原題:Hitman

2007年11月21日全米公開

2007年/アメリカ/カラー/93分/ 配給:20世紀フォックス映画

2010年08月04日よりDVDリリース 2010年06月25日よりDVDリリース 2008年4月12日(土)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズ他全国ロードショー

(c) 2007 Twentieth Century Fox

公開初日 2008/04/12

配給会社名 0057

解説



 いかついスキンヘッドと後頭部に彫られたバーコードのタトゥーは、極限にまで鍛え抜かれたプロフェッショナルの証。とてつもなくクールで凄腕の暗殺者が、いよいよスクリーンに登場する! 全米でスマッシュ・ヒットを記録した『ヒットマン』は、世界を股にかける殺し屋の奔走を斬新なビジュアルで描いたスタイリッシュ・アクション・ムービーだ。

 主人公は、“エージェント47”と呼ばれる超一流のヒットマン。幼いころから殺し屋として訓練され、仕事に対する誇りと、何のためらいもなくターゲットを抹殺する冷徹さを併せ持つ男。しかし裏切りに遭い、また権力者に囚われている謎多き美女と出会ったとき、彼の確固たる信念は揺らぎ始める。陰謀渦巻くロシアを駆け抜け、人生で初めて感情を動かされた女性を守り抜こうとする“47”。そんな彼の行く手には、驚くべき陰謀が待ち受けていた……。

 原作はアメリカであの「バイオハザード」を凌ぐ程の絶大な人気を誇り、現在までシリーズ4本がリリースされているアクション・ゲーム。日本にも熱狂的なファンが存在するゲームはスタイリッシュかつエキサイティングなビジュアルで知られているが、この魅力はそのまま映画版でも強い武器となっている。機動隊を相手にした銃撃戦、殺し屋同士の一瞬たりとも気の抜けない対決、武器密売組織での乱闘、そしてクライマックス・シーンでの究極のバトル…!“47”が繰り出す瞬殺技はバレエの振り付けのごとく華麗でスピーディー。斬新なスタントは目を釘付けにせずにおかない。とはいえ、アクション以上に目を奪われるのが、情感に富んだエモーショナルなドラマ部分だ。世界を相手に奔走する主人公の活躍はもちろん、愛情が入り込む隙間さえなかった彼の心が、ひとりの女性の出現によって変わってゆく、そんな展開は、あの名作『レオン』を彷彿させるほどロマンチックで魅力的。ストーリーとアクションが噛み合ってこそのエモーショナルな魅力が、本作には確実に脈づいているのだ。

 孤高の主人公、“エージェント47”に扮するのは『ダイ・ハード4.0』の悪役で鮮烈な印象を残した個性派アクター、ティモシー・オリファント。スキンヘッドとなることもいとわず、一歩間違えれば大事故にもつながるアクションに果敢に挑み、今回も観る者に強烈なインパクトを与える。そしてヒロインには2009年に公開される“007”最新作でボンド・ガールに抜擢された世紀のシンデレラ・ガール、オルガ・キュリレンコ。今後注目度が高まること間違いなしの彼女が主人公の運命を変えるファム・ファタールを演じ、なおかつ一糸まとわぬ姿でスレンダーな肢体を披露しているとなれば、見逃すわけにはいかない。さらに、『M:I−Ⅱ』の悪役として名を知らしめた演技派ダグレイ・スコット、大ヒットTVシリーズ「プリズン・ブレイク」のティーバッグ役でおなじみのロバート・ネッパーが、それぞれに個性を発揮している点にも注目。一方で、『セレブレーション』のウルリク・トムセンや、『抱擁』のヘンリー・イアン・キュージックらの実力派俳優が脇を固め、ドラマに重厚な味わいを加えている。

 フォックス社とリュック・ベッソン率いるフランスのメガヒット製造スタジオ、ヨーロッパ・コープの共同製作の下、才気あふれるスタッフが結集。監督のザヴィエ・ジャンはフランス出身で、これが長編2作目となる俊英。ハリウッドでスタッフとしてキャリアを積み、その経験を活かしたデビュー作『Frontiere(s)』でスタジオの重役を仰天させたスタイリッシュな映像作りは、新しい才能の出現を予感させずにおかない。
 新たな才能が結集して生み出した鮮烈なバイオレンスとスリリングな展開、そして愛のドラマ。オリジナリティあふれる新世代のアクション映画が、ここに誕生した。

ストーリー


国外追放された僧侶たちが集い、身寄りのない子供を完全無欠の暗殺者に仕立て上げる闇組織。そこから巣立ったナンバーワンの男が、みずからのプライドと金のためだけに冷徹に仕事をこなしている。スキンヘッドの後頭部に彫られたバーゴードの末尾2ケタから、“エージェント47”(ティモシー・オリファント)と呼ばれている彼は、世界を股にかけて暗躍している。ロンドン在住のインターポールの敏腕捜査官ホイッティア(ダグレイ・スコット)もまた、この謎の殺人犯を追って世界中を駆け巡っていたが、神出鬼没で決して証拠を残さない“47”に翻弄され続けていた。

 “47”の新たな標的はロシアのペテルスブルグに滞在している。共産主義の復興を目論む、政治家ミハイル・ベリコフ(ウルリク・トムセン)。弟のウードレ(ヘンリー・イアン・キュージック)が武器商人をしていることもあって、世界のパワーバランスを崩す危険極まりない人物と見られている。連絡員から“47”に入った報告によると、公共の場で暗殺するしか手はないようだ。ビルの屋上から狙いを定め、遊説中のベリコフの額を、寸分の狂いもなく狙撃する“47”。しかし、そこに思わぬ誤算が。前夜バーで話しかけてきた娼婦ニカ(オルガ・キュリレンコ)が現場を目撃していたのだ。さらに悪いことに、ベリコフは生き延びていた。完璧に仕事をこなしたはずなのに標的が生きていた…この『任務失敗』に“47”は疑問を抱き、依頼主が誰なのかを問い詰めるが、それに対する連絡員からの返答はない。そして連絡員は、唯一の目撃者であるニカの暗殺を命じる。だが難題はこれだけでは終わらなかった。ウィッティア率いる機動隊が、“47”が宿泊しているホテルの部屋を急襲したのだ。“47”は抜群の戦闘能力を発揮して機動隊員を撃退し、何とかホテルからの脱出に成功する。

 ニカの部屋。彼女を暗殺する命を受けた“47”がフラワーショップの配達員を装い、銃を構えて現われる。しかしニカの孤独な瞳に何かを感じた“47”は抹殺することができず、拉致した彼女から情報を得ようとする。その頃、ホイッティアはFSBの捜査官マルクロフ(ロバート・ネッパー)の非協力的な対応から、捜査に行き詰まっていた。現地の協力を得られず、ホイッティアは部下のジェンキンズ(マイケル・オフェイ)とともに、次に“47”が現われるであろう駅の構内に張り込む。そこに“47”が現われるが、ホイッティアの考えが読まれているかのごとく、尾行を難なくまかれてしまう。だが、真の危機は目の前に迫っていた。彼の前に立ちはだかる凄腕の刺客たち。それは、彼と同じ暗殺組織に属するスキンヘッドの一流の殺し屋たちだった。なぜ味方のはずの彼らが!? 疑問にとらわれつつ、駅のホームで、地下道で、電車内で、操車場で、生き延びるために戦う“47”はハイレベルの激闘を繰り広げる。

 “47”と心の距離が近づくにつれ、自身の過去を語り始めるニカ。ベリコフに安い値で買われ、奴隷のように扱われ、死すら望んでいる彼女に“47”は今まで感じたことのなかった感情を覚える。彼の心の中では、今やニカを守り抜くことこそが最大の使命となっていた。やがてモスクワに飛んだ彼は旧知のCIAエージェントから、ベリコフに関しての驚愕の真実、そして“47”とニカの命が狙われていることを知らされる。
 さらなる情報を求めてイスタンブールに飛んだ“47”は武器密売人を装いベリコフの弟、ウードレと接触し、ある確固たる決意を胸にロシアへと戻る。そんな彼の行く手を阻むベリコフの罠、彼と癒着していたある人物の陰謀。ホイッティアの追求の手も確実に迫っている中、ニカと別れ、たったひとり敵地へと乗り込む“47”。彼の行く手に待ち受ける衝撃の事実とは?そして壮絶な戦いの末に辿り着く、二人の運命とは?

スタッフ

監督:ザヴィエ・ジャン
脚本:スキップ・ウッズ
製作:ピエランジュ・ル・ポギャム、チャールズ・ゴードン、エイドリアン・アスカーリ
撮影監督:ローラン・バレ
プロダクション・デザイナー:ジャック・ビュフノワール
編集:カルロ・リッツォ、アントワーニ・ヴァレイユ
衣装デザイナー:オリヴィエ・ベリオ
音楽:ジェフ・ザネリ

キャスト

ティモシー・オリファント
オルガ・キュリレンコ
ダグレイ・スコット
ロバート・ネッパー
ウルリク・トムセン
マイケル・オフェイ
ヘンリー・イアン・キュージック

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