原題:THE REBOUND

2009年9月 全米公開

2009年/アメリカ/カラー/97分/ 配給:ワーナー・ブラザース映画

2010年11月03日よりDVDリリース 2010年04月07日よりDVDリリース 2009年11月27日(金)、丸の内ピカデリー他 全国ロードショー

©Rebound Distribution, LLC

公開初日 2009/11/27

配給会社名 0085

解説


 ニューヨークを舞台に、越してきたばかりのセクシーな40歳のシングルマザーに、24歳の男が心を奪われるロマンチック・コメディー『理想の彼氏』。

 ふたりの子をもつ美しくセクシーなママ、サンディは40歳になったばかり。ニューヨーク郊外にある美しい町スリーピー・ホロウで暮らす彼女の毎日は忙しい。パイを焼き、サンドイッチを作り、子どもたちを学校へ送り、ファンタジー・スポーツ(実際の選手の情報を使い、ウェブ上で架空のチームを運営して競うゲーム)の運営……。ところが、そんな幸せを絵に描いたような生活が、ある朝、一瞬で壊れてしまう。サンディは夫が浮気をしていることを知ったのだ。彼女はすぐに荷物をまとめ、子どもたちを連れてニューヨークへ。新しい家と仕事を見つけ、人生をやり直そうとする。そこでサンディが出会ったアラムは、大学を出てまもない24歳の若者。そのわりには、人生を謳歌しているようには見えない。じつは、彼は結婚してわずか2週間で、自分のフランス人の妻が永住権取得のために彼をだましたのだと知ったのだ。そんなわけで、ロマンチストで楽天家のアラムは新米のバツイチとなり、それでもなんとか前向きに生きなくちゃと奮闘しているところである。
 アラムは、サンディが借りたアパートの階下にあるコーヒーショップで店員をしながら、女性センターでもバイトをしている。ふたりは意気投合し、サンディがスポーツ専門局に採用されると、アラムは彼女の子どもたちのベビーシッターを引き受ける。どのみち彼には正式な仕事もなく、友人はごくわずか、暇な時間のほとんどを過保護な両親のもとで過ごしているだけだった。
 サンディは職場で才能を開花させ、昇進も手に入れる。私生活では、親友から勧められてやってみたデートが散々な結果に終わったため、もう恋愛はこりごりだと思う。そんななか、アラムの存在はサンディ母子の人生でどんどん大きくなっていく。一緒に過ごして楽しい相手だし、彼女の子どもたちは彼が大好き。気づくと4人はまるで家族のようになっていた。そしてふたりは、さまざまな理由から互いを恋愛の対象にしないほうがいいと思いながらも、恋に落ちてしまう。友達や家族から疑問視されるなか、サンディとアラムは、この関係が一時的に楽しむだけのものなのか、それとも永遠に続くものなのかを考え始めるが……。

ストーリー







夫と2人の子どもと平穏に暮らしてきたサンディ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は、夫がずっと浮気をしていたことを知ったばかり。彼女はありったけの勇気を奮い起すと、人生をやり直し、しまっておいたスポーツ・ジャーナリストになる夢を追うために、荷物をまとめて子どもたちとニューヨークへ。専業主婦から“働くシングルマザー”になるべく格闘するなか、彼女は1人の若者と知り合う。引っ越し先のアパートのすぐ下にあるカフェで働くアラム・フィンケルスタイン(ジャスティン・バーサ)だ。
 24歳のアラムは優しく、頭もいい男だが、まだまだ人生の模索中。もっと高収入の仕事にも就けるのに、急いでキャリアを築くつもりもない。彼の威圧的な両親は息子に早く“まともな”職業に就いてほしいが、彼は高い給料よりもほんとの幸せを先に見つけたい。
 恋愛に関してはツキのないサンディとアラムが再び心を開くためには、まずストレス発散の機会が必要だ。その共通する事情により、地元の女性支援センターでの思いがけず遭遇する。サンディは、この危険な大都会で自分を守るすべを学ぶと同時に、鬱積した怒りを吐き出すために、護身術クラスに子どもたちを連れて参加。一方、アラムは地域社会への貢献として協力を申し出たのだが、彼に与えられた役割はなんと人間サンドバッグ。しかも、空気で膨らませたスモウ・レスラーのコスチュームで! そして彼は、自分に降りかかるであろう災難を悟る前に、我を忘れるほどの怒りをようやくぶちまける機会を得たサンディにボコボコにされる。そんな母の姿にショックで目を見開く子どもたち。正気に戻った彼女は、自分が叩きのめした相手が階下のカフェの若者だとようやく気づく。
 その翌日、サンディはカフェに出向いてアラムに謝る。ふたりは打ち解け、相手に対する信頼感を抱き始めた。そして、その夜のベビーシッターに困っていたサンディに、アラムは救いの手を差し伸べるのだった。
 その夜は、サンディの親友ダフネがお膳立てしたブラインド・デートだった。彼女に性的な欲求不満を発散させる必要があると感じたダフネが、彼女の離婚後初のデート相手に選んだのはカイロプラクティスの療法士。だが、デートでうまくいった試しのないサンディにとって、今回も最悪の体験となってしまう。そのころ、アラムは彼女の子どもたち、フランキー・ジュニア、セイディとすっかり仲良くなり、楽しく過ごしていた。地獄のようなデートから戻ったサンディは、ウォッカのボトルを空けながらアラムに愚痴をこぼす。彼になら心を開ける。アラムはサンディにとって気に置けない友人となった。
 数週間がたち、サンディは仕事で大きく前進し始め、アラムは彼女の子どもたちとの絆をいっそう深めていった。サンディは、アラムが信頼できる人物であることを実感し、その神経の細やかさにも大いに感謝しており、彼を正式にフルタイムのベビーシッターとして雇うことにする。ふたりの間には明らかに友情を超えた熱い感情が育ちつつあるのだが、どちらもそれを認めようとしない。
 そんなとき、男を見る目があるとはまったく言えないダフネがサンディをダブルデートに誘う。だが、このときもサンディはデートを早々に切り上げ、家でアラムや子どもたちと過ごしたがるのだった。ダフネはそれが意味するところに気づく。「あなた、あのベビーシッターに気があるのね!」
 サンディは仕事を通じて大きなボクシングの試合のリングサイド席を2枚手に入れ、「誰か誘って行ってらっしゃい」とそのチケットをアラムに渡す。すると、アラムは勇気を出してサンディを誘う。彼女以外に一緒に行きたい相手などいないからだ。ふたりは試合を大いに楽しむが、片方のボクサーがパンチを受けた拍子にリングの外に飛び出し、アラムの上に落下! サンディはもうろうとしたアラムを自分のアパートに連れ帰り、ソファで休ませることにする。そしてふたりが互いに対するほんとうの気持ちを打ち明けようとしたその瞬間に邪魔が入る。彼女の別れた夫が子どもたちを送ってきたのだ。子どもたちを寝かせたアラムは、自信がなくて夫に何も言い返せない、以前の消極的な主婦に戻ってしまいそうなサンディを見てがっかりする。だが、アラムがそばにいることと、彼の暗黙の支えを感じたサンディは、前夫に本音をぶつけ、つらい過去から自分を解き放つ。新たに元気を得て、アドレナリンに満ちたサンディは、翌日の晩、デートに誘うことをアラムに約束させる。
 翌日、アラムは前から友人の舞台を観にいく約束をしていたため、サンディをそこに連れていく。その舞台は苦痛なまでに長く、滑稽なほどに下手くそではあったが、彼女はそれを自然に受け入れ、ダンスクラブでの打ち上げにも付き合うことにした。ダンスフロアでふたりの親密さは一気に深まるが、酒を取りにいったバー・カウンターで、アラムはフランス人の前妻に出くわす。その瞬間、アラムは自分もつらい過去をいつの間にか振り切り、サンディに恋をしていることに気づく。
 臨時ベビーシッターを務めていたダフネは、サンディが独りで戻ったのを見てガッカリしながら帰る。だが、ダフネの姿が見えなくなるや否や、サンディは廊下に隠れていたアラムをアパートに引っ張り込む。燃え上がる情熱に身を任せたふたりはソファに倒れこみ、ついにメイクラブへ! 激しく求め合うサンディとアラムだが、好奇心いっぱいのフランキー・ジュニアがソファを覗き込み、「何してるの?」と訊く声にパッと体を離す。
 その後、サンディはその情熱的な夜のことをダフネに打ち明け、ダフネはホッとする。サンディはこれでようやく離婚の痛手からの反動(リバウンド)で混乱していた状況から抜け出し、本物の恋人を捜し始めることができると思ったからだ。だが、サンディはアラムとの関係を単なる一時の情事とは考えていない。何かもっと深いものじゃないかと思っている。
 こうしてサンディとアラムは自他ともに認めるカップルとなり、彼女は同僚たちに彼を紹介するためにディナー・パーティーを開く。最初、彼女の同僚たちはアラムを子ども扱いし、彼の年齢をからかうが、彼が気の利いた皮肉を言い返すと、彼らも彼を見直す。その後、ロマンティックな雰囲気で家まで歩いて帰る途中、サンディは、アラムがなぜ、夢だという世界旅行を実現させないのか尋ねる。すると彼は、彼女と出会ってからのこの数か月こそが、これまでの人生でいちばん生きているという実感があるのだと答える。彼のその率直な誠実さに心を打たれ、サンディは思わず、「愛してる」と言ってしまう。彼女はすぐにごまかそうとするが、アラムは彼女の本心を聞けて幸福感に浸る。もちろんアラムのほうはずっと屈託なく、彼女への愛を言葉にする。
 ふたりの絆はどんどん強まっていくが、アラムの子を妊娠したことを知ったサンディは、この思いがけない事態にとまどう。だが、アラムは心から喜び、ふたりは子どもを育てる決心をする。ところが、残念なことにサンディは流産。この悲しい出来事により、サンディの心の奥にくすぶっていたさまざまな迷いが表に出てくる。それはすべてふたりの年齢差にかかわるもの。アラムが暇な時に読む本は「ハリー・ポッター」シリーズ。そんな事実が、彼らの年齢と経験に大きな違いがあることを照らし出すのだ。サンディはつらい決断をする。アラムと別れることが彼のためだ。彼が二度とこない若い時期を思う存分生きられるように。
 サンディもアラムも互いを失って落ち込むが、人生は続く。その後数年でサンディは順調にキャリアを重ね、スポーツ番組でメイン・キャスターを務めるまでになる。一方、アラムは世界中ですばらしい体験をし、自分探しの旅を続けていた。彼がニューヨークに戻ったのは5年後。運命が定めたかのように、サンディとアラムは、とあるレストランで偶然に再会。彼は養子にしたばかりの息子をサンディに紹介する。それをきっかけに、ふたつの家族は再びまとまる。それは1回の食事というだけでなく、もっと多くのことを意味していた。年月とともにより成熟したサンディとアラムは、自分の人生には、もはや互いがなくてはならない存在であることに気づいたのだった。

スタッフ

監督: バート・フレインドリッチ
脚本: バート・フレインドリッチ
撮影: ジョナサン・フリーマン
音楽: クリント・マンセル

キャスト

キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
ジャスティン・バーサ
リン・ウィットフィールド

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