流れてこそ、川? “正直、ほっといてくれやわ”

2012年/日本/カラー/80分 配給:東海テレビ、配給協力:東風

2012年11月10日(土)よりポレポレ東中野にてその手は、桑名のロードショー!! ほか全国順次公開

公開初日 2012/11/10

配給会社名 1206

解説


寓話のようなホントの話——政治と民意の見えざる荒波に、漁師たちが守ろうとしたもの

自然と人間、人間と人間——公益とは一体、何なのか?
現代日本のを鮮烈に描く、寓話のようなホントの話。

起 清流、長良川の流れを遮る河口の鉄の塊・全長661mの「長良川河口堰」。建設をめぐって、推進・反対が激しく対立した。しかし、一度走り出した国策は止まらず、1500億円を投入した堰の運用から16年が過ぎた——。

承 本作の主人公は、長良川に生きる漁師たち。ハマグリとシジミ漁を営む三重県桑名市の赤須賀漁協は、最後まで建設に反対した。しかし、「一漁協のエゴが、21世紀の中部圏の発展を阻害している」「補償金のつり上げが目的だ」とまで批判された。あれから16年。赤須賀では秋田清音組合長(70)を中心に、乱獲を防ぐルールを作り、独自にハマグリの養殖に取り組み、変わり果てた河口で生きる道を模索してきた。それは、並大抵の努力ではなかった。絶滅寸前まで追い込まれたハマグリの漁獲も徐々に回復し、今では若い漁師たちも増え、浜に活気が戻り始めている。

転 しかし、漁師たちが流してきた汗と涙など知らず、政治はブレ続けた。2011年、建設を推進した愛知県が、環境意識の高まりと水余りを背景に、河口堰の費用対効果などと言い出し、開門調査すべきと堰の不要論を唱え始めたのだ——。

政治の傲慢と環境……そして、民意という正体不明の化物が暴走する?

農地が必要だと干潟を埋め立てては放置し、水が必要だと川を堰き止めては、今度は堰など不要だったと言い出す。「環境保護」と言えば誰も文句はないとでも言うのか。「経済的発展」のため堰が必要だと押し切った時代と同じように。しかし、そうしたゴリ押しは、この土地で生きる人々と、どう折り合いをつけてきたというのか。 公益とは一体何なのか? この現代日本が抱える構造的な難問は、「民意」という化物になって、私たちに反撃する。『平成ジレンマ』『青空どろぼう』『死刑弁護人』に続く、東海テレビ・ドキュメンタリー劇場第四幕。その手は、桑名の焼き蛤!!

ストーリー





スタッフ

監督:阿武野勝彦、片本武志
ナレーター:宮本信子

プロデューサー:阿武野勝彦
音楽:本多俊之 
音楽プロデューサー:岡田こずえ 
撮影:田中聖介 
音声:小原丈典 
水中撮影:岩井彰彦、神辺康弘、森恒次郎 
効果:柴田勇也
TK:須田麻記子 
CG:多田基朗 
題字:山本史鳳 
アソシエイトプロデューサー:安田俊之 
編集:奥田繁
協力:長良川市民学習会、長良川水系・水を守る会、桑名市博物館

キャスト

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