『愛の予感』『春との旅』の小林政広監督最新作

2011年/日本映画/101分 配給:ブラウニー

2012 年7月28日より、ユーロスペース、シネ・リーブル梅田他、全国順次公開

(C)2011 モンキータウンプロダクション/映画「ギリギリの女たち」製作委員会

公開初日 2012/07/28

配給会社名 1127

解説


ある三姉妹の物語——。彼女たちは、精神的にも肉体的にも、ギリギリの状態。震災をきっかけに再会を果たすが、家族との絆を見失い、傷つけ合ってしまう。不器用に生きる彼女たちにとって、幸せとは? 愛とは?「ギリギリの女たち」は、それでも、女たちはたくましく強いという、揺るぎない真実を写しだす。泣いて、笑って、喧嘩したら、再び立ち上がれる。これは今を強く生きている女たちの“愛の叫び”だ。

『愛の予感』『春との旅』等、国際的な評価の高い小林政広監督の最新作『ギリギリの女たち』は、冒頭の35 分間をワンカット、全編をわずか28 カットという、実験的かつ大胆な手法で構成された意欲作。昨年3 月11 日に起きた東日本大震災の被災地となった気仙沼市唐桑町に居宅を持つ小林監督が、2006 年に書かれた脚本を再構成し、昨年8 月に唐桑町で撮影した。長女に『愛の予感』に主演した渡辺真起子、次女に河?直美監督『火垂』などで評価が高い中村優子、三女に山口智監督『代行のススメ』など主演作が多い藤真美穂。瓦礫の山を目の当たりにしながら、女優3名が極限状態の中で土壇場を演じる。

ストーリー


本作に登場するのは、たったの3人。父親の死をきっかけにそれぞれの道を歩んでいた3姉妹が、再び故郷で顔を合わせるところから物語が始まる。 姉妹たちはみな精神的にも肉体的にもギリギリの状態。15年ぶりの再会にも、家族としての絆を既に失っていた姉妹らは、互いに傷つけあうばかり。 不器用にしか生きることの出来ない彼女たちにとって、幸せとは? 生きるとは? 愛とは? 辛い過去を背負った3姉妹は、泣いて叫んで、もがきまくる……。全編を通じ、ほぼスッピンのまま、苦しい胸中をさらけだす彼女たちの姿は決して 美しいとはいえないかもしれない。だが、それでもがむしゃらに前へ歩き出そうとする姉妹たちを、カメラはただただ静かに映し出していく。その否定 も肯定もせず、ただ受け入れるという視点は、名匠・小林政広監督が今を生きる女性たちへ向ける視線そのものである。お互いの感情をぶつけ合い、自身の存在を確かめる。未練を捨て、全てをリセットすることで、人生の再出発(リスタート)を図る。生き辛い今を生きる私たちに勇気や希望を与えるだろう。

スタッフ

監督:小林政広
プロデューサー:小林政広、西健二郎、詫摩大輔
エグゼクティブプロデューサー:山田浩貴、秋山好之
脚本:小林政広
撮影:西久保弘一
照明:斎藤順
録音:永口靖
編集:金子尚樹

キャスト

渡辺真起子
中村優子
藤真美穂

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