原題:OSCAR AND THE LADY IN PINK

神さま ぼくは、精一杯 生きました。

2008 年/フランス/105 分/シネマスコープ/ドルビーデジタル・DTS 字幕翻訳:松岡葉子/後援:フランス大使館 配給:クロックワークス、アルバトロス・フィルム

2010年11月6日(土)よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー

(C)2008 Pan-Européenne–Studiocanal–Oscar Films–TF1 Films Production–Cinémaginaire–RTBF (Belgian Telecision)

公開初日 2010/11/06

配給会社名 0033/0012

解説


人は人生という贈り物を過大評価して、永遠の命を手にしたと思い込む。
その後、こんどは低く評価して、人生はバラ色じゃない、短かすぎると考え、投げだそうとまでする。
でも最後には、人生は贈り物じゃなくて借り物だということに気づく。
すると人生に恥じない生き方をしようとする。
僕は100 歳で、自分がなにを言っているかわかっています。
人は年をとればとるほど、人生を味わうためのセンスが必要になる。
洗練された人、芸術家にならなくちゃならない。
10 歳とか20 歳とかのときには、どんなばかでも人生を楽しむことができるけど、100 歳になって体がいうことをきかなくなったら頭を使わなくちゃならない。
僕は少しくたびれました。
また明日、おやすみなさい。

OSCAR オスカー

病気と闘う少年が、わずか10 日間で100 歳まで駆け抜けた人生。
そこで知った、生きる意味と大切な人たちとの絆。
その愛は、やがて周囲の人々の運命をも変えていく…

わずか10 歳で余命宣告をされた少年オスカー。医師はおろか両親までもが彼に気を遣い、真実を語ろうと
しないなか、病院内で偶然出会ったデリバリーピザの女主人ローズだけは、口は悪いが唯一正直に彼に接し
てくれる大人だった。
オスカーたっての希望で、病院側とピザの宅配を条件に12 日間、毎日彼の元を訪れる約束をするローズ。
だが、12 日間が自分に残された時間と察し落ち込む少年に、ローズは1 日を10 年間と考え日々を過ごす
こと、また毎日神様に宛て手紙を書くよう勧める。
初めての恋、結婚、試練、最愛の妻との別離…その日からオスカーの毎日は、病院を舞台に目まぐるしく展
開していく。そして彼と過ごした日々は、過去に囚われていたローズの頑なな心をも溶かしていくのだった。

世界40 カ国が涙した大ベストセラー、待望の映画化!
人生の面白さ、そして抱えきれないほどの愛に溢れた
《奇跡》と《感動》の物語。
原作は、フランスで160 週にわたり売上ベストテンにランクイン、累計30 万部を売上げ、今も世界40 カ

国で愛され続ける感動の大ヒット小説。作者は、『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』(原作・脚
本)、『地上5 センチの恋心』(監督・脚本)などで知られるフランスを代表する人気劇作家兼監督のエ
リック=エマニュエル・シュミット。キャリアを変えた渾身の作品を自らの手で映像化。
シュミットの洗練された台詞とファンタジックな世界観、そして『シェルブールの雨傘』『ロシュフォール
の恋人たち』など数々の有名な映画音楽を手掛ける巨匠ミシェル・ルグランによる魅力的な音楽が、ただ哀
しいだけの物語ではなく、生きる希望と愛に溢れた優しい作品に見事昇華させた。
白血病という過酷な運命を受け入れながらも、残されたわずかな日々を懸命に生きた10 歳のオスカー。そ
の少年との10 日間=100 年を一緒に生きることで、不器用なローズ同様私たちも、人生には終わりがあり、
だからこそ迷いながらも精一杯生きていくことの大切さ、そして幸せを、きっと与えてもらえるだろう。

ストーリー

10 歳の少年オスカー(アミール)は、白血病を患い小児病棟に入院していた。
病について真実を語ろうとしない医師や両親とは対照的に、ただ一人、率直にオスカーに接してくれた大人が、院内で偶然出会った口の悪いデリバリーピザの?主人ローズ(ミシェル・ラロック)だった。
そんなある日、オスカーは自分の命が残り少ないことを知ってしまう。
腫れものに触るような大人たちの態度、息子に会うことを怖れる両親に幻滅した彼は、心を閉ざし、誰とも口をきかないように…。手を焼いた病院長(マックス・フォン・シドー)は、オスカーが唯一面会を許可したローズを捜し出し、助けを求める。
ローズは離婚後、子供用ドレス店を営む母(ミレーヌ・ドモンジョ)の元で一緒に暮らし、デリバリーピザを開業していた。過去の失敗、亡き父への複雑な思いから、恋人の愛の言葉すら信じられないでいた。
そして、病人も慈善も嫌いなローズは、少年の話し相手になって欲しいという院長からの依頼を一旦は断るが、毎日のピザ配達を交換条件に出され、オスカーの元を訪れる約束をする。

12 月20 日
ローズは、ピザを届けるついでに、リング入りのスノードームを手土産にオスカーの病室を訪れる。元プロレスラーの彼?の口から繰り出される楽しい試合のエピソードに、時間も忘れ夢中になるオスカー。
だが、院長とローズの約束がわずか12 日間と知り、自分の余命が短いことを察し落ち込んでしまう。
そんな彼を励ますため、ローズは、年末の12 日間で来年の天気を占う故郷の言い伝えに倣い、これから1日を10 年と考えて日々を過ごしてみるよう勧める。
オスカーは今朝生まれ、12 日後には120 歳になると。

12 月21 日
10 代になったオスカーは、相変わらず大人たちに心を開こうとしない。ローズはそんな彼に、神様に宛てて手紙を書くよう提案する。手紙には、1日の報告や心配事、そして願いを書くようにと。退屈だったオスカーは半信半疑ながら手紙を書くことを約束する。
正午、15 歳になり思春期を迎えたオスカーは、体が青く染まる病気で入院中のペギー・ブルー(マチルド・ゴファール)に勇気を出して愛の告白をするが、邪魔が入り失敗。ムシャクシャした彼は、同じ病のサンドリーヌの挑発もあり、彼?とキスをしてしまう。
18 歳、ローズに励まされ再度ペギーの元へ向かったオスカーは晴れて恋人同士となる。
「神様、思春期は苦難の世代ですね。こんな時期は一度で十分。20 歳になったら解決する?」

12 月22 日
20 代になったオスカーは、ペギーと一夜を過ごしたこと、結婚したことをローズに告げる。だが、明日はペギーの手術の日だ。
「神様、妻の手術がうまくいきますように。手術の結果がどうであれ、彼?がそれをちゃんと受け入れられますように」

12 月23 日
手術室に運ばれるペギーを?送るオスカー。心配と責任の時代、30 代を迎えた彼は、いつも元気なローズも自分同様悩みを抱えて生きていることを知り、彼?を養?に迎える約束をする。
そんなオスカーをローズは近くの礼拝堂にこっそり連れだし、神様は死を、未知を怖れないと教える。
夕方、ペギーの手術は無事成功。義理の両親とも親しくなったオスカーは安らかに1 日を終えた。
「神様、今日はお願いはありません。ゆっくり休んでください」

12 月24 日
過去のサンドリーヌとのキスが妻ペギーにばれ、別れを切りだされるオスカー。ペギーには若気の過ちをずっと責められ、仲間たちからも浮気者扱いを受け沈む彼に、ローズはアドバイスをする。その指示通りペギーに愛を誓ったオスカーは、ふたたび夫婦の絆を取り戻した。
「神様、40 歳を過ぎると男は魔が差します。でも、結婚生活は素敵です。50 歳に近付き、試練を越えたあとは特に」

12 月25 日
クリスマス当日。いまだ両親との確執が続くオスカーは、友人たちの手を借りローズのピザ・トレーラーに黙って乗り込み、逃走を図った。
ローズ家では、離れて暮らす子供たちも集まりパーティーの真っ最中。そんな折、突然の訪問者=オスカーが玄関先で発?される。頑なに親に会うことを拒否するオスカーだが、彼らが怖れているのは息子でなく病気であり、両親もいつしか死を迎えること、最愛の息子と仲違いした後悔を抱いたまま逝かなくてはならないことを優しく諭す。その言葉に、長い間のわだかまりが解けていくのを感じるオスカー。
また、その様子を?ていたローズの子供たちも、母が今までと変わったことに驚く。幼い少年とローズの間に芽生えた友情、その強い絆は、いつしか頑なだったローズの心をも溶かしていったのだ。
その晩は、オスカーの両親も駆けつけ、皆でプロレス鑑賞をしながら聖なる夜を祝った。
「神様、パパとママがこれからもずっと今晩のようでありますように。いい日でした。特にプロレスの試合が」

12 月26 日
昨晩はしゃぎ過ぎたつけがまわり、終日ベッドに寝たきりの60 歳のオスカー。だが、彼自身は自分の居場所である病院に戻ってきたことに安堵していた。年をとると、人はもう旅をしたいと思わなくなるからと。
「神様、人生を味わうにはセンスが要ります。洗練されないと。若いころはバカでも楽しめる。年をとり体が動かなくなると頭を使わなくては」

12 月27 日
70 歳になり、日に日に体が衰弱していくオスカーを喜ばすため、ローズは寿命が一日しかないサハラの植物をプレゼントする。

12 月28 日・・・・・
12 月29 日・・・・・
12 月30 日・・・・・
12 月31 日・・・・・
・・・・・

スタッフ

原作:エリック=エマニュエル・シュミット「100 歳の少年と12 通の手紙」(河出書房新社刊)
監督・脚本:エリック=エマニュエル・シュミット
撮影:ヴィルジニー・サン=マルタン
編集:フィリップ・ボーゲイユ
録音:パトリック・ルソー、ルイス・ジニャック
編曲:マリー=クロード・ガニエ
助監督:ティエリー・ゲリネル
美術:ジャン=ジャック・ジェルノル
衣装:ジャン=ダニエル・ヴュイエルモーズ
メイク:エマニュエル・ベルジュ
ヘア:ホセ・ルイス・カサス
キャスティング:オリビエ・カルボーネ、ゲルダ・ディデンス、ミカエル・ビア
スチール:クリス・デヴィッテ、ナタリー・イーノ、ジャン・シージス
メイキング:ジュール・エイデンケンス
音楽:ミシェル・ルグラン
製作(フランス):ジャン=イヴ・アスラン
製作(ベルギー):オリビエ・ローサン
製作補:ナタリー・ガスタルド
製作:フィリップ・ゴドー
共同製作:オリビエ・ローサン、ブルーノ・メッツガー、ドゥニ・ロベール、ダニエル・ルイ、アルレット・ジィルバベルグ

キャスト

ローズ:ミシェル・ラロック
オスカー:アミール
ゴメット婦長:アミラ・カサール
リリー:ミレーヌ・ドモンジョ
デュッセルドルフ医師:マックス・フォン・シドー
オスカー母:コンスタンス・ドレ
オスカー父:ジェローム・キルシャー
ビクター:ティエリー・ヌーヴィック
司会者:ブノワ・ブリエール
ペギー・ブルー:マチルド・ゴファール
ペギー父:ブルーノ・メッツガー
ペギー母:キャサリン・イスラエル
ポップコーン:エリック・レミ
アインシュタイン:ジョナス・ウェルツ
ベーコン:マーティン・ニッセン

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