ドッグ・ショウ!
原題:Best in Show
全米の評論家絶賛の傑作コメディー ゴールデン・グローブ賞ノミネート決定!
2000年トロント国際映画祭出品
2000年9月29日全米公開
2000年/アメリカ/90分/DTS / Dolby Digital / SDDS/ 配給:ワーナーブラザース
2007年09月07日よりDVDリリース 2001年9月7日DVD発売/2001年9月7日ビデオレンタル開始 2001年3月31日よりシネマライズにて公開
(C)2000 Castle Rock Entertainment.
公開初日 2001/03/31
配給会社名 0085
公開日メモ 愛犬家たちの変人ぶりを描いたコメディ作品
解説
◆犬との日常生活から、傑作のアイデアは生まれた
『ドッグ・ショウ!』のアイディアは、監督と脚本と出演のクリストファー・ゲストが、公園で愛犬を散歩に連れ出した時に思いついたという「そこでは血統の正しい純潔種の犬も、雑種らしき犬も一緒に遊んでいて、それを見ていたら、犬の世界を映画にするのも面白いかなって思ったんだ」そこで『Waiting for Guffmna』の脚本を一緒に執筆したユージン・レビイに脚本作りの協力を仰いだ。ゲストは、映画のメイフラワー・ドッグ・ショウのモデルになったニューヨークの格式高いウェストミンスター・ショウをはじめ、何ヵ所ものドッグ・ショウを見学し、企画が固まってからは、レビイも一緒になってドッグ・ショウを見て回った。
◆ドッグ・ショウの裏側にある、さまざまな人間模様の面白さ
「ドッグ・ショウの周辺には、今まで会ったことのない変わった珍しい人たちがごまんといて、映画に登場させるモデルに事欠かなかった。愛犬をショウに出飼い主だちの飽くなき情熱には驚かされたよ。彼らにとっては、ドッグ・ショウが生活のすべてなんだ」とレビイは人間観察をしている。「呼吸をするのも一日を過ごすのもドッグ・ショウの会場で、ひとつのショウが終わると週末は次の会場へ向けて移動する。何万マイルもドライブするんだ。わずか60秒の栄光の瞬間を味わう時まで愛犬のそばにつきっきりで世話をする。一体何が彼らをこんなにまで駆り立てるんだろうと不思議に思ったものさ」とレビイの驚きは続く。ところで、ゲストたちが頭を痛めたのは、ドッグ・ショウの撮影だったという。そこでアイディアが生まれた。「どのドッグ・ショウからも撮影はダメだって断られたんだ。そのため、実際に自分たちだけのドッグ・ショウを開催しなければならなかった。そう決定してからは、本当にショウを企画構成して、参加する犬たちをたくさん集めて、犬のハンドラーも大勢雇わなければならなかった」とゲストとレビイは言う。
◆大がかりなドッグ・ショウを再現するまで…
『ドッグ・ショウ!』の撮影は、全編バンクーバーとロサンゼルスで行われ、何百頭という犬のオーディションもあり、100人近い出演者とほとんど同じ数の犬たち、さらに犬たちの飼い主と大勢のハンドラー、ドッグ・ショウのコーディネーター、調教師などを集結させた。また、ドッグ・ショウの世界では知らない者がいない有名人のアーレーン・ルークがテクニカル・アドバイザーとして参加し、出演者と犬たちは、ルークの集中授業で犬の手入れや、ハンドラーの技術などを学んだ。「ワルツのリズムで歩く犬もいるし、ロックのリズムで歩く犬もいる。会場でそれぞれに合った音楽を流すと、犬はそれが自分の音楽だと分かって歩き出す」というルークの説明で、俳優たちは、それぞれの犬には独特の歩くリズムがあることを教わった。
◆この映画の本当の主役は犬
監督としてのゲストは、即興の演技を尊重している。そんなゲストの演出について、レビイは「俳優たちがのびのびと自由に演技をさせることに役立っている」と語っている。クライマックスのドッグ・ショウのシーンは、巨大ホールを借りて5日間かかって撮影された。何から何まで本物のドッグ・ショウその、もののセットで、ドッグ・フードなどが並べられた展示ブースや、犬専用のカイロプラクティス治療用のブースまであるのだ。まさに本物と同じなだけに・ショウヘの登場を待つ出演者たちも犬たちも緊張していた。
そして・ドッグ・ショウを完全に再現させたことで、ゲストは映画の大成功も確信した。「『ドッグ・ショウ!』は、昔から”子どもと動物と共演すると、必ず食われる”という俳優たちの格言を覆すものになるだろう。また、この映画に出た犬たちは、多くの俳優たちより信頼がおける演技者だったよ(笑)」
ストーリー
やっぱりわが家の犬が、ナンバー・ワン!
全米で最も名高いドッグ・ショウの”メイフラワー・ドッグ・ショウ”が、今年もペンシルベニア州で開催されることなった。全米の愛犬家たちは、ドッグ・ショウでの栄冠をめざし、気がきではない毎日だ。
イリノイ州。ビタミン中毒でカタログ・ショッピングにハマっているメグ(パーカー・ポージー)と、上昇志向で固まっているハミルトン(マイケル・ヒッチコック)の弁護士夫婦は、夫婦のいらいらが愛犬のワイマラナ一種のベアトリスにも伝わったのか、夫婦とベアトリスは、セラピーのお世話になっている。
フロリダから参加するのは、メンズ・ウェアのセールスマンである小心者のジェリー(ユージン・レビイ)と、明るくハデで昔は男性にモテモテだったと自慢する妻クッキー(キャサリン・オハラ)。この夫婦の自慢の愛犬は、ノーリッチ・テリアの犬ウィンキーだ。
ノース・カロライナ州のハーラン・ペッパー(クリストファー・ゲスト)は、フライ・フィッシング専門店のオーナーだ。ハーランは、腹話術が趣味であり、愛犬のブラッド・ハウンド種のヒューバートにも、腹話術のように話かければ、ヒューバートと言葉で心が通じ合うと信じている。
ニューヨークでは、プロの犬のハンドラーのスコット・ドーハン(ジョン・マイケル・ビンセント)と、ヘア・サロンのオーナーであるステファン・ヴァンダーホーフ(マイケル・マッキーン)のゲイのカップルが、愛犬シーズーのミス・アグネスで優勝を狙っている。
“メイフラワー・ドッグ・ショウ”で2度もチャンピオンに輝き、今年も連覇をめざすスタンダード・プードルのラプソディー・イン・ホワイトも元気だ。飼い主は、ボケかかっている元鉄鋼王の億万長者のレスリー・ワード(パトリック・クランショー)と、セクシーな若妻シェリ・アン(ジェニファー・クーリッジ)のキャボット夫婦。シェリは、今年も優勝すると自信たっぷりだが、さらに完壁をめざそうと当代最高のハンドラーといわれるクリスティ・カニンガム(ジェーン・リンチ)を雇っている。クリスティも自信家で、優勝間違いなしと鼻高々だ。
いよいよドッグ・ショウ!が開催されるその頃、”メイフラワー・ドッグ・ショウ”の会場では、開催者のセオドア・W・ミルバンク三世博士(ボブ・バラバン)や大会責任者のグラハム・チゾルム(ドン・レイク)が、大会が順調に進行するように万全の準備体制を整えている。また、コミカルなトークの解説者バック・ロウリー(フレッド・ウィラード)も、大会の開始を待っている。
そして、全国の愛犬家と3000匹の愛犬たちが、ドッグ・ショウの会場へと向かう。ジェリーとクッキーのフレック夫妻は、途中、親類の家に立ち寄る。ところが、男好きするクッキーが、親類の夫の好奇な視線を浴びたために、ジェリーは動揺する。おまけに、親類の息子がウィンキーを屋根に上げてしまう騒ぎ。メグとスワンは、ともに神経質なため、空港で大ケンカになり、他人にも八つ当たり。スコットとステファンは、ファッション・ショーに出場かと思ってしまうほどのハデな服を大量に持ち込もうとする。ハーランは、腹話術の人形との会話で自らをはげまし、会場へ向かう。シェリ・アンは、夫のことも忘れ、どうも、クリスティと特別な関係になっているようだ。
かくして、参加者たちは、会場近くのホテルに到着。ところが、フレック夫妻は、クレジット・カードが使用不可能な上現金も不足ということで、ホテルの物置に泊まるはめに。
いよいよ、全米ネットワークで放送されるドッグ・ショウのはじまりだ。しかし、ベアトリスの好きなおもちゃが紛失したことで、メグとスワンが大激突したり、また、ハンドラーや愛犬たちに、予想外のアクシデントも起こる…そして、クライマックスの審査の結果は?果たして、栄冠はどの犬の手に?
スタッフ
製作:カレン・マーフィ
総指揮:ゴードン・マーク
監督・脚本:クリストファー・ゲスト
脚本:ユージン・レヴィ
撮影監督:ロバート・シェーファー
美術監督:ジョセフ・T・ギャリティ
編集:ロバート・レイトン
キャスト
ハーラン・ペッパー:クリストファー・ゲスト
ハミルトン・スワン:マイケル・ヒッチコック
メグ・スワン:パーカー・ポージー
ジェリー・フレック:ユージン・レヴィ
クッキー・フレック:キャサリン・オハラ
スコット・ドンラン:ジョン・マイケル・ヒギンズ
ステファン・ヴァンダーホーフ:マイケル・マッキーン
シェリ・アン・キャボット:ジェニファー・クーリッジ
レスリー・ワード・キャボット:パトリック・クランショー
クリスティ・カミングス:ジェーン・リンチ
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