原題:Shutter

忘れたとは 言わせない

2008年3月21日全米公開

2008年/アメリカ/上映時間:1時間30分/シネマスコープ/ドルビーSR・SRD/DTS/日本版字幕:太田直子/PG-12 配給:20世紀フォックス映画

2010年06月25日よりDVDリリース 2009年02月06日よりDVDリリース 2008年9月6日(土)よりお台場シネマメディアージュ他 全国公開中

(c) 2008 Twentieth Century Fox

公開初日 2008/09/06

配給会社名 0057

解説


奥菜恵 衝撃のハリウッドデビュー
落合正幸(「感染」「催眠」)、一瀬隆重(「リング」「呪怨」)−世界に誇る
日本の才能が結集し、ハリウッドで仕掛けた[罠]
新たな恐怖“スピリチュアル・スリラー”を体感せよ

 写真に写った不気味な白いモヤ。ファインダー越しに目に飛び込んでくる女性。物言わぬ“彼女”の存在は現実か、幻か? そして“彼女”は、いったい何を伝えようとしているのか!?
 全米で公開されるや初登場でトップ3にランクインするスマッシュ・ヒットを記録。“スピリチュアル・スリラー”というかつてないタイプの作品として注目を集めた『シャッター』が、いよいよ日本上陸!アメリカが驚愕・戦慄した衝撃の事実が、ついにここに明かされる。
 ストーリーは、ニューヨークで行われている華やかな結婚パーティーで幕を開ける。幸せに包まれた新郎のカメラマン、ベンと新妻ジェーン。ベンの仕事を兼ねて、彼らはハネムーンで日本を訪れた。しかし夜の山道で、彼らは路上に不意に現われた女性を轢いてしまう。慌てて車を降りるも、奇妙なことに彼女の姿は忽然と消え去っていた。その日から彼らは奇妙な現象に見舞われるようになる。彼らの撮った写真に写る白いモヤ、神経を逆なでするような風の音、ベンの体の不調、そしてたびたび目の前に姿を現わす“あの時の”女性。ベンが仕事に追われている間に、異国の地で孤独をつのらせながらも、ジェーンは真相を探るべく手を尽くしていた。白いモヤは、常に写真のバックの同じ建物、同じ階の位置からあふれ出ているように見える。その謎を探るうちに明らかになる、“めぐみ”と呼ばれる女性の存在。そして、ついに起こる凄惨な事件。一途な恋に破れた彼女の復讐の念が招く惨劇はベンとジェーンを否応なしに巻き込み、やがて予想だにしない結末へ……。
 霊が映るスピリチュアル・フォト(心霊写真)の身も凍るほどの不気味さ、得体の知れないものへの恐怖、意外な過去が明らかになる謎解きミステリー、そして復讐という形でしか体現できなかった身を裂かれるほど切なく悲劇的なロマンス。これらの多彩なエッセンスが絡まり合ってスリリングなドラマは進行する。サスペンスフルな展開と、スタイリッシュかつショッキングなビジュアルの融合。緊張感が目を釘づけにし、心の闇が見えてくる意外な結末まで目が離せない。人間の内面に深く切り込んだストーリーは、まさにスピリチュアル・スリラーの呼び名にふさわしい。また、オール日本ロケを行なったハリウッド作品という点も、特筆すべきだろう。東京や箱根などの日本的な風景により、そこでしか醸し出せないムードが活かされ、なおかつハリウッド映画ならではの歯切れのよいリズムが保たれている点こそが、この映画しか出せないオリジナリティとなっている。わかりやすいショック・ビジュアルが先立つアメリカン・ホラーや、怪談的な要素が優先されるジャパニーズ・ホラーとはひと味違うハイブリッドな魅力が、そこには確かに息づいているのだ。
 俳優陣は日米からキャスティングされているが、注目すべきは何と言っても奥菜恵の熱演だ。物語のキーパーソン、めぐみに扮した彼女はセリフが少ないながらも、謎や情念、切なさを見事に体現し、全米の観客を震え上がらせ、また同情を誘った。その圧倒的な存在感は、堂々たるハリウッド・デビューと呼んで差し支えないだろう。一方、ハリウッドからはTVシリーズ「ドーソンズ・クリーク」でおなじみのジョシュア・ジャクソンと、『トランスフォーマー』の注目女優レイチェル・テイラーの若手コンビが、不条理な事件に見舞われる新婚夫婦ベンとジェーン役で出演。恐怖や焦燥、探究心を体現してみせる彼らの好演は観客の心を引きつけ、未知の世界へと誘う。この他、日本からは宮崎美子や山本圭といった演技派が出演。ドラマに独特の空気を与えるベテランならではの妙技は見逃せない。
 監督も日本の才能が抜擢された。テレビ界で辣腕ぶりを発揮し、『パラサイト・イヴ』で映画に進出した落合正幸の起用。日本で大きな話題となった『感染』がアメリカでも公開され、ハリウッドでも注目を浴びていた彼が、本作でも現代性を敏感にとらえたドラマ作りの手腕を遺憾なく発揮。さらに製作総指揮に『ジャンパー』等を手がけた大物プロデューサー、アーノン・ミルチャン。そして製作には『リング』『呪怨』の大ヒットにより、ハリウッドが最も注目する日本人の1人と言われる一瀬隆重と、リメイク版『ザ・リング』を手がけたロイ・リーという、まさしく鉄壁の布陣となった。この気鋭のジャパニーズ・クリエイターたちを中心とした一流のスタッフ、キャストが一丸となった結果、言葉の壁を超え、また挑戦することを恐れず、これまでにない斬新な作品を生み出した。

ストーリー






プロカメラマンのベン(ジョシュア・ジャクソン)は、結婚したばかりの新妻のジェーン(レイチェル・テイラー)と共に、ファッション撮影の仕事とハネムーンを兼ねて東京へと赴く。エキゾチックで、エキサイティングな国、日本で仕事のチャンスを得て、ベンとジェーンには限りなく幸せな未来が待ち受けている、はずだった・・・。しかし、富士山へ向かう山間道路を車で走行中、ジェーンの運転する車はひとりの女性をよけ切れず轢いてしまう。ジェーンは木に激突したショックで夫と共に気を失うが、やがて意識を取り戻した2人は、通報した警察とともに懸命に捜索したにもかかわらず、その女性は忽然と消えてしまっていた・・・。
 事故のショックと女性が消えたことにジェーンは怯えながらも、女性を轢いてしまった事が彼女の錯覚だとするベンに励まされながら、2人は東京へと向かう。以前に日本で仕事経験のあるベンは、日本語を流暢に話せ、昔の友達や同僚との再会を楽しんでいた。一方、日本が初めてのジェーンは、この見知らぬ土地に多少の戸惑いをもちながらも、日本人やその文化に触れるうち徐々に愛着を感じていく。ある時ベンは、仕事で撮影し現像した写真の中に白いモヤのようなものを見つける。ジェーンはその不可解なモヤになにか得体の知れない不吉な存在を感じ、不安を募らせていく。その後、次々と謎が謎を呼ぶ恐ろしく奇怪な現象が起こり始め、2人は写真に写る存在の真相をつきとめようと動き出すが、それはひとりの人間による、究極の復讐劇のはじまりに過ぎなかった・・・。果たしてその驚愕の真実とは?

スタッフ

監督:落合正幸
脚本:ルーク・ドーソン
製作:一瀬隆重
   ロイ・リー
   ダグ・デイヴィソン
製作総指揮: アーノン・ミルチャン
ソニー・マルヒ
グロリア・ファン
撮影:柳島克己
美術:安宅紀史
編集:マイケル・N・クヌー
   ティム・アルヴァーソン
音楽:ネイサン・バー
音楽スーパーバイザー:デイヴ・ジョーダン
ジョジョ・ヴィラヌエヴァ
ライン・プロデューサー:福島聡司

キャスト

ベン:ジョシュア・ジャクソン
ジェーン:レイチェル・テイラー
メグミ:奥菜恵
ブルーノ:デヴィッド・デンマン
アダム:ジョン・ヘンズリー
セイコ:マヤ・ヘイゼン
ミツオ:ジェームズ・カイソン・リー
アキコ:宮崎美子
ムラセ:山本圭

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