原題:The Dark Knight

この夏、あなたは史上最悪のジョーカーを引くーー!

2008年/アメリカ/カラー/152分/ 配給:ワーナー・ブラザース映画

2012年06月27日よりDVDリリース 2009年06月10日よりDVDリリース 2009年1月24日(土)より丸の内ピカデリー他全国・再ロードショー 2008年12月10日よりDVDリリース 2008年8月9日(土)より丸の内プラゼール他全国ロードショー

TM & (C) DC Comics (C) 2008 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

公開初日 2009/01/24

配給会社名 0085

解説



『ダークナイト』に関する4つの証言。

証言1.
「その映画を作る側が真剣に取り組んでいないのに、ファンが真剣に受け止めるわけがない」……クリストファー・ノーラン/監督

97年のシリーズ旧作に対するファンの見方を代弁する監督ノーランの言葉だ。彼は『バットマン ビギンズ』製作前に、その構想を45分間にわたって情熱的に売り込み、ワーナー・ブラザース社長のアラン・ホーンはその場でゴー・サインを出したという。500万ドルで作った『メメント』(00)以来、そのアプローチをまったく変えていないインディー界の雄の映画制作への誇り。多くのフィルムメーカーがトレーラーかオフィスにひきこもってTVモニターを見つめる中で、セカンド・ユニット監督を一切使わず、カメラの横に常に立ち、誰かの耳に何かを囁くために身をかがめる以外は座ることもない。まるで時代に逆行するかのような男が「とにかく同じことは繰り返したくない」と意気込むブロックバスターシリーズ2作目。その真の姿が明かされるのはもうすぐだ。

証言 2.
「これまででいちばん楽しい役だった。たぶんこれからの映画人生においてもずっとそうだろう」……ヒース・レジャー

2008年1月22日、ヒース・レジャー急死——そのニュースは本編の製作がすでに編集段階に入り、ワーナーがポスター/予告篇を通じてレジャー演じる新ジョーカーを紹介したあとで飛び込んできた。製作開始以前、レジャーは自ら監督クリス・ノーランにアプローチし、ジョーカー役をやりたいと伝えたと言われている。彼が思い描くジョーカーは、監督が目指すものとピッタリ一致し、ティム・バートン版『バットマン』でジャック・ニコルソンが強烈なイメージを残した役を演じることを微塵も恐れていなかったという。

★「とてつもなく素晴らしい演技に報いることにものすごい責任感を抱いた。その演技は観る者を圧倒すると思うよ」……クリストファー・ノーラン(監督)
★「彼があの役に注ぎ込んだ凄まじいエネルギーは年寄りの私にはないし、彼の年のときにもなかったよ」……マイケル・ケイン
★「(彼の演技は)まるで血管を破裂させているようだった」……ウォーリー・フィスター(撮影)
★「ヒースはどの映画でも全力投球し、そのつど、自分の演技の幅を広げてきた。この映画での彼はまさにカリスマ。自分のすべてを注ぎ込んでいる」……チャールズ・ローブン(製作)

レジャー演じるジョーカーの衣装はセックス・ピストルズのジョニー・ロットンを意識して作られており、レジャー自身は『時計じかけのオレンジ』の主人公アレックスをイメージして役作りをしたと伝えられている。

証言 3.
「ゴッサムは混沌状態にある。だから、僕たちはすべてを吹き飛ばした。そうすれば映像をすっきり見せることができるから」……ネイサン・クローリー/美術

前作『バットマン ビギンズ』でブルース・ウェインをゴッサム・シティーの外に連れ出し、バットマンをリアルな世界のヒーローに仕立て上げたノーランは、「今回はゴッサム・シティーをニュースからそのまま飛び出してきた犯罪現場のように見せたい。ロケ重視の映画だということをはっきりさせておきたいんだ」と語る。町全体に漂う不気味な影や、ゴシック調のウェイン邸は跡形もなく消え去り、替わりにスタイリッシュで近代的な超高層タワー、まばゆいばかりに輝く明るい照明、そして広大な都市の眺望が姿を見せる。新たな闇の騎士の物語は、大都市シカゴの広大な風景の中で紡がれる。

証言 4.
「デイビッド・リーンが砂漠の中で65ミリのカメラを抱えられたなら、僕たちにこれが使いこなせないわけはない」……クリストファー・ノーラン/監督

ハリウッドの最先端技術に殆ど興味を示さないノーランが唯一積極的に取り入れたテクノロジー——それは扱うのが大変なIMAXカメラ。その重さで、実際撮影中にステディカムが崩れるというハプニングも起きた。これは、そのときに彼が発した言葉だ。結局、オプニングすべてを含む計30分ほどがIMAXカメラにより撮影された。

ストーリー




極悪非道、理屈は通じず、その行動は残虐にして、予測不可能。世界のつまらなさや平凡さを自らの犯罪でぶち壊すのが信条で、ただ世界が燃えるのを見て楽しんでいるばかり……彼にとっては、この世界自体、巨大なジョークに過ぎない。そんな、かつて無いほどにイカれた悪党“ジョーカー”。ついに出現したシリーズ最凶の敵に、バットマンはどう立ち向かうのか?

「まるで血管を破裂させているかのようだった」——これは、ジョーカー役を最後に他界したヒース・レジャーの演技を語るスタッフの言葉だ。『羊たちの沈黙』のレクター博士、『スター・ウォーズ』シリーズのダース・ベイダー、『シャイニング』のジャックなど、スクリーンで主役を食うほどの強烈なインパクトを放ち、後々まで語り継がれている悪役たち。ヒースのジョーカーも、間違いなくその名を映画史に永遠に刻むことになるだろう。
『ダークナイト』は、ジョーカーのキレまくりの演技を筆頭に、数々の過去作からの“進化”と“挑戦”に満ちている。登場キャラクターのダークな心理描写まで描きこまれたプロット、アクション・シークエンスの大幅なスケールアップ、ゴッサム・シティーの大胆な設定変更——。監督クリス・ノーランが、ただひとつ望んだのは「同じことを繰り返したくない」ということだけ。今作のタイトルから「バットマン」の冠が抜けたことも、その決意の表れだ。
のっけからド迫力のスケールとバイオレンスで展開されるジョーカーの銀行襲撃シーン。
上映開始6分で、あなたのバットマンに対するイメージは完全に覆される。
アメコミヒーローものの枠組みを軽く飛び越え、一級の犯罪アクション映画としての高みに到達した闇の騎士の物語——この夏、降臨。

スタッフ

監督:クリストファー・ノーラン
ボブ・ケイン作「バットマン」(DCコミックス刊)のキャラクターに基づく
原案:クリストファー・ノーラン デイビッド・S・ゴイヤー
脚本:ジョナサン・ノーラン クリストファー・ノーラン
製作:チャールズ・ローブン エマ・トーマス クリストファー・ノーラン
製作総指揮:ベンジャミン・メルニカー マイケル・E・ウスラン ケビン・デ・ラ・ノイ トーマス・タル
撮影:ウォーリー・フィスター
美術:ネイサン・クローリー
音楽:ハンス・ジマー ジェイムズ・ニュートン・ハワード
衣装:リンディー・へミング
編集:リー・スミス

キャスト

クリスチャン・ベール:ブルース・ウェイン/バットマン
マイケル・ケイン:アルフレッド
ヒース・レジャー:ジョーカー
ゲイリー・オールドマン:ゴードン警部補
アーロン・エッカート:ハーベイ・デント検事
マギー・ギレンホール:レイチェル・ドーズ
モーガン・フリーマン:ルーシャス・フォックス

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