原題:DOG RACE

“ヤバくて情熱的な女と男たち” 崔洋一発、異色アジアン・ムービー!

1998年/110分/ビスタサイズ/製作:東映ビデオ/製作協力:セントラル・アーツ/配給:シネカノン/一般映画、制限付R

2007年01月26日よりDVDリリース 1998年01月21日よりDVDリリース 1998年9月26日(土)より渋谷CINE AMUSEにて独占ロードショー!!

公開初日 1998/06/26

配給会社名 0034

解説

『ブエノスアイレス』『不夜城』『始皇帝暗殺』と続く日本発のアジア映画ブームの中でも異色の“滑稽で危険な映画”『犬、走るDOG RACE』が完成しました。
<原案>は故・松田優作が映画化を熱望した幻の企画「ドッグ・レース」。丸山昇一が脚本を書いたこの企画をこの企画を『月はどっちに出ている』の崔洋一&鄭義信コンビが90年代の疾走感と共に描き直した物語です。

『月どっち』で在日韓国人という日本映画のタブーをブチ抜き、その年の各映画賞を総ナメにした崔洋一があれから6年、今度は“新宿・歌舞伎町”の深部にカメラを据えた。この街に根を張り、定住化しつつあるアジアンたちのバイタリティと、外国人マフィアの横行でモラルも法も犯罪すらも飲み込むこの街に生きる刑事、韓国人情報屋、上海美女の3人。彼らの日常は麻薬・売春・賭博・不法滞在・密入国…とかなりヤバイ。
更に彼らに絡む韓国人ヤクザ組長や上海マフィア、ノルマに追われる刑事たちと曲者揃いの登場人物たち。彼らに共通するのは「生きててどこが悪い」と言いきる監督の視線はこの状況を危険に滑稽に揃えていきます。
ヤクザに情報を流し、金を受取りながらも犯罪者を追い続ける不良刑事・中山に岸谷五郎。警察情報を売るなど様々な犯罪で食っている韓国人情報屋・秀吉とも関係を持つが憎めない上海美女・桃花に大形新人・冨樫真。ヤクザ組長に崔組の常連遠藤憲一、中山の後輩のとぼけた刑事に香川照之、そして密入国者と新宿に巣食うリューマンに中国人俳優が多数参加!上海語他、5か国語が入り乱れる中、上海人と福建人の日本人には分からない微妙な対立まで描き、売春、麻薬、賭博の実態も徹底した取材と新宿・歌舞伎町ロケの映像により限りなくホンモノに近くなっています。
「静の北野武、動の崔洋一」とも言うべき映画的スキャンダル性が鮮烈!日本映画に風穴を空ける問題作がまた誕生しました。

ストーリー

新宿警察署生活安全課の刑事・中山(岸谷五朗)は韓国人情報屋・秀吉(大杉漣)と繋がり、現在新宿で売り出し中の愛虎組に警察情報を流し金を貰っていながらも、犯罪を追い続けるという奇妙な精神構造をしている。中山には上海美女・桃花(冨樫真)という女がいる。中山と秀吉と桃花の3人は、何故かつるみ、新宿・歌舞伎町で己の欲望のままに生きている。その一方で桃花は中山に隠れ、秀吉と弟の健祐たちとでチェンマネ、闇送金、売春、密入国、裏バカラ屋と荒稼ぎしている“上海リューマン”の女ボスでもある。桃花を愛人にし、中山と秀吉から警察情報を手に入れている韓国人ヤクザ組長権田が言う「中山さん、おたく桃花の店にちょくちょく顔出してるんだって」「秀吉も、何度か桃花にのっかってんじゃねぇのかな」…。とぼける2人。
裏切りと友情と愛情が同居した不思議な関係が飄々と虎視眈々と続いていく。働きづめでろくに寝てない、中山は外人の売人から取り上げたシャブを後輩の佐久間にも無理やり打ち、ハイになった末、ボッタクリバーの客引きのコギャルを強姦!店を無茶苦茶に破壊する。ママが叫ぶ「警察呼ぶよ!」中山は冷静に答える「強制猥褻、純強盗、詐欺、恐喝、暴行、傷害罪で、全員逮捕!」。ある日、秀吉が自分の青に帰ってくると桃花が死んでいる!誰が?何故?何で自分の部屋に?駆けつけた中山と愛する人の死体を前に泣き、罵り、罪をなすりつけあう2人は真相究明のため桃花の死体を担ぎ新宿の街を彷徨する。そして権田の名前が浮かんだ時、復讐を決意し、愛虎組組事務所に乗り込むが…

スタッフ

企画:黒澤 満
プロデューサー:青木勝彦、國松達也
原案:丸山昇一
監督:崔 洋一
脚本:崔 洋一
   鄭 義信
撮影:藤澤順一(J.S.C)
美術:今村 力
照明:金沢正夫
録音:北村峰晴
編集:奥原好幸
音楽:鈴木 茂
音楽プロデューサー:石川 光
オリジナル・サウンドトラック/メガフォースコーポレーション
ポスター題字/黒田征太郎
宣伝デザイン:長友啓典
       前橋隆道+K2

キャスト

岸谷五朗
香川照之
冨樫 真(新人)
遠藤憲一
李涛
張春祥
絵沢萌子
岩松 了
國村 隼
大杉 漣

LINK

□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す