グロヅカ
2005年/日本/ 配給:アドギア
2006年02月24日よりDVDリリース 2005年10月22日(土)、シネクイントにて1週間限定レイトショー
公開初日 2005/10/22
配給会社名 0667
解説
オンナだらけの、こわいハナシ。第一弾
能の代表的な演目である『黒塚』(観世流では『安達が原』)。陸奥の安達が原を旅する山伏らが道中、山の中の一軒家に泊めてもらうことになる。そこには一人の老女が住んでいた。その夜、山伏たちにくれぐれも閨(寝室)だけは覗かぬようにと言い残し、老女は寒さを凌ぐために山に木を取りに出かけてしまう。しかし、好奇心に駆られたお供の寺男が閨を覗くとそこには、屍体の山が。帰ってきた老女は鬼になって、約束を破った山伏たちを襲う…。ジャパニーズ・ホラーを確立した『リング』、『呪怨』シリーズ、“都市伝説”を題材にした『新耳袋』シリーズにつづく、新たなホラー・シリーズ『おんなだられのこわいはなし』三部作が誕生した。その第一作目となるのは古典的怪談『黒塚』に現代的なサイコ・サスペンスの要素を融合させた『グロヅカ』である。
「グロヅカ」とは
女子大生のアイたちは映画研究部復活の第一作めを撮るために合宿を行なう。七年前に映研を休部へと追いやった、ある事件を題材にした内容だ。携帯の電波も届かないほど人里から隔離された山荘での宿泊一日目の夜、アイは皆の前で部室で見つけた一本のビデオを披露する。『グロヅカ』とタイトルされたそのビデオには、行方不明者と精神異常者を生み出したといわれるおぞましき事件が収録されていた。そして、翌朝に起こった食料紛失事件を端に、彼女たちの間に噴出す不信と疑惑…。やがて、起きる殺人事件…。アイが掴んだ『グロヅカ』に秘められた謎とは…!?
主演・森下千里×監督・西山洋市
主人公のアイ役には、グラビアをはじめ、CM、ドラマ、バラエティーと幅広く活躍する森下千里、アイと一緒に映研を復活させようとするマキ役にはNHK教育『ハングル講座』や映画『69(sixty nine)』の三津谷葉子、アイたちに協力しようとする演劇研究部のリーダー的存在のナツキ役には『蔵出し』、『爆NEW!』などのバラエティー番組やグラビアを中心に活躍する黒澤友子、ユウカ役には『日テレジェニック2000』や舞台、声優としても活躍する福井裕佳梨、ヤヨイ役には本作でデビューを飾る新人・齋藤慶子、またユウカと同級生で引き篭もりの女性・タカコ役には映画『さくや妖怪伝』、『ラマン』の安藤希、七年前に起きた事件の関係者でマキの姉であるヨーコ役には女性ファッション誌からデビューし近年はドラマでの活躍が目覚しい伊藤裕子、とフレッシュな顔ぶれが揃った。監督には『ぬるぬる燗燗』、『運命人間』など、ブラック・ユーモアに溢れた作品を発表し続けている西山洋市が務めた。
ストーリー
女子大生のアイ(森下千里)とマキ(三津谷葉子)は、演劇研究部のナツキ(黒澤友子)、ユウカ(福井裕佳梨)、ヤヨイ(齋藤慶子)らを巻き込んで、映画研究部の復活第一作を撮影のため合宿を企てた。出発当日、彼女らの前に、予期せぬ人物が現れる。引き篭もりのタカコ(安藤希)とマキの姉で、かつて映研部員だったヨーコ(伊藤裕子)の二人。道中、ヨーコが運転するワゴン車の中で、ユウカがヨーコに尋ねる。「映研で七年前に行方不明になったり、発狂した人が出たとか…」。しかし、ヨーコはキッパリと否定するだけだった…。
一行が着いたのは人里離れた山奥にある寮。その晩、アイが部室で見つけたというビデオを鑑賞することになる。…のっけから、能で嫉妬に狂った役に使う“泥眼”の面を着けた人物が藁人形に釘を打つ不気味な場面で始まる。やがて、浮き上がる『グロヅカ』というタイトル。椅子に座っている泥眼が映し出されるが、その場所はどうやら今、自分たちが泊まっている寮の庭らしい!? 場面は変り、卒塔婆の立っている場所で泥眼は、やはり能で使う増女の面を着けた人物の頭部にナタを打ち下ろす…。「これ、なんなんですか?」、「七年前、映研の部員が行方不明になったり発狂したり…」、「今、映っていたのがそれなんですか!?」。騒然となる彼女たちを一括するヨーコ。マキはこの時、その噂を元にしたドラマを撮ろうとしていることを打ち明けるのだった。
翌朝、持ってきた食料がなくなっていることが判明する。いったい誰が? 彼女たちの間に不信感が募る。その後、アイとマキは昨晩観たビデオに出てきた場所を見つけようと森を散策する。やがて、その場所を発見するが、そこには人がひとり入れる程の大きさの穴が! 「何か狂っている…」恐れおののくアイ。─同じ頃、オーデション用のビデオを撮影しているナツキ、ユウカ、ヤヨイの三人。ナツキの我がままぶりに愛想をつかしたユウカとヤヨイは上手いことを言って、その場を離れる。一人残されたナツキを森の奥から見詰める眼が…!
その日の夕方、山で採ってきた山菜を料理していたユウカが、突然痙攣を起こす。どうやら、味見をしたユウカが毒キノコを口にしたらしい。事故か、それとも誰かが故意に混ぜたのか!? 彼女たちの間の不信感はさらに濃くなっていく…。ひとりで部屋に戻ったアイは昼間にナツキたちが撮ったビデオを観る。そこには、ナツキを背後から襲おうとする泥眼の姿が! 七年前の事件は噂ではなく本当にあったことなのか? 泥眼の正体は? すべてを確かめるために、アイは森の中へと走り出した。途中、マキと合流したアイが見つけたのは、白い鉢巻を巻き、お歯黒を施されたナツキの死体だった……。
スタッフ
監督:西山洋市
キャスト
森下千里(アイ)
三津谷葉子(マキ)
黒澤友子(ナツキ)
福井裕佳梨(ユウカ)
齋藤慶子(ヤヨイ)
安藤 希(タカコ)
伊藤裕子(ヨーコ)
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