原題:La Loi du Marche

2015年/フランス/カラー/93分 配給:熱帯美術館

2016年8月27日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー

(C)2015 NORD-OUEST FILMS - ARTE FRANCE CINEMA

公開初日 2016/08/27

配給会社名 0164

解説


年老いた母と息子の最期の日々の交流を描いた感動作『母の身終い』の監督ステファヌ・ブリゼと名優ヴァンサン・ランドンが再び組んだ本作。己の矜持と社会のしがらみの中で板挟みになり、そして、現実のために身を落としてゆく中年男をヴァンサン・ランドンが重厚な演技で観る者を魅了する。
この度解禁されたポスタービジュアルもそんなヴァンサン・ランドンのどこか重苦しい雰囲気をそのまま閉じ込めたようなビジュアルとなっており、彼の視線の先は何を捉えているのか、その佇まいに引き込まれてしまう。

ドキュメンタリーのような冷徹なカメラの元、圧倒的存在感を焼き付ける演技は、2015年カンヌ国際映画祭で批評家の絶賛を受け、主演男優賞を獲得し、監督のステファヌ・ブリゼがエキュメニカル審査委員賞を獲得している。自己保身と矜持、組織と個人、誰もが日々体験しているであろう社会の矛盾をあますところなく描き出し、我々に回答を迫る社会派人間ドラマ。

ストーリー

ティエリーはエンジニア一筋で働いていた会社から集団解雇された。当初はストライキを起こしてでも闘うと仲間に息巻いていたが、結局、会社を辞め職安に通うことになる。頑固な彼は今さら、就職面接を受けても上手く対応することができない。就職訓練の場でも、年の離れた若者からその堅さを容赦なく指摘されて、面目をなくす。そんな彼の唯一の救いは、妻と身体障碍を抱えた息子の存在だ。家族といる時は、世間の厳しさを忘れることができる。
ティエリーはようやくスーパーの警備員の仕事に就くことができる。希望していたエンジニアの仕事ではないが、今はそんなことは言っていられない。しかし、彼はそこで、買い物客だけでなく自分の同僚たちまで不正をしていないかを監視し、発見した場合には告発しなければならないことを知る。ある日、告発によって、従業員の一人が自殺し、彼は会社側の厳しい対応に内心疑問を覚えるが—

スタッフ

監督:ステファヌ・ブリゼ

キャスト

バンサン・ランドン

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