トラフィック
原題:Traffic
スティーブン・ソダーバーグ監督の最高傑作!
第73回アカデミー賞 主要5部門ノミネート! [作品賞/監督賞:スティーブン・ソダーバーグ/脚色賞:スティーブン・ギャガン/ 助演男優賞:ベニチオ・デル・卜口/編集賞] 第58回ゴールデン・グローブ賞最多主要5部門ノミネート その他多数
2000年12月14日イスラエル公開
2000年/アメリカ映画/147分/ビスタ・サイズ/ドルビーSRD、SDDS/字幕翻訳:岡田壮平/ シナリオブック:新潮文庫刊 配給:日本ヘラルド映画
2001年12月7日ビデオレンタル開始 2001年4月28日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー公開
公開初日 2001/04/28
公開終了日 2001/06/22
配給会社名 0058
公開日メモ ゴールデン・グローブ賞の脚本賞、助演男優賞受賞を始め、アカデミー賞の前哨戦ともいうべき全米各映画賞の主要30部門以上を総なめにし、ジャーナリストはその映画にこぞって大絶賛を贈っている。それが、巨大麻薬コネクションをめぐる衝撃の問題作「トラフィック」である。
解説
2000年12月に公開された一本の衝撃作が、21世紀を迎えた現在もなお、全米を騒然とさせている。公開時には、その話題性と注目度の高さから、当日のチケット購入が困難な状況の中、アクション大作さながらに観客が劇場のまわりに長蛇の列をつくった。すでにゴールデン・グローブ賞の脚本賞、助演男優賞受賞を始め、アカデミー賞の前哨戦ともいうべき全米各映画賞の主要30部門以上を総なめにし、ジャーナリストはその映画にこぞって大絶賛を贈っている。それが、巨大麻薬コネクションをめぐる衝撃の問題作「トラフィック」である。
その後、上映劇場はどんどん増え、スクリーンごとの観客動員数では桁外れの数字を記録するなど、「トラフィック」現象は留まるところを知らず、現在も6週連続トップ10入りを果たし(2/12現在)、1億ドル近いトータルの興行収入も確実視されている。
なぜこの映画がこれほどの反響を呼び、高い評価を得ているのか。そこには、麻薬の実態を鋭くえぐった映画の題材への関心の高さもあげられるが、それ以上に、アメリカとメキシコを結ぶ巨大な麻薬密輸コネクションを扱ったスケールの大きさと、観客を圧倒するサスペンスフルでスリリングなドラマ展開の魅力が最大の要因といえるだろう。すでに、ゴールデン・グローフ賞に続き、アカデミ一賞でも主要5部門のノミネーションを受け、3月25日のアカデミー賞受賞式での主要部門多数受賞への期待が大いに高まっている。
ストーリー
メキシコの州警察の警官ハビエールは、パートナーである警官マノーロと共に、北部の国境の警備にあたっている。ある時彼らは、国境越えを試みようとしているトラックから大量の麻薬を押収した。その矢先、メキシコ一の犯罪取締官として名高いサラサール将軍が現れ、「ここからは連邦警察が引き継ぐ」と押収した麻薬を持って行ってしまう。
数日後、ハビエールは将軍から召喚され、内密に、ある事を頼まれる。ティファナに深く根付いている麻薬カルテルの一味で、プロの暗殺者であるフランシスコ・フロレスを捕まえてこいという。そいつはメキシコの警察署長をも殺害している名高い悪党だ。心配するマノーロをよそに、ハビエールは単独で行動を起こし、彼の連行に成功する。捕えられたフランシスコはサラサール将軍の部下によって残虐な拷問にかけられてしまう。そして彼が平常心を保っていられなくなった頃、将軍は柔軟な態度によってフランシスコの信頼を得、彼の最も欲する情報——強力な麻薬カルテルを組織するホアン・オブレゴンの居場所を聞き出すことに成功した。
情報を得た将軍は州警察と組み、即座にオフレゴン・カルテルの幹部たちの逮捕劇を繰り広げ、大きなにニュースとなった。更に、対立組織のボス、ポルフィリオが外科手術中に死亡したと公表した。しかし、ハビエールとマノーロは、実はポルフィリオはまだ生きていることを発見してしまう。ポルフィリオとサラサール将軍のただならぬ関係を感じたマノーロはアメリカの麻薬取締局(DEA)に、この情報を売ろうとハビエールに持ちかける。彼はそれを拒み、言うべきではないと説得する。
多額の報酬と引き換えに情報をDEAに提供することを決めたマノーロはサラサール将軍の部下に殺害されてしまう……。
アメリカ——オハイオ州最高裁判事のロバートの娘であるキャロラインは、優等生の高校生。両親と共に裕福な生活を送っている。ある日、ボーイフレンドのセスから、強力なドラッグを勧められ、その強力なドラッグヘと惹き込まれて行く。
一方父ロバートは大統領命令により、新しい麻薬取締連邦最高責任者に任命される。妥協を許さぬ彼は、情報収集に際して連邦対策本部を設置。自らの足で、ドラッグについての情報を次々とリサーチしてゆく。
ある晩、キャロライン、セス、それから友人二人を交え、彼らはドラッグにふけっていた。突然、一人が中毒症状を起こし、三人はパニックに陥る。救急車を呼ぶわけにもいかず、彼らは自ら運転をして彼を病院の前に置き去りにするのだが、立ち去ろうとしたその時、パトカーと鉢合わせしてしまう。
留置所に拘束されたことにより、キャロラインの両親は娘に対して不安を抱く。「私はやっていない」という娘の言葉とは裏腹に、ロバートは不信感をつのらせ、仕事も手につかなくなっていく。そんな矢先、ロバートは自宅のバスルームで彼女がドラッグをやっているのを発見。激しく罵り合い、ロバートはショックを隠せない。
キャロラインは更生にむけてリハビリ・セミナーに出席させられるが、隙をみて逃げ出す。そのまま姿を消した彼女を見つけ出すため、ロバートはセスを伴ってシンシナティの裏街の小路に出掛けて行く。キャロラインはそこで、ドラッグを求めて徘徊しているというのだ。国家の麻薬取締の責任を負いながら、一方で麻薬中毒となった娘に個人として関わるロバートのジレンマは深まるばかりだった……。
アメリカ、サンディエゴ——麻薬取締局(DEA)のおとり捜査官である、モンテル・ゴードンとレイ・カストロは悪名高きオブレゴンの麻薬カルテルを訴訟に持ち込むべく、猛烈な捜査を続けている。以前から目をつけていた、麻薬密売人ルイスの逮捕に成功したことにより、麻薬王カルロスに不利な情報を得、ルイスに裁判での証言を約束させたことで捜査は成果を上げた。
突然自宅にDEAの捜査官が押し入り、夫を逮捕されたへレーナは、この突然の出来事にショックを受ける。幼い息子と三人で裕福に暮らしていた彼女は何も知らされておらす、弁護士のメッツガーに助けを求めるしかなかった。
DEAには常に尾行され、なすすべもない彼女は拘置所の夫を訪ねる。「あなたが出て来られるのなら、なんでもする」と固く誓った。
ある午後海辺の公園で、不審な男が息子に近づく。男はオブレゴン・カルテルの一味でカルロスが多大な借金をしているとし、ヘレーナを脅迫する。息子の誘拐は免れたが、ヘレーナは動揺を隠せない。
夫の言葉通り、自宅の絵の裏から一通の封筒が出てくる。そこには麻薬ルートを牛耳る人物の名前と番号、隠し口座が記されていた。暗殺者、フランシスコ・フロレスに連絡を取り、夫の裁判で証言しようとしているルイスを殺害するよう彼に依頼する。フランシスコはその依頼を引き受け、裁判所の駐車場に停めてある彼の車に爆弾を仕掛けた。
時間を同じくして、駐車場で待機するフランシスコに、裁判所近くのビルの一角から銃を構える人物がいた。オブレゴンの麻薬カルテルの一味だ。サラサール将軍にカルテルの情報を漏らした彼を恨み、抹殺する目的だった。
この行き交う殺意の中、フランシスコはルイスの殺害に失敗し、自らが凶弾に倒れることとなる。そして彼が仕掛けた爆弾により、レイ・カストロが命を失う結果となった。DEAは一層捜査の手を厳しくし、生き残ったルイスは引き続きカルロスの裁判で証言する準備を進める。
一方ヘレーナは次の手に出ていた。彼女は気丈に、そして着々と夫のヒジネスを引き継いで行く。たとえそれがどんな結果を生もうとも・・・・・・。
スタッフ
監督:スティーブン・ソダーバーグ
脚本:スティブン・ギャガン
製作:エドワーズ・ズウィック/マーシャル・ハースコヴィッツ/ローラ・ビックフォード
製作総指揮:リチャード・ソロモン/マイク・ニューエル/
キャメロン・ジョーンズ/グラハム・キング/
アンドレアス・クライン
撮影:ピーター・アンドリュース
プロダクション・デザイナー:フィリップ・メッシーナ
編集:スティーブン・ミリオン
コスチューム・デザイン:ルイーズ・フロッグレー
音楽:クリフ・マルチネス
キャスト
ロバート・ウェークフィールド:マイケル・ダグラス
モンテル・ゴードン:ドン・チードル
ハビエール・ロドリゲス:ベニチオ・デル・卜ロ
レイ・カストロ:ルイス・ガスマン
アーニー・メッツヵガー:デニス・クエイド
ヘレーナ・アヤラ:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
カルロス・アヤラ:スティーブン・バウアー
マノ一ロ・サンチェス:ヤコブ・バーガス
キャロライン・ウェークフィールド:エリカ・クリステンセン
フランシスコ・フロレス:クリフトン・コリンズJr.
エドゥアルド・ルイス:ミゲル・フェラー
セス・アブラハムス:トファー・グレイス
バーバラ・ウェークフィールド:エイミー・アーヴィング
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