原題:Foreign Fields

大義名分でカモフラージュされた戦争の虚構を暴き、 いま一度《平和とは何か?》を 再確認させる問題作が、ついに日本解禁!

1998年/デンマーク映画/シネマスコープ/93分/ 配給:彩プロ

2005年03月02日よりDVD発売開始 2002年2月25日DVD発売 2001年4月6日ビデオ発売 2001年2月24日より新宿シネマカリテにてレイトショー公開

公開初日 2001/02/24

公開終了日 2001/03/23

配給会社名 0106

公開日メモ 大義名分でカモフラージュされた戦争の虚構を暴き、いま一度《平和とは何か?》を再確認させる問題作が、ついに日本解禁!

解説


『フォーリン・フィールズ』は、1999年のカンヌ映画祭で上映予定だったが、その衝撃的な内容から国際情勢を配慮し上映が見送られた“世界を揺るがすヒューマンドラマ”である。現代社会のモラルと“正義”という名のもとに進められる戦争の是非を問うセンセーショナルなシナリオと映像が、ついに日本でも公開されることに至った。
国連軍の特別任務でボスニアに駐留した兵士ヤコブ。セルビア人による大量虐殺が続くなか、ホルト軍曹に危うく命を助けられる。恩義に引きずられるまま、ヤコブは軍曹の恐るべきサイド・ビジネス=海外の軍事マニアをターゲットにした実弾使用の“サバイバルゲーム”に参加させられる。そこでヤコブが目にしたものは、人間の狂気が生み出した<地獄>=<殺戮の世界>だった…。
監督は、ドキュメンタリー映画製作から映像の世界に進出し、コンスタントに短編作品を発表し続け、1996年ベルリン映画祭で『Anton-The Flyer』を出品し、特別賞を受賞後、一躍有名になったデンマーク出身の新英アーゲ・レイス。エグゼクティブ・プロデューサーは、ラース・フォン・トリアー監督の『奇跡の海』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』や<ドグマ95>シリーズ等を送る出しているペーター・アールベイク・イェンセン。
ヤコブ役は、1987年アカデミー外国語映画賞を受賞した『ペレ』で主役の男の子を演じ、ベルリンやロサンゼルスの映画祭で最優秀若手俳優賞を受賞した実力派ペレ・べネゴーが、揺れ動く主人公の微妙な感情を見事に表現している。また、本作品は、彼にとって『ペレ』以来久々の映画出演作となる。
ホルト軍曹役には、デンマークのみならず国内外の若い男優の中で、最も注目される若手スターの一人ニコライ・ユスターワルドーが、存在感ある役柄を熱演している。

ストーリー



戦場が人を狂気へ駆り立てるのか?
狂気が人を殺戮へと向かわせるのか…?

デンマーク・ユトラント島に住む、若干20歳の農夫ヤコブ(ペレ・べネゴー)。おとなしい性格ではあるが、地元では優秀な射撃の名手である。
ある日、彼に国連軍の特別任務でボスニアに“陸軍兵士”として駐留するよう命じられた。ボスニアでは、一般市民や農民を救済することも、何もすることが出来ない自分の無力さに絶望する毎日だった。
セルビア人による大量虐殺が続く中、ヤコブは小隊を率いるホルト軍曹(ニコライ・ユスターワルドー)に危うく命を助けられる。ホルトは力強さと冷静さを兼ねそろえた、まさに理想的な兵士である。そんな彼にヤコブは魅了された。またホルトも、ライフル銃を器用に使いこなすヤコブの能力に興味を抱いていた。
ある休日に、ヤコブは“ツアーガイド”としてホルトが参加している“暇な金持ち”しか集まらない山への小旅行に誘われ、同行することになった。ヘリコプターに乗り、何故か重々しく武装した数人と、人里離れた場所へ連れていくヤコブ。アメリカ人、スウェーデン人、フランス人、ドイツ人とそれぞれ人種が違う、女性1人を含む一行5人が集まった。グループ内では、自分の素性は絶対に秘密であり、名前さえ伏せなければならない…。「これはいったい、なんなのか!」
ヤコブは軍曹の恐るべきサイド・ビジネス、海外の軍事マニアをターゲットにした実弾使用の[サバイバルゲーム]に参加させられていたのだ。ホルト軍曹はこのゲームの主催者。それが英雄と名高いホルト軍曹のもう一つの顔だったのだ。内容も聞かされず、恩義に引きずられるままホルトに従うヤコブ。ついにホルトから「村を攻撃する」「奴らはセルビア人だ。射殺しろ。」との命令を受ける。ヤコブは抑えようもない怒りをホルトに感じる。彼らは、セルビア領内の村落を容赦なく襲撃していく。罪も無い村人が次々と銃弾に倒れていく。彼は目の前の信じられない光景に、驚きを隠しきれない…。
しかし、一行はパニックに陥る。襲撃した村のセルビア人によって、帰還用のヘリが撃墜されてしまったのだ。余裕を失った彼らは、まさに戦場の地獄へと飲み込まれていく。自然に極限状態へと追い詰められる一行。お互いが疑心暗鬼になっていく。そこでヤコブが目にしたものは、人間の狂気が生み出した<地獄>=<殺戮の世界>だった…。

スタッフ

監督:アーゲ・レイス
脚本:イェンス・ダール&アーゲ・レイス
プロデューサー:ヘンリク・ダンスラップ
エグゼクティブ・プロデューサー:ペーター・アールベイク・イェンセン

キャスト

ヤコブ:ペレ・べネゴー
ホルト軍曹:ニコライ・ユスターワルドー
マドンナ:ジュリア・イェガー
プリンス:スティーブン・ニコルソン
コバーン:ヨハン・ワイデルベルグ

LINK

□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す