原題:Mandariinid

世界は互いに閉じたままで、いまだに出会うことがない

2013年ワルシャワ国際映画祭最優秀監督賞・観客賞/タリン・ブラックナイツ映画祭最優秀エストニア映画賞・国際映画クラブ賞/マンハイム-ハイデルブルグ国際映画祭観客賞・特別賞・映画オーナー賞/トビリシ国際映画祭最優秀監督賞 2014年エルサレム映画祭自由の魂賞/ファジル国際映画祭最優秀作品賞・脚本賞/バーリ国際映画祭国際コンペティション賞/サテライト賞/シアトル国際映画祭第3位 2015年アカデミー賞外国語映画賞ノミネート(エストニア代表)/ゴールデングローブ賞外国語映画賞ノミネート(エストニア代表)/トラヴァース市映画祭観客賞/日本・EUフィルムデーズ上映(エストニア代表) 2016年ガウディ賞

2013年エストニア・ジョージア合作/エストニア語・ジョージア語・ロシア語/87分/後援:駐日エストニア大使館、在日ジョージア大使館 配給:ハーク

2016年9月17日、岩波ホール他全国順次公開!

公開初日 2016/09/17

配給会社名 1633

解説


アブハジア自治共和国でみかん栽培をするエストニア人の集落。ジョージア(グルジア)とアブハジア間に紛争が勃発し、多くの人は帰国したが、イヴォとマルガスは残っている。マルガスはみかんの収穫が気になるからだが、みかんの木箱作りのイヴォは理由を語らない。ある日、彼らは戦闘で傷ついた二人の兵士を自宅で介抱することになる。ひとりはアブハジアを支援するチェチェン兵アフメド、もうひとりはジョージア兵ニコで敵同士だった。彼らは互いに同じ家に敵兵がいることを知り、殺意に燃えるが、イヴォが家の中では戦わせないというと、家主が力を持つコーカサスのしきたりに則り、兵士たちは約束する。数日後、アブハジアを事実上支援するロシアの小隊がやってきて‥。戦争の不条理と人間性の尊さを描く感動作。多くの映画祭で受賞を果たしたエストニアとジョージアの初の合作。

本作はグルジアとエストニアの初の共同製作である。エストニアのタリン映画祭でグルジア映画の回顧上映があり、ザザ・ウルシャゼ監督(グルジア)と製作のイヴォ・フェルト(エストニア)が構想を練った。19世紀後半のロシア帝政時代に多くのエストニア人がアブハジアに移住し、開墾、集落を築いた。みかんはアブハジアの名産であり、日本の温州産に似ている。ソ連邦時代に、日本人の学者が中心になって、黒海沿岸のアジャール地方に千本の苗を植え、拡がっていったともいわれている。   
全編ロケだが、まだ緊張状態の続くアブハジアではなく、同じ黒海沿岸のグリア地方のみかん畑で撮影された。
ニコが大切にしていたラストシーンで流れるカセットテープの曲は、グルジアを代表する詩人、作家、音楽家であるイラクリ・チャルクヴィアニ(1961-2006)の「   」   という歌で、大ヒットをおさめた曲。戦場に赴く若い男の心情を語った内容である。
ウルシャゼ監督は1965年生まれ。本作では、さまざまな文化、宗教の衝突を描いているが、世界が危機的な状況のなかで、人間らしさを保つことの大切さを描きたかったと述べている。

ストーリー

スタッフ

監督:ザザ・ウルシャゼ

Writing by Zaza Urushadze
Produced by Ivo Felt
Co- Produced by Tatjana Mulbeier, Zaza Urushadze,Artur Veeber
Music by Niaz Diasamidze
Cinematography by Rein Kotov
Film Editing by Alexander Kuranov
Production Design by Tee Telia,Irakli Mchedlidze
Costume Design by Simon Matchabeli
Makeup Department Tina Leesik
Art Department Irakli Mchedlidze
Sound Department Valter Jakovlev,Harmo Kallaste,Ranno Tislar
Camera and Electrical Department Goglik Giorgi Gogoladze
Special Thanks Tamara Tatishvili 

キャスト

Ivo: Lembit Ulfsak
Margus: Elmo Nuganen
Ahmed: Giorgi Nakashidze
Niko: Misha Meskhi
Juhan: Raivo Trass
Aslan: Zura Begalishvili

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