原題:神父修行/Love So Divine

「デオ グラシアス」 ぼくの愛は一生神に捧げます。

2004年/韓国/108分/SRD/ヴィスタ1.85/原題「ラブ・ソー・ディバイン」 提供:ポニーキャニオン、関西テレビ放送、東芝エンタテインメント 配給:東芝エンタテインメント 配給:東芝エンタテインメント

2005年7月16日、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー

公開初日 2005/07/16

配給会社名 0008

解説


  待望のクォン・サンウ最新主演作にして、初の本格ラブストーリー
 日本でも高視聴率をあげた「天国の階段」で大ブレイク。また、韓国で放映された「悲しき恋歌」が20%に迫る高視聴率を記録するなど、いまや押しも押されぬトップスターであり、あらゆる人気ランキングで1位を独占するクォン・サンウ。モムチャン(肉体美)スターとして知られ、硬派なアクション映画への出演が多かった彼が、そのイメージを一新。神への愛と女性への恋の間で揺れ動く純真な神学生に扮し、思わず抱きしめてあげたくなるようなキュートな魅力をふりまく本格ラブストーリーが登場した。

演技力にも定評のある2大スターの共演
 映画の撮影終了後、実際に洗礼を受けてカトリック信者になったクォン・サンウ。それほどの思いがこもったこの映画には、少年の面影を残す彼のナイーブな個性がきらめいている。
幼稚園児相手に着ぐるみ奮闘するコミカルな演技から、彼自身が「最も大変だった」と語るクライマックスの涙、涙のシーンまで。クールで硬派なイメージを一新させる幅広い演技に韓国では人気だけではない演技派スターとしての評価が高まった。
特に神への忠誠心と愛する女性への想いに揺れ動く切ない涙の演技には、誰もが心揺さぶられずにはいられない。そんなサンウと、今回コンビを組むのは、『ボイス』『友引忌』といったコリアン・ホラーに加え、「茶母」「パリの出来事」など、ドラマでの活躍でいまや国民的アイドルとなったハ・ジウォン。行動はハチャメチャだが、どこか憎めないハートの優しさを持つヒロインのボンヒを活々と演じ、好感度をグンとアップさせている。韓国を代表するスター同士の共演は、華やかなオーラに加え、その繊細で見事な演技でも観る者の心を捉えて離さない。

恋してはならない神父が恋に落ちた!?
甘く切ない想いに思わず涙こぼれる純愛ラブストーリー
 サンウが演じるギュシクは、神父になる儀式を1ヶ月後に控えたマジメな神学生。親友の巻き添えになり、片田舎の教会へ精神修行に出されることになった彼は、そこでアメリカ帰りの奔放な娘ボンヒと出会う。恋人にふられて暴走する彼女に洗礼を受けさせること。その教会からの卒業課題を前に途方にくれるギュシク。神をも恐れない彼女の行動に、振り回されっぱなしの彼だったが、ボンヒが優しい心の持ち主だとわかるにつれ、次第に彼の中には恋心が芽生えていく。しかし、生涯を神に仕えると決めた彼には、恋など許されるはずもない。切ない思いをぐっと内に秘め、ギュシクはボンヒの幸せを元彼に託そうとする…。
神以外の誰かを愛したことがなかった無垢な青年の人生最大の試練。神への愛か、彼女への想いか、心を打ち明けられないギュシクの恋の行方には、最初から最後までハラハラさせられっぱなしだ。

「冬のソナタ」ユン・ウンギョンによるラストがひとつにつながる素晴らしい脚本
 映画をめぐるもうひとつの話題は、監督のホ・インムと共に、「冬のソナタ」のユン・ウンギョンが脚本に名を連ねていること。「人を愛することは神への裏切りか?」というジレンマにかられるギュシクの葛藤を細やかに見つめた物語は、単なるラブストーリー以上の奥行きを感じさせる。丁寧な取材を積み重ねて描かれた神学生たちの姿は、クリスチャンが50%を超えるという現代韓国の一面をリアルに映し出している。また、ギュシクがボンヒに贈るペンダントにまつわるエピソードも、心憎いばかり。ギュシクが「いちばん愛する人の写真」を入れていたそのペンダントを、ボンヒが開いたとき、そこに写っていたものは!?自分に素直になれずにいたふたつの心が、ペンダントにこめられた「デオ グラシアス」という魔法のキーワードを通じて結びつくラストは、清々しい感動を与えてくれる。

ストーリー



ギュシク(クォン・サンウ)は、神父として、生涯神に仕えることを目標に生きる真面目なカトリックの神学生。夜遊びと縁の切れない親友ソンダルと違い、成績優秀&品行方正な彼は、1ヵ月後の聖職授任式を経て正式に神父になる日を、いまや遅しと待かねていた。そんなある日、ソンダルと共にミサの助祭をつとめたギュシクは、おっちょこちょいのソンダルの巻き添えをくらって転倒。大切な杯を壊すという大失敗をしでかしてしまう。その罰として、ギュシクとソンダルが送られたのは、山の上の小さな教会。ふたりはここで、神父というより大工といったほうがふさわしいナム神父の指導のもと、精神修行の日々を過ごすことになった。
 到着早々、はりきって聖堂の掃除を始めたギュシクは、祈祷のベンチで酔いつぶれて寝ている若い女性の姿を発見する。起き上がった彼女は、あろうことか聖水を一気飲み。それを止めようとしたギュシクは、もみあううちに彼女と唇を重ねてしまう。これがファースト・キスのギュシクは大ショック!
 いっぽう、ナム神父の元に連行された女性は、図々しくソファでうたた寝を始めた。実は彼女は、神父の姪のボンヒ(ハ・ジウォン)だった。家族と共にアメリカで暮らしていた彼女は、ひと足先に帰国した恋人のジソと結婚するつもりで、韓国へ戻ってきたのだ。
 しかし、ボンヒの結婚計画は、キス事件の翌日に早くも挫折してしまう。プロポーズされるつもりで会いに出かけたジソに、あっさりふられてしまったのだ。おまけに、アメリカへ帰りたくても、先立つものがない。仕方なく彼女は、飛行機代を稼ぐために、1ヶ月間、教会の雑用係として働くことにする。
 その日から、ギュシクの本当の苦行が始まった。教会付属の幼稚園の生徒に下品な英語を教えたり、ビキニ姿で日光浴したり、次々とトラブルの火種をふりまくボンヒに、ギュシクは1日中振り回されっぱなしだ。たまりかねた彼は、告解にかこつけて、ナム神父にボンヒのハチャメチャな行動を訴えるが、これがかえって裏目に出てしまう。神父から、ボンヒを更正させ、洗礼を受けさせる役目を負わされたギュシクは、いままで以上に、ボンヒと一緒に過ごさなければならなくなってしまったのだ。
 それは、まさしく茨の道だった。しかし、神父になることを断念した先輩と会って落ち込んだギュシクを、ボンヒがライブに連れ出してなぐさめたことをきっかけに、彼女の優しい一面に触れたギュシクの胸には、いつのまにか恋心が芽生えていく。一方、いまだにジソに未練を残すボンヒも、無垢な心を持つギュシクに、だんだんと自分の気持ちが傾いていくのを感じる。
 ジソがボンヒに会うため教会を訪ねて来たのは、そんなある日のこと。彼に「やり直さないか」と言われ、心が揺れ動くボンヒ。かたや、ふたりが仲睦まじく語り合う姿を目撃してしまったギュシクは、気持ちを確かめようとするボンヒの問いかけに、ただ黙ってうつむくしかなかった。洗礼式の予行練習の日、「ジソと一緒にアメリカへ帰る」とボンヒに告げられたギュシクは、「本当によかった」と言いながら、心の中で涙を流した。
 いよいよ聖職授任式の日がやって来た。晴れて神父の仲間入りを果たすこの日のことを、1ヶ月前のギュシクはどれほど待ち望んでいたことだろう。しかし、いまの彼は、神だけを愛することの難しさを痛感していた。ボンヒとジソがアメリカへ旅立っていく姿を思い描きながら、祭壇の前に進み出るギュシク。
神への愛か、彼女への想いか、人生最大の試練を前に、ギュシクの下した決断とは?  

スタッフ

監督:ホ・インム
脚本:ユン・ウンギョン、ホ・インム
撮影:キム・ジェホ
音楽:スルビアン
製作:ユ・インテク

キャスト

(キム・ギュシク):クォン・サンウ
(ヤン・ボンヒ):ハ・ジウォン
(ソンダル):キム・イングォン
(ナム神父):キム・インムン
(キム修道女):キム・ソンファ

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