赤い髪のキジムナーに呪われる

2006年/カラー/35mm/97分 配給:彩プロ

2008年06月27日よりDVDリリース 2007年6月16日、シアターN渋谷 109シネマズ木場、109シネマズ川崎他にてロードショー

(C)2007彩プロ/マルティ・アンド・カンパニー

公開初日 2007/06/16

配給会社名 0106

解説


 アコークロー。それは昼が夜へと姿を変える瞬間。沖縄の方言で昼と夜の間を意味する魔の刻に、怖ろしい悲劇は幕を開ける。妖怪キジムナーの存在は、幸福な楽園に影を落とし、愛する者たちの仲を引き裂いていくのだ。
 『アコークロー』は、沖縄に伝わる伝承を題材にした、日本映画史上初の琉球奇譚である。監督・脚本の岸本司は、沖縄県名護市出身。さらに照明から編集までスタッフも地元の才能が集まり、脇を固める出演陣もエリカ、尚玄、吉田妙子らその多くが沖縄出身。古いしきたりを尊重する人々の多い沖縄だからこそ追求できた、初の純沖縄産ムービーとして本作は誕生した。
 主演にはカリスマモデル出身で、テレビのドラマやバラエティで大活躍の女優・田丸麻紀。その相手役には映画・ドラマで引く手あまたの若手実力派・忍成修吾。沖縄出身ではないふたりを東京出身者という設定で起用し、沖縄と本土との文化の違いを際立たせた。
 映画のエンディングを飾るのは、沖縄でNo.1の人気を誇るアーティストであるji ma ma(ジママ)の歌う「アカリ」。映画の脚本からインスピレーションを受けてつくられたこの曲が、希望の象徴として迷いに光をかざす。
 南海の楽園“沖縄”が持っていた、誰も知らないもうひとつの隠された貌。『アコークロー』で、それが明らかになる。

ストーリー



 東京で暮らしていた鈴木美咲(田丸麻紀)は、沖縄に移り住んだ恋人・村松浩市(忍成修吾)との新たな生活をスタートさせるため、沖縄へとやって来た。美咲は浩市と彼の友人の渡嘉敷仁成(尚玄)、その息子の仁太に出迎えられ、仁成の漁師仲間の喜屋武秀人(結城貴史)と「おばあ」と呼ばれる彼の祖母(吉田妙子)も加わり歓迎会が開かれる。すっかり日も暮れたころ、「おばあ」は美咲に沖縄に伝わる赤い髪の魔物・キジムナーについて語り始める。美咲は「おばあ」の語る地元の伝承に興味深げに聞き入っていた。
 「おばあ」から聞いた伝承に興味を持った美咲は、浩市と一緒に仁成から紹介された女流作家の比屋定影美(エリカ)を訪ねる。沖縄の霊能力者・ユタとしての顔を持ち、伝承に詳しい影美は、美咲に魔物の怖ろしい側面について聞かせるのだった。
 南国での平穏な日々にも慣れたある日、美咲は赤い髪をした奇妙な女性を見かける。それは仁成の別れた妻・早苗(菜葉菜)だった。早苗は仁成とのふたり目の子供を流産してから精神不安定となったのだという。2年前、自分の不注意から姉の子供を事故死させてしまった美咲は早苗の心の傷が理解できる気がした。早苗の奇行に怒りを露わにする仁成に、浩市と美咲は早苗との関係修復を勧める。それが怖ろしい悲劇の幕開けになるとは知らずに…。

スタッフ

製作:高澤吉紀/小黒司
プロデューサー:津島研郎/有吉司
監督・脚本:岸本司

アシスタントプロデューサー:須賀進二郎
キャスティング:浅野博喜
ラインプロデューサー:鶴見真琴
撮影:大城学
照明:金城基史
スタイリスト・ヘアメイク:むらたゆみ
録音:岸本充
ビデオエンジニア:小野寛明
美術:濱田智行
特殊メイク:藤平純
助監督:石田玲奈
製作主任:小橋川和弘
編集:森田祥悟
イラスト:三留まゆみ

主題歌:「アカリ」ji ma ma (ソニーミュージックジャパンインターナショナル)

配給:彩プロ
宣伝:彩プロ/マジックアワー

キャスト

鈴木美咲:田丸麻紀
村松浩市:忍成修吾

渡嘉敷仁成:尚玄
松田早苗:菜葉菜
喜屋武秀人:結城貴史
喜屋武シズ(おばあ):吉田妙子
山城:山城智二
藤本:村田雄浩(友情出演)
美咲の姉:清水美砂(友情出演)
比屋定影美:エリカ

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