2013年/日本/カラー/171分/ 配給:ヴィレッヂ、ティ・ジョイ

2013年10月5日(土)新宿バルト9他、全国ロードショー

(C)2013ヴィレッヂ・劇団☆新感線

公開初日 2013/10/05

配給会社名 1120/0534

解説


映画でも舞台でも、DVDやテレビの舞台中継でもない。
1980年の旗揚げから33年、演劇界のトップを走る劇団☆新感線の人気舞台を、劇団オフィシャルの視点から、どのシーンを切りとっても、もれなく観やすく、映画一本分の価格で、地方にいながら満喫できる。それがゲキ×シネなのだ。

ライブ感のある音と光と芝居が融合する舞台として定評ある劇団☆新感線が、なぜ、ゲキ×シネという映像作品になっても評価が高いのか。それは、新感線の魅力そのものが、ゲキ×シネになって具に再現されるからにほかならない。

一言で言うならば、劇場で最前列で観ていても決してわからないようなキャスト、スタッフの神業を、細部にわたって堪能できる。

狂気のどん底に落ちる瞬間の一滴の涙、血染め顔の奥で光る眼光、企みを含んだ真っ赤な唇のゆがみ、連続する殺陣シーンで光る刀の切先、群像シーンでの各人の凝った殺され方、抱腹絶倒のギャグでの細かな動き──、衣装の背にあしらった金糸の揺れ、奇術じみたシーンのネタ晴らしのような可笑しな仕掛け等々。

そして音も、上映用の最高のチューニングを経て、生の舞台の野性味はそのままに、よりロックでダイナミックな音響で迫ってくる。

「二度と同じことを味わえない奇跡」が生の舞台ならば、ゲキ×シネは、「二度とない奇跡の瞬間を、重層的に畳み掛けて、何度でも気軽に楽しめるようにした」総合芸術なのだ。

しかも、DVDやテレビと違って一人で観るのではない。映画館で大勢の観客とともに奇跡の集合体を一緒に味わうことができる。

ストーリー









北の王国に、女がいた。20年前に「愛」の毒によって南の王を亡き者にした伝説の暗殺者、その名をシレン(永作博美)。
暗殺者一族に生まれ人を殺める宿命のもと生まれた女だ。

そして、男がいた。若さと自信に満ちあふれ、一途に突き進む若武者、その名をラギ(藤原竜也)。
シレンへの羨望の眼差しを向ける侍所の守護頭だ。

北の先代王の十三回忌が催されている、野望渦巻く王宮の広間で、シレンとラギは運命的に出会う。暗殺者の覚めた眼差しに、ラギは心魅かれた。

そこへ、かつてシレンが殺めたとばかり思っていた南の王ゴダイ(高橋克実)が復活したとの一報が北に届く。
北の重臣でラギの父キョウゴク(古田新太)から、ゴダイ暗殺の命が再びシレンに下った。
自分が仕留めたはずのゴダイが生きていたことに動揺するシレン。
その気持ちを悟ったラギは、自らシレンに同行することを志願する。

南へ向かうシレンとラギ。
自分の気持ちに寄り添い支える覚悟を見せてくれるラギに、シレンの凍てついた心は次第に溶かされてゆき、温かな「愛」へと変わっていく。
ついに訪れたゴダイ襲撃の時。愛に包まれた二人に、衝撃の事実が告げられる──。

北と南。二つに裂けた国を今また一つにせんとする野心と裏切りが、二つの孤独な心をなぶり、翻弄してゆく。

果たして罪にまみれた「愛」を待ち受けるものは、無限に続く「コロシアイ」の生き地獄か。

それとも累々たる死体の山に光をかざす、希望に満ちた救済か。

スタッフ

作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
美術:堀尾幸男
照明:原田保
衣装:小峰リリー

キャスト

藤原竜也
永作博美
高橋克実
三宅弘城
北村有起哉
石橋杏奈
橋本じゅん
高田聖子

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す