サバイバル・オブ・ザ・デッド
原題:Survival of the Dead
2009年/アメリカ/カラー/90分/DOLBY DIGITAL/シネマスコープ/字幕翻訳:川又勝利 提供・配給・宣伝:プレシディオ 協力:ハピネット R-18
2010年10月02日よりDVDリリース 2010年6月12日よりシネマサンシャイン池袋、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー
(C) 2009 BLANK OF THE DEAD PRODUCTIONS INC.ALL RIGHTS RESERVED
公開初日 2010/06/12
配給会社名 0830
解説
伝説のフィルム・メーカー
ジョージ・A・ロメロ待望の新作ついに日本上陸!!
映画界に多大なる影響を与え続ける巨匠ジョージ・A・ロメロ。1968年の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』以降、常に新しさと驚きを提供してきたロメロだが、これまで数々の作品がリメイクされども、自身続編やスピンオフには着手したことがなかった。今回の『サバイバル・オブ・ザ・デッド』では、前作『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』と空間を共有するシーンが盛り込まれた、いわばアナザーストーリーとでも言うような初めての展開を見せており、ロメロの70歳を迎えてなお、より一層強まる作品作りへの飽くなき探究心を感じる傑作が完成した。
キング・オブ・ホラーとも称されるジョージ・A・ロメロだが、彼の作品が評価され続けているのには、観客を楽しませるだけの商業映画ではなく、その中には毎度ロメロが捉えた現代社会への警鐘が巧妙に織り込まれているからである。本作『サバイバル・オブ・ザ・デッド』に関してロメロは次のように語っている。「僕はいつも自分の映画を通して何かを語るのが好きだったんだ。好きというより僕の映画はそうでなければならない。まずストーリーを作る以前に意義を持たせたかった。今回の作品では戦争を描いている。今、世界では何が起きているかを描こうとしたんだ。隣に住む人であろうとそれが国であろうと人々はうまく付き合えず、いつも何か問題があるたびにみんなお互いを非難しあって、次の瞬間には銃を手にしようとする。それがこの映画の中にある考えなんだ」。まさにこの映画は今世界中で行われている戦争の縮図なのである。
主人公は元州兵のサージ。『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』で描かれた“死者が蘇り、生きている人間を襲う”というニュースが世界中を混乱に陥れてから4週間後という設定。まさに地獄と化した世界で、生き残りをかけてわずかな希望を“ある島”に託す。しかし、彼らが向かったその島は楽園などではなかった・・・。圧倒的な絶望に押しつぶされそうになりながらも生きることだけを追い求め戦う人々を描いた、究極のサバイバルムービーだ。本作を通してロメロは独自の表現で我々に“生きる”ということの新たな意味を突き付ける。09年のトロント国際映画祭、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞にノミネートされ評論家、ファンたちから絶賛された待望の新作がいよいよ公開を迎える。
ストーリー
生き残れ、世界の終わりを—。
ある年の10月、死者が蘇り人々を襲い始めたという衝撃的なニュースが駆け巡った。またたく間に世間はパニックに陥り、地獄の様相を見せ始めていた。それから4週間後、法秩序は崩壊し、軍は混乱状態に陥っていた。日々の戦いにも疲れ果て兵士たちはどんどん無許可で離隊し始める。正義感が強いが荒っぽいサージ(アラン・ヴァン・スプラング)もそんな州兵の一人だった。日々蘇る死者たちを殺すべく、奴らの急所である頭を一撃で打ち抜いていたが、仲間の州兵たちも次々に死者に襲われ、そして蘇り生きている人間を襲う、この繰り返し。死者として蘇った元仲間を始末することは、特に彼の心に傷を残していた。終わりなき惨劇に嫌気がさしたサージは、仲間たちと共に離隊し、人々を襲っては強盗を繰り返し、ただ生き残るために安全な場所を探しさまよっていた。
ある日たどり着いた発電所で、サージが物音に気付く。音がするほうへ行ってみるとそこには5人組の男たちが暖をとっていた。いつものように彼らは四方から囲い込み強奪をしようと試みる。相手も武装はしているが、こちらは元州兵、力の差は歴然だ。男たちに構える隙も与えず銃を向けると彼らはすぐに観念した。すると、近くから人のうめき声のような音が聞こえる。「しつこく追い回してくるからやってやったんだよ」という男のセリフに嫌な予感を察知したサージが目にしたものは無残に首だけ切り落とされ、きれいに並べられたが、死ねずにいる死者たちの頭だった。男たちがしている行為は生き残るためではない、死者たちへの冒涜でしかなかった。今や死者がいることが当たり前になっている世の中でこんな出来事はもはや珍しいものではなくなってきている。その光景にサージは愕然とし、死者たちの頭を一つ一つ撃ち抜いていく。そして男たちも一掃し、彼らの車や金品を強奪していこうとした。そこへ一人の少年が木陰から現れ、あわてて銃を向けるサージたちだが、少年は丸腰で一人さまよっていたところ彼らの車に乗せてもらうことになったという。「こんな男たちの車に?」、少年曰く「こんな世の中だ。あんたたちは危険?僕も一緒に連れてってよ」。
あまり乗り気でないサージだったが、少年も同行することとなり、彼らは目的地もなく出発することに。車を走らせていると、少年が信じられない映像を見せてきた。そこに映っていたのは老人が話している動画だった。なんと死者が蘇ることのない安全な島があるという。どこもかしこも死者で溢れかえっている今、そんな情報など信頼できるはずもなかったが、行くあてもない彼らにはこのわずかな希望にかけてみるしか道は残されていなかった。老人が言うとおり彼らは“安全”だというプラム島へ向かうことに。しかし、やっとたどり着いたその島で彼らを待ち受けていたものとは、島民からの謎の襲撃と“進化”を遂げつつある死者の群れだった・・・。
果たして彼らはこの絶望の中を生き残ることができるのか—。
スタッフ
監督・脚本・製作:ジョージ・A・ロメロ
プロデューサー:ポーラ・デボンシャー
製作:ピーター・グルンヴォルド
製作:アート・シュピーゲル
製作:アラ・カッツ
製作:ダン・ファイヤーマン
製作:パトリス・カーソン
製作:パトリス・セロウス
製作:D.J.カーソン
製作:マイケル・ドハーティ
撮影:アダム・スウィカ,CSC
美術:アーヴ・グレイウォル
編集:マイケル・ドハーティ
衣装:アレックス・カヴァノー
音楽:ロバート・カールリ
特殊メイク:フランソワ・ダジュネ
特殊メイクコンサルタント:グレッグ・ニコテロ
特殊効果スーパーバイザー:コリン・デイヴィス
キャスティング:ジョーン・ブッチャン,CSA
キャスティング:ジェーソン・ナイト,CSA
キャスト
サージ:アラン・ヴァン・スプラング
オフリン:ケネス・ウェルシュ
ジャネット/ジェーン:キャスリーン・マンロー
ボーイ:デヴォン・ボスティック
マルドゥーン:リチャード・フィッツパトリック
トムボーイ:アシーナ・カーカニス
フランシスコ:ステファノ・ディ・マテオ
チャック:ジョリス・ジャースキー
ケニー:エリック・ウルフ
トードリー:ウェイン・ロブソン
ジェームズ:ジュリアン・リッチングス
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