地球に落ちて来た男
原題:The Man Who Fell to Earth
1999年1月16日日本初公開
1976年/イギリス/カラー/139分 配給:ケイブルホーグ→提供:京都みなみ会館、boid 配給:boid
2016年7/16(土)よりユーロスペース、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー
© 1976 Studiocanal Films Ltd. All rights reserved.
公開初日 2016/07/16
配給会社名 0539
解説
2016年1月10日、この世を去ったデヴィッド・ボウイ。その2日前に69歳の誕生日を迎え、2年ぶりのアルバム『ブラックスター』を発表したばかりだった。架空のロック・スター「ジギー・スターダスト」を演じることで世界的な大スターとなった彼は、それだけではなく、それぞれのアルバムでは常に自分ではない誰かを演じることで、「デヴィッド・ボウイ」となってきた。美しき孤高のロック・スターは、また俳優としてもスクリーンで異彩を放つ存在であった。『地球に落ちて来た男』はそんな彼の初主演作。ウォルター・テヴィスの同名SF小説を、『美しき冒険旅行』『赤い影』のニコラス・ローグ監督が映画化し、新天地を求めて地球に降り立った宇宙人をボウイが演じている。
監督のニコラス・ローグは初監督作品『パフォーマンス』(1970年)ではミック・ジャガー、『地球に落ちて来た男』の次作『ジェラシー』(1979年)ではアート・ガーファンクルを主演に迎えるなど、ミュージシャンの身体を映画の中心に置くことで、「映画」を作り変えてきた。俳優ではない「異物」としてミュージシャンたちの身体があることで、映画は不安定になり、そこに運動が生まれた。まさにこの『地球に落ちて来た男』の物語こそ、ニコラス・ローグの映画づくりそのものだったのだ。
当初、ボウイはこの映画のための曲も用意していたが、あくまでも俳優として、被写体としてのデヴィッド・ボウイを必要としていた監督のニコラス・ローグからの要請もあって、演技に全力を注ぐことになった。俳優に専念することになったボウイの代わりに音楽を担当したのは、ママス・アンド・パパスのリーダー的存在であったジョン・フィリップス。本作のサウンドトラックには、当時のストーンズのギタリスト、ミック・テイラー、日本人のパーカショニスト、ツトムヤマシタなどが参加。劇中の挿入曲として、ルイ・アームストロング「ブルーベリー・ヒル」、ロイ・オービソン「ブルー・バイユー」、アーティ・ショウ「スターダスト」など、懐かしの名曲が印象的に使われている。
ストーリー
ある日宇宙船が地球に落下する。砂漠に降り立った宇宙人は、あまりに美しい容姿を持っていた。その後弁護士のもとを訪れた彼は、人知を超えた9つの特許を元に、弁護士とともに巨大企業を作り上げていく。アメリカのかつての大富豪、ハワード・ヒューズなどを思わせる、彼の奇妙な暮らしが始まり、彼は全米の注目の的となる。一体彼は何をしようとしているのか?彼は何者なのか? もちろんそんな彼の勢威を恐れる者たちもいた。彼の秘密の計画は思わぬ妨害を受け、彼の暮らしは一気に変わる。
果たして彼は、故郷の星に戻ることができるのか……。
スタッフ
監督:ニコラス・ローグ
脚本:ポール・メイヤーズバーグ
原作:ウォルター・テヴィス
音楽:ジョン・フィリップス、ツトム・ヤマシタ
撮影:アンソニー・B・リッチモンド
キャスト
デビッド・ボウイ
リップ・トーン
キャンディ・クラーク
バック・ヘンリー
バーニー・ケイシー
LINK
□公式サイト□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す