋までを扱う〔聖香メモリアル〕という霊園会社の主催するバスツアーに何と老婆に変装して参加していた。女優になって初めて一人で行動することになった節子。そこでは松江が心配した通りの、世間知らずの大女優・桜咲節子が確かに奮闘していた。ツアー参加者に配られたお弁当も「誰が作ったか分からない物は食べない」と手をつけなかったり、墓地の見学先ではお墓の中を覗こうとして「バチが当たる」とツアー責任者である辻沼を怒らせたりと、節子のお墓を探す純真な気持ちはなかなか世間とかみ合わない。しかしながら、そんな節子のお墓を求める純粋な熱意に少なからず感心を持ち、節子のお墓探しの旅に付き合うことになるのが、聖香メモリアルの若手社員・川嶋一平であった。
ひょんなことから自分が癌であると信じ込んでしまった節子は、マネージャーの松江に自らの生い立ちや癌におかされていることなどすべてを打ち明けてしまう。一平は一平で何か不思議な存在感を漂わせる、節子扮する老婆の情熱に惹かれ、節子のお墓探しに献身的につき従う様になっていった。そんなある日、一平は節子から1台の携帯電話をあてがわれることになるのだが......。
「死ぬほどお墓が欲しいのよ」そう言って憚らない節子と一平の「お墓探しの珍道中」は果してどうなるのでしょうか?

スタッフ

企画・製作: 鈴木 光
監督: 原 隆仁
脚本: 大森寿美男

キャスト

桜咲節子: 岩下志麻
川嶋一平: 袴田吉彦
一風弓: 安達祐実(特別出演)
白鷺幸三: 橋爪 功
辻沼信一: 村野武範
西大路陽三: 石橋蓮司
松江敏子: 高橋ひとみ
川嶋克子: 森山良子
川嶋初美: 中山 忍
高木 登: 田口トモロヲ

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