原題:800 balas

2002年10月18日スペイン初公開

2002年/スペイン/カラー/124分/ 配給:シネカノン

2006年03月24日よりDVDリリース 2005年10月15日、渋谷アミューズCQNにてロードショー

公開初日 2005/10/15

配給会社名 0034

解説


鬼才アレックス・デ・ラ・イグレシアが贈る、痛快ウエスタン・アクション活劇!

疾走する駅馬車、襲いかかるインディアンたち……本家マカロニ・ウエスタンを凌ぐ大迫力のオープニングから全映画ファン感動必至のエンディングまで、ノンストップで突っ走る愛と友情と反骨魂満載の超娯楽大作がスペインからやって来た!
『ハイル・ミュタンテ!/電撃XX作戦』『ビースト 獣の日』『どつかれてアンダルシア(仮)』……意表をついた題材、予想を超えた展開の異色作を連発してファンを喜ばせるスペイン映画界きっての鬼才アレックス・デ・ラ・イグレシア。そのイグレシア監督が1960〜70年代にかけて世界中で大ブームを巻き起こした「マカロニ・ウエスタン」の撮影地であるスペイン南部の荒野を舞台に、アクションに笑いを加えて友情と家族愛をたっぷりまぶし、現代スペインの社会問題を鋭く突きながら、映画への愛とオマージュを捧げて完成させたのが本作『マカロニ・ウエスタン 800発の銃弾』だ。

“男たちの夢”を守るには、果たして800発の銃弾で足りるのだろうか…?

かつて数多くのマカロニ・ウエスタンが撮影されたスペイン・アルメリア地方の撮影所「テキサス・ハリウッド」。ブームが終焉した今ではめったに来ない観光客相手のウエスタン村となり、昔の夢を忘れられないでいるスタント・ガンマンたちがしがない実演ショーでなんとか食いつないでいた。そこへ座長フリアンの孫だと名乗る少年カルロスが現れる。初めこそ戸惑いを見せたフリアンもやがて亡き息子の姿を重ねて心を通わせていくが、その頃村の外では恐るべき陰謀が企てられていた。撮影中の事故で夫を亡くした過去を持つカルロスの母ラウラが、アメリカ人向けテーマパークの建設用地としてテキサス・ハリウッド買収を目論んでいたのだ! それを知ったフリアンと仲間たちは村に立てこもって抵抗するも、逆に警察と機動隊に包囲されて絶体絶命に。思いがけない結末に向かって悲喜劇の嵐が吹き荒れる!!

スペイン映画界を代表する“個性派”キャスト、スタッフが大集結!

主人公フリアンを演じるのは、スペインではTVドラマ「三銃士」の主役を演じるほどの国民的スターで、かつてはマカロニ・ウエスタンの名作『情無用のジャンゴ』『さすらいの一匹狼』にも出演していたベテラン俳優サンチョ・グラシア。老いたりとはいえマカロニ・スタントマンの威厳を保つ誇り高きスペイン男を好
演している。またアルモドバル作品の常連で、スペインのアカデミー賞にあたるゴヤ賞主演女優賞3度受賞の大女優カルメン・マウラらイグレシア組の個性派俳優たちがその脇を固めるほか、本編の最後にはあのマカロニ・ウエスタンを代表するビッグ・スター? も登場するのでお見逃しなく!
共同脚本はイグレシア監督と全作でコンビを組み、アルモドバルの『ライブ・フレッシュ』なども手がけるホルヘ・ゲリカエチェヴァリア。マカロニ・ウエスタンを髣髴とさせる脂ぎったスコープ画面の撮影を担当したのは『BONES ボーンズ』のフラビオ・ラビアーノ。『サロメ』『マシニスト』のロケ・バニョスによるマカロニ・テイスト満点の音楽はエンニオ・モリコーネにオマージュを捧げている。またスタント・コーディネーターとして『駅馬車』でジョン・ウェインのスタントを務めたヤキマ・カヌートの弟子で、『ベン・ハー』『アラビアのロレンス』などでも活躍したフアン・マハンが参加している。

ストーリー

スペイン南部アルメリア地方。かつて400本以上のマカロニ・ウエスタンが撮影された西部劇の“聖地”であり、『アラビアのロレンス』『ドクトル・ジバゴ』『パットン大戦車軍団』『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』といったハリウッド大作の撮影隊も続々訪れた知られざる映画の都……だったのは昔の話。21世紀に入った現在は栄枯盛衰、つわものどもも夢の跡。ほとんど人の訪れない荒涼たる砂漠である本来の姿に戻ったアルメリアのウエスタン村「テキサス・ハリウッド」では、かつて映画産業で調子よく金を稼いだ日々を忘れられない男たちが実演ショーを演じてなんとか食いつないでいた。
フリアンは、クリント・イーストウッドとジョージ・C・スコットの代役を務めたことが自慢の元スタントマン。閑古鳥が鳴き給料は遅配、仲間もやる気をなくしているこのウエスタン村で座長をしている。そこへスキーウエア姿の小学生カルロスが現れた 。やり手の実業家である 母ラウラ、そして祖母ロシオと共にマドリードに暮らしているが、亡き父の事故死の真相を知るために学校のスキー旅行から抜け出して祖父フリアンに会いに来たのだ。初めこそ戸惑って追い返そうとしたものの、やがてカルロスに今は亡き息子の面影を重ねていくフリアン。
そんなある日、インディアン役の役者たちがドラッグに手を染めていたばかりに座長であるフリアンが投獄されてしまうが、このピンチを救ったのはカルロスだった。ショーの敵役シャイアンの機転により、カルロスのクレジットカードで保釈金が支払われたのだ。フリアンが村に戻るとガンマンもインディアンも娼婦も、そしてカルロスもみな一緒になって西部劇風にお祝いのドンチャン騒ぎが繰り広げられる。しかし実はその時、村の外では恐ろしい陰謀が企まれていた。アメリカ人向けのテーマパークを建設するために、不動産会社が「テキサス・ハリウッド」を買い取ってぶっ潰そうというのだ。しかも、買収担当者はカルロスの母ラウラだった。その事実を知ったフリアンは銃砲店へ行き、いつもの空砲ではなく在庫の実弾800発を全て買い占めて村へ戻ってきた。「テキサス・ハリウッド」を、“男たちの夢”を守るために、仲間たちと村に立てこもろうというのだ。しかし逆に警察と機動隊に包囲され、フリアンたちは絶体絶命! 危機一発! 必殺の銃弾! そして、最後にヤツがやって来た……!!

スタッフ

監督:アレックス・デ・ラ・イグレシアス

キャスト

フリアン.....サンチョ・グラシア
シャイアン.....アンヘル・デ・アンドレス
ラウラ.....カルメン・マウラ
スコット.....エウセビオ・ポンセラ
カルロス.....ルイス・カストロ

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