クレマスター３

現代美術界のスーパースター、マシュー・バーニーが自ら制作・脚本・監督する全5本の映画『クレマスター・サイクル』。
2002年にシリーズ最終作の『クレマスター3』が完成し、8年前から着手した壮大な5部作の全貌が明らかになると、 それまで１都市２作品に制限されていた『クレマスター』の上映が解禁され、同年８月には世界初となる5作品一挙特別上映が日本を巡回し大きな熱狂の渦を巻き起こした。
そして2005年夏には金沢21世紀美術館において大規模な個展が開催され、ビョークとのコラボレートから生まれた新作映画『拘束のドローイング９』の上映も行われた。多くの雑誌がマシュー・バーニー特集を組み、再び大きなうねりが生まれ『クレマスター・サイクル』の体験者からその衝撃の噂は広がり、再上映を求める声が高まってきた。
そんな熱い要望にお応えして、遂に『クレマスター 3』の上映が急遽決定！

『クレマスター3』は、182分の大作。アイルランドとスコットランドの巨人神話から始まり、ニューヨークでもっとも 有名な二つの建築を舞台にストーリーが展開する。ひとつはニューヨーク一美しい尖塔をもつクライスラービル。
バーニーはもちろんのこと彫刻家リチャード・セラがフリーメイソンの伝説の建築家ヒラム・アビッフ役で登場する。 もうひとつはフランク・ロイド・ライト設計のグッゲンハイム美術館。ラインダンサーや義足のアスリート、エミー・マランスとともにバーニーが縦横自在にパフォーマンスを繰り広げる。
巨人やゾンビ、フリーメイソンが登場、ケルト神話やミステリー、アクション、ミュージカルの要素が複雑にからみ合う『クレマスター3』は、シリーズ最後の作品にふさわしく、他の『クレマスター』からの展開もちりばめられている。
バーニーの美学、映像、彫刻、そしてパフォーマンスが一体となった超大作だ！