原題:Ispytanie

2014年/ロシア/カラー/95分 配給:ミッドシップ

2016年05月11日よりDVDリリース 2015年9月26日(土)〜シアター・イメージフォーラムにてロードショー、以下全国順次公開

(C)Igor Tolstunov's Film Production Company

公開初日 2015/09/26

配給会社名 1143

解説


少女がその先にみたもの−−−
風が吹きわたる緑の草原。まばゆい光りの中、そこに暮らす少女の淡い恋。
しかし、そのささやかな幸せに暗い影がさす。

その少女は、大草原にポツンと立つ小さな家で父親と暮らしていた。家の前には家族を見守る一本の樹。毎朝、どこかへと働きにでかける父親を見送ってはその帰りを待つ。繰り返される穏やかな生活に、少女はささやかな幸せを感じていた。地元の少年が少女に想いを寄せる。どこからかやってきた金髪の少年もまた、美しい彼女に恋をする。3人のほのかな三角関係。そんな静かな日々に突如、暗い影がさしてくる…。

ロシアの新鋭アレクサンドル・コットが、旧ソ連で実際に起きた出来事にインスパイアされて作り上げた、来るべき未来を予感させる物語。時代と場所を特定せず描かれる本作は、台詞が一切ないにもかかわらず、饒舌に私たちに語りかけ一瞬たりとも見逃す隙を与えない。タルコフスキーの『サクリファイス』をも想起させ、SF映画の要素を盛り込みながら、人間の日々の営みへの温かい眼差しに溢れるファンタジー映画である。昨年の東京国際映画祭で上映されるや、無垢な少女の透き通るような美しさと衝撃のラストに誰もが心奪われ、話題騒然となった

ストーリー





広大な草原地帯。やんちゃな父と美しく優しい娘が、静かで平和な日々を送っている。そんな娘に、ふたりの青年が恋をする。三角関係はやがて、全く意外な方向に進んでいく…。
ほのぼのとした父娘の関係や、その娘とふたりの青年の三角関係といった素朴な物語を、計算し尽くされた構図で切り取っていく鮮烈なビジュアルセンスに圧倒されるドラマ。しかし、終盤に突如叩きつけられるメッセージが、それまでの映画の印象を一変させてしまう。かつてのカザフスタンで実際に起きた出来事に監督がインスパイアされて作られた物語であり、日々の営みを淡々とこなす純朴な人々に訪れる運命を、出来うる限りの愛情を込めて描いている。前作がロシア国内で高い評価を受け、これから充実期に入ろうとする期待の監督による、美しさに満ちたファンタジー的黙示録である。

スタッフ

監督:アレクサンドル・コット
製作:イゴール・トルストゥノフ
脚本:アレクサンドル・コット
撮影:レバン・カパナーゼ
音楽:アレクセイ・アイギ

キャスト

エレーナ・アン
ダニーラ・ラッソマーヒン
カリーム・パカチャコーフ
ナリンマン・ベクブラートフ=アレシェフ

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す