原題:Tomorrow Never Dies

ニュー・ジェームズボンド 世界を翔ける!!

2007年05月16日よりDVDリリース 98年3月14日、全国東宝洋画系にて拡大公開! 98年8月7日タイムワーナーよりビデオ発売

公開初日 1998/03/14

配給会社名 0081

解説



ジェームス・ボンド映画の第18作目にあたる最新作は「トゥモロー・ネバーダイ」というタイトルに決まった。撮影はロンドン北西部のフロッグモアにある新しいイオン・プロダクションのスタジオとバインウッド・スタジオで4月1日(火曜日)に始まった。シリーズのトレードクマークとなっているタイトルバック前のスタントシーンは今回はフランスのビレネーの雪野原で行われたが、ここはヨーロッパの高地でも撮影が可能な飛行場の一つとなっていた。さらに広範囲に渡る撮影が英国、ヨーロッパ、アジアの南西部、メキシコ、フロリダ沿岸部をはずれた地域などで行われた。6年間の充電期間を経てビアーズ・ブロスナン主演の「ゴールデンアイ」で蘇った007シリーズだったが、この映画は世界中で3億5千万ドル以上のの収益を上げた。これは通常の007シリーズの2倍近い成績である。

 「トゥモロー・ネバー・ダイ」は懐かしいメンバーと新しいメンバーと新しい顔ぶれが一同に会した作品である。これまでに主にアメリカとイギリスで活躍してきたロジャー・スポティスウッドはこれまで幅広いジャンルの作品を手がける監督として知られてきた。野心的な政治ドラマ「アンダー・ファイヤー」やアクション満載の「エア・アメリカ」、メジャーなコメディ「刑事ジョー ママにお手上げ!」や「ターナー&フーチー」といった作品があり、ジーン・ハックマン、ニック・ノルティ、トム・ハンクス、シルベルター・スタローン、メル・ギブソンといった才能ある俳優たちと仕事をしてきた。

 英国では最も芸域の広い魅力的な俳優として舞台や映画で活躍し、数々の賞に輝いているジョナサン・ブライスが大物の悪役として登場し、ドクター・ノー、ゴールドフィンガー、アーンスト・スタヴィロ・ブロフェルドなど、歴代の悪役の後継者となっている。ブライスは最近ミュージカル映画「エビータ」でアルゼンチンのペロン大統領を演じたばかりである。

 ボンドとも過去に関係のあった彼の妻役にアメリカの映画界やテレビ界で人気を誇るテリー・ハッチャーが扮している。ハッチャーはABCテレビのシリーズ『ロイス・アンド・クラーク/ニュー・アドベンチャー・オブ・スーパーマン』で有能で洗練された女性ロイス・レーン役を演じたが、この国際的な人気を誇るシリーズはこれで第4シリーズを迎え、35ヶ国以上で放映されている。

 また通常は男性のアクションスターばかりが目立つアジア映画界において最も華々しい活躍をしている女性のアクションスター、ミシェール・ヨー(日本では通称ミシェール・キング)がボンドと強烈なパートナー役を演じる。マレー半島で生まれ英国で教育を受け、ロンドン王立ダンス・アカデミーに通った彼女は16ミリ映画の世界でキャリアをスタートさせた。ミス・マレーシアとなり、10代の時は世界的な運動選手として活躍した彼女はカンフー映画の王、ジャッキー・チェンとテレビ・コマーシャルに出演してプロ・デビューを果した。
 デズモンド・ルウェリンが武器係のジョフリー・ブースロイド小佐こと、Q役で復帰するが、彼が新しいボンドの兵器を携えてこのシリーズに出演するのは、これが16本目である。またイギリス情報部につとめるM役はデーム・ジュデイ・デンチが演じる(注:デームは男性のサーに匹敵する称号)。彼女は自分がMを演じるという「ゴールデン・アイ」のアイデアがすっかり、気に入り、自伝の執筆を延期して撮影に参加していた。
 プロデューサーのマイケル・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリは35年前に故アルバート・ブロッコリが「ドクター・ノー」でスタートさせ、映画史上最も成功をおさめてきたシリーズを家族の伝統芸として守り続けようとしている。今回の映画はマイケル・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリが、プロデュースし、ロジャー・スポティスウッドが監督する。MGM配給でアメリカでは97年のクリスマス公開予定である。

ストーリー



「トゥモロー・ネバー・ダイ」ではハイテク技術を生かしたメディアの力が世界を滅ぼすパワーを発揮する事になる。ここでは誤って操作されたグローバル・コミニュケーションによってニュースが作られ、それが世界の歴史を変える可能性を秘めている。1億部以上の発行部数を誇る日刊紙や地球上の衛星放送を操作出来る権力を手にしている男には、歴史を変える事などそれほど難しくはないようだ。湾岸戦争が驚異的な視聴率を記録したため、彼はテレビが第3次世界大戦のきっかけとなりうると考えていた。

ジェームズ・ボンド(ビアーズ・ブロスナン)の仕事はいつも何気なく始まるが、やがてそれはかつて”世界の果て”として知られてカイバル峠での任務へと繋がっていく。
 世界的な武器商人たちは政治的な取り引きをしていた。中国のスカッド、フランス製のヘリコプター、ロシアの迫撃砲、アメリカのライフル、チリの地雷、ドイツの爆弾。その取り引きに商人たちはわいた。その中にボンドが追うべき相手もいた。ヘンリー・グプタ(リッキー・ジェイ)はテクノ・テロリズムを作り出した男だった。FBIが血まなこで探し、過激なアナーキストでもあったグプタ。彼は今、金儲けに夢中だった。
 やがて、ボンドは借用したコンバット・ファイター、L39を操縦するハメに陥っていたが、そんな彼の心配をよそにグプトは原子時計やソビエトのSB5核ミサイルと共に逃げ去ろうとしていた。

その時、ボンドは窮地に追い込まれる。隣にいた仲間のはずのパイロットに襲われたのだ。その新入りの男はイギリス海軍の所有するロケットやクルーズ・ミサイル手に入れようと考えたのだ。本当はボンドの味方となり、彼に智恵を授けるべきパイロットだったが、ボンドは意外な裏切りに遭遇したのだ。なんとか、無事に地面に着陸したものの、世界を巻き込む不吉な事件がこうして始っていくのである。

 海軍の常用艦、デュボンシャー号が、中国海域で行方不明となる。ボンドがM(ジュデイ・デンチ)から受け取った指令はなんとも簡潔なものだった。難破船を発見し、容疑者を逮捕し、怪しい重要人物、エリオット・カーバーを発見せよ、という指令だった。カーバーは世界で急成長を遂げているニュース・ネットワークの権力を握っていた。最初にハンブルグに寄り、Q(デズモンド・ルウェリン)に秘密兵器を手渡されたボンドはレンタカーによる交通違反も難無く切り抜けた。謎めいたメディアの権力者(ジョナサン・ブライズ)は最新技術を搭載した秘密の船体で世界を握っていた。その真っ黒な船は二重の船体で、巨大なボートも飛行機も装備されていた。怪しげな船はひそかな音を立てながら進。それはいみじくも「トゥモロー」と題された彼の新聞や地球上のどこのテレビ曲でも受信出来る衛星放送のイメージとは異なっていた。

 オックスフォード大学でカスンナジビアの言語学者(セシリア・トムソン)と出会い、過去にボンドと関係のあった魅力的なメディア王の妻(テリー・ハッチャー)と、束の間の再会を経て、ボンドは北京の人民防衛部隊のおそるべきエージェント(ミシェール・ヨー)とミスマッチなコンビを組む事になる。彼女はボンドの勇気を試す不屈の意志を持っていた。裏切りなど何とも思わず、湾岸戦争を視聴率を上げるための事件と考え、次に第3次戦争が起きても不思議はないと考える男。そんな男が張りめぐらした陰謀の糸を解きほぐすためにボンドの前には試練が立ちはだかっていた。

まずボンドは、アジア南西部の町のもろい屋根の上をモーターバイクで追跡しなければいけないのだ。次に残忍な部下スタンパー(ゴッツ・オットー)と対決しなければならない。この巨大なる男は苦しみと喜びの感覚がまるで普通の人間とは正反対だった。さらにマイナス54度Cの場所で3万フィートのパラシュート飛行に挑戦しなければいけないのである。レーダーは乱れ、かなり高度から飛び降りる事になるが、パラシュートすぐには開かない。パラシュートの開く前に5マイルの落下を体験し、200フィートのところに降り立たなければいけない。秒速30マイルで海に突っ込むため、コンクリートに飛び込むのと同じ衝撃がある。

 最後は中国南部の海で、大スケールに及ぶ最後の対決!・・。
 ボンドは帰ってきた!新しいボンドに乞御期待!!

スタッフ

製作:マイケル・G・ウィルソン、バーバラ・ブロッコリ
監督:ロジャー・スポティスウッド
脚本:ブルース・フィアステイン
撮影:ロバート・エルスウィット
プロダクション・デザイナー:アラン・キャメロン
衣裳:リンディ・ヘミングス
音楽:デビット・アーノルド
編集:ドミニク・フォーティン、マイケル・アーカノイド
特殊効果スーパーバイザー:クリス・コーボールド
ミニチュア・エフェクト・スーパーバイザー:ジョン・リチャードソン
視覚効果スーパーバイザー:ビニ・エール
スタント・コーディネーター:ディッキー・ビア
主題歌:シェリル・クロウ
メイン・テーマ・リミックス:MOBY

キャスト

ジェームズ・ボンド:ビアーズ・ブロスナン
カーバー:ジョナサン・プライス
ワイ・リン:ミシェル・ヨー
パリス:テリー・ハッチャー
グプタ:リッキー・ジェイ
スタンパー:ゴッツ・オットー
M:ジュディ・デンチ
Q:デズモンド・リューウェリン
マネーベニー:サマンサ・ボンド
ロビンソン:ゴリン・サルモン
ローバック提督:ジェフリー・パルマー
ブカリン将軍:テレンス・リクビー
Drカウマン:ヴィンセント・スキャベリ

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