原題:HAMLET

サンダンスフィルムフェスティバル2000

全米2000年01月24日公開

2000年/アメリカ映画/カラー/ヴィスタ/SR-D/1時間52分/3.061m・全6巻 /日本語字幕:岡田壮平/配給:松竹(株) オリジナル・サウンドトラック盤:ビデオアーツ・ミュージック /オリジナル・スコア盤:カルチュア・パブリッシャーズ ミラマックス・インターナショナル提供/ダブル・エー・フィルムズ・プロダクション製作

2004年11月25日よりDVD発売開始 2003年11月22日よりDVD発売&レンタル開始 2001年8月25日ビデオ発売&レンタル開始 2001年1月20日より正月第一弾 恵比寿ガーデンシネマにて公開

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公開初日 2001/01/20

公開終了日 2001/03/02

配給会社名 0003

公開日メモ 「オセロー」「リア王」「マクベス」と並ぶ4大悲劇のひとつで、シェイクスピアの最高傑作といわれる「ハムレット」。最近の作品まで実に50作もの映画化がなされた"文学のモナリザ"が12世紀のデンマーク宮廷から800年の時を越えた西暦2000年のニューヨークに舞台を移して新しくよみがえりました。

解説


「オセロー」「リア王」「マクベス」と並ぶ4大悲劇のひとつで、シェイクスピアの最高傑作といわれる「ハムレット」。
古くはサイレント時代の1900年に第一作がスクリーンに登場以来、ローレンス・オリヴィエ、メル・ギブソン、ケネス・ブラナーが主演した最近の作品まで実に50作もの映画化がなされた”文学のモナリザ”が12世紀のデンマーク宮廷から800年の時を越えた西暦2000年のニューヨークに舞台を移して新しくよみがえりました。
高度資本主義社会の象徴である巨大なマルチ・メディア企業〈デンマーク・コーポレーション〉の若き後継者ハムレットがデジタル・カメラ、携帯電話、ラップトップといった最新のネット・ツールを武器に亡き父の復讐を果たす孤独な姿は”メディアの牢獄”と呼ばれる20世紀に生きる私達そのもの。
400年前に書かれたシェイクスピアの作品世界と未来のデジタル・メディアを見事に融合させた本作は、「ハムレット」の命が永遠であることを雄弁に物語っています。

巨大企業の後継者でありながら映画監督への夢を捨てきれずにいる主人公ハムレットに扮するのはイーサン・ホーク。
『リアリティ・バイツ』『ガタカ』『ヒマラヤ杉に降る雪』等、ユニークなフィルモグラフィを誇るハリウッド若手最高峰の彼が、「ハムレット映画」史上初めて原作における主人公の推定年齢30歳と同じ年で挑戦。
ストリート感覚にあふれた斬新な演技は『ロミオ+ジュリエット』のレオナルド・ディカプリオ以上の衝撃。
さらに、アメリカを代表する劇作家としても名高いサム・シェパードが亡霊役として初のシェイクスピア作品出演を果たしているのも見逃せません。
他にも”デイヴィッド・リンチ映画の顔”ともいわれるカイル・マクラクラン、『スクリーム』3部作のリーヴ・シュライバー、『インサイダー』『トゥルー,クライム』のダイアン・ヴェノーラ、最新作『クレイドル・ウィル・ロック』の演技が絶賛されたビル・マレー、『バスキア』で一躍注目を浴びたジェフリー・ライト等、アメリカ映画界の実力者をそろえた豪華なキャスティングも注目です。

登場人物が大胆なミラノ・ファッションに身を包み・パーク・アヴェニューを歩けば、亡霊がペプシの販売機の中から現れ、主人公ハムレットはブロックバスター・ビデオの店内で存在の意義を自問する。
シェイクスピアの原作はそのままに、ニューヨークでオール・ロケを敢行した本作。
コーエン兄弟全作品や『マルコヴィッチの穴』で映画音楽の世界に新風を吹きこんだカーター・バーウェルが、プライマル・スクリーム、モーチーバ等クラブ系のサウンドを大胆に導入。
デジタルでエレクトロニックなサウンド世界を構築し、クールで理知的な20世紀のシェイクスピア像を見事に提示しています。

《存在の真相を理解した自殺願望の男》とニーチェに言われ、ゲーテによって《樫の木が植えられて破壊された繊細な花瓶》に例えられた「ハムレット」は”近代文学のスフィンクス”として21世紀をむかえる私達に、映画というメディアを通してまたひとつ新しい顔をみせてくれました。

ストーリー


西暦2000年のニューヨーク。マルチ・メディア企業として名高い〈デンマーク・コーポレーション〉の社長が死去した。
社長の妻ガートルードは夫の殺人容疑者で後継者となった義弟クローディアスと再婚。
一人残された映画監督志望の息子ハムレットは、留学先のイギリスから帰国した。
もとより伯父クローディアスを快く思っていないハムレットは父の死に疑問をもつ。スタンド・プレーの連続で周囲から気が狂ったのではないかと言われるハムレット。
相思相愛にあったオフィーリアをも不安にさせてしまうほど事態の複雑さに思い悩み傷つく彼。
やがてハムレットは自宅代わりに使っているホテル・エルシノアのペントハウスで”弟が兄の王を殺す”という筋書きの映画を作り始める。完成披露試写を観たクローディアスの動揺にハムレットの疑いは確信に変わる。
そして今、一族を破滅へと導く悲劇の幕があがろうとしていた。

スタッフ

原作/ウィリアム・シェイクスピア
監督+脚色/マイケル・アルメレイダ
製作/アンドリュー・フィアーバーグ、エイミー・ホビー
製作総指揮/ジェイソン・ブラム、ジョン・スロス
撮影監督/ジョン・デ・ボーマンB.S.C
制作進行/カラム・グリーン
ポスト・プロダクション/ジェニファー・レーン
音楽/カーター・バーウェル
編集/クリスティーナ・ボーデン
音楽監修/ベス・エイミー・ローゼンブラット
美術デザイナー/ギデオン・ポンテ
衣装デザイナー/ルカ・モスカ、マルコ・カトレッティ

キャスト

ハムレット/イーサン・ホーク
クローディアス/カイル・マクラクラン
亡霊/サム・シェパード
ガートルード/ダイアン・ヴェノーラ
ポローニアス/ビル・マレー
レアティーズ/リーヴ・シュライバー
オフィーリア/ジュリア・スタイルズ
ホレイショー/カール・ギアリー
マーセラ/ポーラ・マルコムソン
ローゼンクランツ/スティーヴ・ザーン
ギルデンスターン/デカン・サーマン
バナードー/ローム・ニール
墓掘り/ジェフリー・ライト
オズリック/ポール・バーテル

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